さらに9位、NELN『MILK』。この曲が気に入って 12月8日に新宿MARZでライブを観ました。まだ今年デビューしたばかりなんですよね。いいグループだと思います。さらに9位、FAREWELL,MY LOVE のミニアルバム『GOLD』。期待どおり素晴らしいサウンド。『obsession』から『GOLD』の流れは最高です。ただ、歌詞づくりに苦戦されてるような印象を受けました。彼女らの日常会話をどんどん活用して欲しいです。
前半終了しました。1位になったイヤホンズ『記憶』と sora tob sakana ともに女性アイドル誕生からの半世紀を祝うのに相応しい楽曲だと思います。花火も上がってるし。ともに「記憶」について歌われているのは偶然ですが、大事なことですよね。思い出だったり、あの曲のあの言葉だったりが、自分を支えてくれるというのは私も日々感じていることです。
日本列島やり直し音頭二〇二〇』。なんでこれがヒットしないんでしょうね? レコード大賞あげればいいのに。小泉今日子さんが参加しているので、アイドルソングに入れようかとも思ったんですけど。作詞が高田文夫さんなんですよね。高田さんって関西人の私にはよくわからない存在でした。「たけちゃん、最高!」と言ってる人ってイメージ。青島幸男もそうですけど、音楽を聴くことで印象が変わりました。今年を代表する曲だと思います。こういうのを出さないから NHK はいらないって言われるんだよ。視聴料を義務化するならマジでテレビ捨てるからな。観てないんだから。
あと2015年の曲だけど、ミオヤマザキ『アイドル feat.100人のアイドル』が面白かった。これは示相化石だよね。2015年に SONY の人たちはまたそのうちロックの時代が来ると思ってた。でもそれは無理だよ。新しいロックが出て来なくなったから、アイドルの時代になってるんだし。まあでも興味深い作品です。
「アイドル」というジャンルが1971年の南沙織『17才』で始まったとすれば、来年はついに50周年です。半世紀。イヤホンズ『記憶』には、口ロロやイヤホンズの過去曲の記憶も明確に刻まれていますが、それだけではなくここ数年のアイドルソングの名曲も次々と浮かびます。Maison book girl『夢』や、夢見るアドレセンス『ララララ・ライフ』など。本当に関係してるかはわかりませんが、いろんな断片が頭をよぎるのです。私たちの生活を彩る様々な出来事、その結晶がこの曲です。女性アイドル誕生からの50年の区切りを飾るにふさわしい名曲でしょう。
もう一つの1位。『Lighthouse』のイントロを聴くだけで泣けますね。9月6日に日本青年館のライブで解散した sora tob sakana です。ポストロックのバンド、siraphなどで活動する照井順政がプロデュース。照井の持つ音楽性+真っ直ぐな歌唱のアイドルソングという異色グループでした。BABYMETAL の成功から発想されたグループと言えますが、実際にライブを観たときの驚きは想像以上です。私の理想がここに実現した感があります。アイドルというのは、もっとも優れた音楽家たちが楽曲を提供して、お金儲けをするジャンルです。知ってましたか? だからしょうもない奴らが儲けてると腹立つんですよ。まあ、sora tob sakana は儲けてません。儲けてたら解散はしない。かなり贅沢なグループだったんです。
4位は Maison book girl です。今年のブクガは完全に区切りをつけてまして、1月5日にあった渋公ライブが集大成的なものでした。セットもメンバーのパフォーマンスも本当に素晴らしいライブでした。で夏にベスト盤『Fiction』が出ました。これまでの曲で描かれたことはフィクションだと言われてるような。まあそうなんでしょうけど。グループ名もそうですが、部屋は重要なモチーフでした。でも最近はそこから出る、そんな表現があったわけです。部屋から出て、他のアーチストたちとの関係から表現を作り上げていく。そういう成長物語だったように思います。来年からは新しいステージに入ると思うので、それを待ちたいですね。