ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ワクチン接種、WEリーグ開幕、和田輪さん活動再開。

 

本日、ワクチン接種に行ってきました。先週、高知で集団接種の告知があったので、すぐに予約を入れました。会場は客船が着く港だったんですけど、そこまでのバスが用意されていました。しかし、乗ったのは私だけ。高知は本当にクルマ社会ですよね。みんな自家用車で来る。現在のところ、痛みもほとんどなくホッとしています。

 

そう言えば昔、ラジオNIKKEI で株番組の仕事してたときに、痛みのない注射針を開発した会社が推奨されていました。本当に痛くなかったな。列に並んでるとき、そのことを急に思い出したんです。結構ビビってたw

 

 

ワクチン接種の前後は近所のホテルに滞在しています。戻ってから DAZN でWEリーグの試合を少し観ました。女性のアナウンサーが実況、女性の元選手が解説。新鮮な響きでした。サッカーと言えば当たり前のように男性が実況していましたが、これからは変わってくるのでしょう。

 

WEリーグは 11チームでスタート。なぜか埼玉に3チームある。一方で関西は INAC神戸だけ。四国はまだありません。経営的にはまだまだ難しいようで、チーム名には企業名が入っても OK です。INACの試合を一度観にいこうと思います。Yogibo は部屋がきれいだったら欲しかったかもw

 

Maison book girl の和田輪さんが音楽活動を再開するとツイートされています。よかった。まあ、矢川さんと和田さんは歌う快楽を知っているメンバーだったので、そうなると思ってはいました。あとの2人はどうか?

 

文学フリマ大阪で販売予定だった冊子を無料公開。

 

一人で行く。

マジカル・ミステリー・ツアー Vol.1

 

 

はじめに

京都アニメーションの放火殺傷事件をどう受け止めていいかわからなかった2019年末、2020年1月に開催される文学フリマ京都に出品する作品として、「特集1」に取り上げたアニメ映画の読解を書いた。その中から「孤独と暴走」というテーマが見つかり、現実に起きた事件との関連を読み解く今回の文章を書いた。

 

実は「特集1」の文章は、ある批評本の原稿募集に応えて書いたものだ。映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開前、2月末に提出している。だが連絡が取れなくなった。原稿がボツになったわけでもなく、応募した他の人たちも不思議がっている。その企画がなかったらこの文章は書いていなかったかもしれない。だから感謝する部分もあるのだが・・・ とにかく、この文章を世に出すために、今回の冊子を作った。3本ともここでしか読めない文章だ。

 

坂元裕二脚本のドラマや、サクライケンタが作詞・作曲した Maison book girl の楽曲は大好きだ。ブクガの4人は「なぜこのテーマで私たちが?」と戸惑いながらも、最後までやり切ってくれた。素敵な体験をさせてもらった。大好きな作品について文章を書くのは、私にとって何よりも楽しいことなのだ。今はそれを楽しみに生きていると言ってもいい。読者にも一人の部屋で楽しんで欲しい。(脇田 敦)

 

 

特集1. アニメ映画は繰り返し「孤独と暴走」を描く。

 

1. 映画『未来のミライ』解読。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/08/31/011354

2. 映画『エヴァンゲリオン劇場版』解読。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/08/31/211246

3. 映画『天気の子』解読。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/09/02/162638

 

 

特集2. 映画『花束みたいな恋をした』

   坂元裕二とイヤホンの寓話 ー

 

1. ドラマ『カルテット』解読。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/09/03/154144

2. ドラマ『大豆田とわ子と元夫』解読。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/09/04/224050

3. 映画『花束みたいな恋をした』解読。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/09/05/164115

 

 

特集3. 消えたアイドル Maison book girl

 

1. Maison book girl が突然消えた。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/09/07/234318

2. Maison book girl 消失までの道のり。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/09/08/005635

3. 宮崎勤と平成アイドルブーム。

https://hanoisan.hatenadiary.jp/entry/2021/09/10/004418

 

 

自民党総裁選が話題ってww

 

あくまでも『週刊実話』です。楽天FCバルセロナのスポンサー撤退で、浮いたお金を使って新国立競技場を買収するという記事が出ていました。別に浮いたわけではないだろうけど。繰り返しますが、あくまでも『週刊実話』の記事です。でも少し気になりますよね? ヴィッセル神戸くらい選手獲得にお金を使ってるクラブが、東京のチームにしたいと思っても不思議ではない。新国立競技場の運営権を買う可能性はある? チームカラーを自分の好きな色に変更したこともある三木谷オーナーですから、サポーターが疑心暗鬼になっても仕方ない。でも・・・

 

 

これは総選挙と関係したニュースではないか? 東京オリンピックで出来た負の遺産について、まだ何も決まっていない。野党は当然攻撃するでしょう。そのとき新国立競技場というシンボリックな施設の話があがる。維持費が毎年24億円かかるこの施設をどうするのか? 中抜き専用スタジアムなどと呼ばれてる。買い手は見つからず宙ぶらりんの状態。サッカー協会は専用スタジアムでないと日本代表の試合には使わないと言ってます。陸上トラックがあるから使わない。観客想いですね。でもとりあえず買い手候補がいると見せかければ選挙だけは乗り切れる。やれやれ。

 

自民党の総裁選がやたら話題ですが、もう自民党はいいでしょ。これ以上税金無駄使いされても困るし。「国の借金が」と言うけど、返済するつもりなんてない。消費税をガンガン上げるのに借金がある方がいい。安倍首相のときに消費税が10%に上げられました。このとき電子マネーを使えば、消費税分がお得になると騙されました。今回の自民党総裁選も国民をゲームに参加させて、野党に入れる選択肢を消したいだけ。だいたい高市早苗が総理大臣になれるわけないでしょう。日本の新しい首相はナチス礼賛者だと問題になりますよ。東京オリンピック小山田圭吾が袋叩きにあいましたが、それどころじゃない。高市早苗を攻撃するゲームに参加させられてるんですよ。不自由な3択やってる場合か。未来を考えて1票を入れる。

 

特集3. 消えたアイドル Maison book girl。3

 

 

Maison book girl の文章 1〜3までを上のリンクから読むことができます。他に、ナウシカから始まる「孤独と暴走」を描くアニメ映画の系譜を紹介。あと坂元裕二脚本のドラマの解読も。

 

 

 

 

宮崎勤と4人の幼女。

 最初に「アイドル楽曲派」という言葉を紹介し、都築響一の写真集『IDOL STYLE』を取り上げた。そこには Maison book girl のメンバー矢川葵も登場し、自室を公開している。それだけではない。矢川のファンの部屋も掲載されている。そのことは結構重要かもしれない。実は、その本を私のブログで紹介するとき、都築のある写真集を取り上げた。

 

 1993年に刊行した『TOKYO STYLE』(京都書院)だ。それは東京に暮らす一人暮らしの若者の部屋を写真に収めた作品集で、恐らく、この特集の予告でも紹介した宮崎勤の事件から着想したものだろう。

 

 宮崎が逮捕されたとき、今では起こり得ないが、彼の自室がテレビで公開された。その様子は『Mの世代』(1989年、太田出版)で大泉実成が取材し記事にしている。新聞、テレビがなかば強引に侵入し、部屋を撮影したのだ。ビデオテープが壁一面にびっしり積まれ、窓が見えない部屋だった。本やマンガもあった。足の踏み場もないくらいに雑誌も散乱していた。その映像により、それまで一般には知られていなかった「おたく」という言葉と「おたくの部屋」のイメージがセットで拡散された。日本全国の Bookhouse Boy、「おたく」たちは犯罪者予備軍として、家族からも偏見を持たれるようになった。うちの子は大丈夫?

 

 しかし、そこに商機を見つけた者もいる。事件から数年後、都築響一は「おたく」要素を脱色して東京の若者の部屋を作品化する。ベストセラーになった。

 

 

 Maison book girl には結成前、book house girl という仮称があった。本の家の少女。そして、宮崎勤が殺害した幼女は4人だった。ブクガのメンバーは4人でなければいけなかったのだ。彼女たちが歌う狭い部屋の中での絶望は、そのことを歌っていた。宮崎の部屋で生き続ける4人の少女。それが Maison book girl だった。だから、ベストアルバムのタイトルは『Fiction』だったのだ。過去の悲しい出来事を書き換えることはできない。結成から6年半が過ぎ、メンバーは成長して大人になった。この表現から卒業する時期が来ていたのだろう。予兆はあった。

 

 2020年1月に行われた『Solitude HOTEL ∞F』は新しくなった渋谷公会堂で開催された。ブクガの集大成と言うべき素晴らしいライブだった。このライブでは巨大な透過スクリーンが活躍し、その美しさが観客の印象に大きく残った。今から思えば、スクリーンは宮崎の部屋のテレビモニターだった。メンバーはそこに取り込まれていた。しかし、このライブで最も大きな出来事は、メンバーが血まみれになったことだろう。

 

 ライブ終盤『bathroom』が歌われる中、徐々に意識が遠のくような錯覚を受ける。リズムが不安定になり、遅くなる。その中でメンバーは歌えなくなり、ついには次々と血まみれになった。ここで4人は死んだ。ベストアルバム『Fiction』の限定版特典としてそのライブは収録されている。

 

 

 そして、その後行われた無観客の配信ライブでは部屋から出て行くメンバーという表現が繰り返された。2021年4月に開催された『Solitude HOTEL 9F』では、4時間に渡る全曲ライブが行われた。お葬式だったのかもしれない。そのライブの最後には次回のライブが舞浜アンフィシアターで5月末に行われると告知された。喜びたいニュースだがタイトルが問題だった。正式なタイトルは『Solitude HOTEL』だが、嫌でもその横に書かれた数字が目を惹く。『Solitude HOTEL 404』。ネット上では「NOT FOUNDの意味ではないか?」と噂になった。

 

 私は確信した。Maison book girl はそのライブで解散する。定価3万円のチケットを予約した。

 

 2021年5月30日、ライブを終えて会場を出て来るファンには1枚の青い紙が渡された。ライブの冒頭でペストマスクが地面から拾った紙だ。そこには Maison book girl のサイトのアドレスが書かれていた。ある者は立ち止まりスマホで検索する。「Maison book girl は削除されました」。ディズニーランドで Maison book girl は消失。アイドルブームは終了した。

 

 

 

宮崎勤と平成アイドルブーム

 結論は既に書いた。しかし、ここからが本題だ。なぜ4人のアイドルが宮崎勤の部屋で生き続ける必要があったのか? この謎を解かないと終われないだろう。

 私は以前『SMAP 王の物語』(2018年)という本を書いた。その中で、光GENJI森高千里SMAP、嵐のコンセプトを考えたのは、編集者、評論家の大塚英志だと結論づけた。その詳しい内容はその本で読んでほしいが、そこに Maison book girl も加えるべきだと考える。そう、ブクガのストーリーには原作者とも言うべき人物がいるのだ。

 

 大塚は宮崎勤の事件が騒がれたときに、唯一彼を擁護した人物だった。実際に「彼を守る」と書いたのだが、この言葉だけでは誤解を与える。大塚も宮崎が犯した犯罪については、裁判で厳しく裁かれるべきだと考えた。しかし、メディアで断罪されているのは、宮崎の部屋が象徴するような、ホラービデオやロリコン漫画だった。その趣味は守られるべきだと語ったのだ。

 

 これからもホラーやロリコン漫画を必要とする子供たちが出てくる。そのためにそれらの趣味は守らなければならない。サクライケンタやメンバー4人はそのコンセプトを成立させるために召喚された人物なのだろう。音楽に救いを求めるアイドル楽曲派のオタクたちをこの音楽にハメてしまい、その上で「現実への途」を指し示す。もう大人なんだから早く部屋から出ろよと。

 この文章を書いて初めて気がついた。この文章はいつの間にか「特集1」の「孤独と暴走」に繋がっていた(*7)。

 

 

 大塚英志著『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』(2004年、講談社新書)には、幼女誘拐に関する宮崎の発言が記録されている。〈ドライブという筋書きのない物語が出来上がっていて、私がドライバーで、その子が私と同じ意思を持つ親切な脇役というふうになっている中に自分がいる〉。大塚は『「他者」としての幼女はおらず、ただ彼自身の「内面」=恋愛幻想によってのみ支えられる「甘い世界」』と書いた。その「甘い世界」が壊されたとき、宮崎は犯行を犯した。

 

 

  犯行は覚めない夢の中でやった。

 

 

 

 これで謎が解けた。2010年代のアイドルブームを観て、大塚は「宮崎の甘い世界」と同じものを感じたのだ。宮崎と幼女の関係は、そのままファンとアイドルの関係になぞらえることができる。昭和の終わりに起きた事件と平成アイドルブームを繋げて見せた(*8)。

 1971年6月1日に南沙織17才』で「アイドル」が誕生した。2021年5月末はアイドル半世紀の区切りだった。Maison book girl はその最後を締め括りアイドル史の一部になった。(おわり)

 

 

*7:特集1で、『風の谷のナウシカ』は物語として完結しており、「現実」への途が開かれていないという批判を紹介した。ブクガはアイドルファンに「現実」への途を開くために登場した。ナウシカとブクガは地続きだったのだ。びっくりするよ。どこに連れて行かれるかわからない。マジカル・ミステリツアー恐るべしだ。

 

*8:私が書く文章はなぜか、大塚英志という名前に行き着いてしまう。今回のはさすがにショックだ。大好きなアイドルのことを考えてただけなのに、その終着点で説教まで用意して待ってるなんて。また踊らされた。

 渡邊晋(故人)、阿久悠(故人)、ジャニー喜多川(故人)、筒美京平(故人)、酒井政利(故人)など、アイドル界の偉人たちに連なる、アイドル世界の最重要人物だと考える。大塚英志は幸いまだ生きている。次回はどのような形で登場するだろうか?

 

9月5日付 CD シングルBEST 5。

 

 

「(森保監督を)引きずり降ろそうとしている人がいるかもしれないが、では誰に代わったら確実に勝てるのか。そんな簡単なことではない、監督は」と監督交代論を一蹴。

 

中国戦の勝利から一夜明けて、いろんな記事が出ています。一番注目されるのは田嶋会長の上の発言ではないでしょうか? 解任の可能性はゼロですね。田嶋会長が全責任を負うという宣言でしょう。だいたい森保監督になったとき選考過程も明かされてないですからね。発表当時の『週刊ポスト』の記事には、釜本さんの「田嶋会長を支える協会幹部に世界のサッカーのわかる者がいないのが気になる」という発言がありました。協会幹部でもサッカーがわからない。これが現在の日本の実力なんです。

 

 

今週のアルバム1位は、V6 でした。いいですね。2位は Stray Kids の輸入盤、3位は Offccial髭男dism です。他に、Creepy Nuts、ReoNa、DIALOGUE+、ジェニーハイ、SARD UNDERGROUND、山内惠介、B.O.L.T、伊藤蘭、などが登場しています。

 

 

 

今週のシングル1位は、A.B.C-Z でした。話題盤ですよね。作詞:小沢一敬、作曲:奥田民生、編曲:船山基紀。船山先生70歳がいまのサウンドと格闘されている。一方、握手会チャートには、SKE48、LIT、グラビティ、エラバレシ、などが登場しています。

 

 

◉9月5付 CD シングルBEST 5。

1位 夏と君の歌 / A.B.C-Z(2.7万枚)

2位 来鳥江 / SOUL / UVERworld(2.2万枚)

3位 fade / JUST / 04 Limited Sazabys(0.9万枚)

4位 群青ランナウェイ / Hey! Say!JUMP(0.8万枚)

5位 コガネゾラ / ハコニワリリィ(0.4万枚)

 

 

日本、中国になんとか勝った。

 

伊東選手の縦突破からクロス、そして大迫選手が点で合わせてのゴール。見事でした。でも中国に勝ったのは、よかったのか、悪かったのか? 難しいよねー。だって最終予選は2位までに入らないといけない。そうなるとライバルはオーストラリアとサウジアラビアになる。その2チームは10月に対戦する相手です。ギリギリ中国に勝てた日本。このまま森保監督でサウジに勝てるのか? いっそ3位になって最後の最終予選を満喫するのもありか? プレーオフで韓国と対戦する日本とかw  燃えすぎるな。

 

 

今日は Leo the footballさんの解説を聴きながら観てました。中国は最初5−3−2で、後半から4−2−3ー1に。東京オリンピックでのニュージーランド戦と同じだと指摘されてました。ほら、そうなるよね。スペインやメキシコの真似はできなくても、ニュージランドの真似ならできると対戦国も考えるよ。実際、今日もバタついてた。Leoさんが言うには、中国はそれが徹底されていなかった。同サイド圧縮という言葉を使われてる。オマーンの監督も日本は狭いサイドでやりたがると言ってた。まあ、中国はオーストラリアに完敗して、それから急ごしらえでやったのかもしれない。サウジはどんな手で来るのかな? 

 

 

今日は京都サンガの試合もあった。松本山雅とのアウェイゲーム。最近、京都に対して他のチームがやってきてるのも同サイド圧縮ですよね? 永井監督は辞任したみたいけど、あの試合でも狭いサイドで京都はプレーさせられてた。でも曹貴裁監督は修正ができるので、あの試合ではアンカーの三沢選手を外し、イスマイラ選手を入れて2トップにして逆転した。今日は2点目のように空いてる逆サイドにウタカ選手がパスをだし、そこに走り込んだ黒木選手がきれいにゴール前にクロスを入れた。宮吉選手のヘッドで同点に追いついたわけです。素晴らしかった。

 

今日の1点目の失点。GK若原選手がペナルティエリア外に飛び出し交わされました。これは恐らく前節の甲府戦が影響してる。3失点目の三平選手がロングパスをスペースに出したとき、DFは一人しかボールを追えていなかった。「若原出てくれ!」と私は思ったんですけど、彼は出なかったんです。その判断は間違ってるとは言えない。でも結果的には折り返されて三平選手のスーパーゴールが決まったわけです。今日の試合では、最初から積極的に出て行くGK若原選手がいました。いいと思うんですよ。経験値を上げて行けば。さっきも書いてた同サイド圧縮の剥がし方ですが、LeoさんはGKの役割が必要だと言われています。DFにプレスがかかったとき、勇気を出してGKがボールを受けに行く。それで空いている逆サイドにボールを蹴ればいい。面白いですよね。

 

特集3. 消えたアイドル Maison book girl。2

 

Maison book girl とは?

 Maison book girl は結成前からアイドルファンの間で話題になったグループだった。(良くも悪くも)伝説的なアイドルグループ BiS のオリジナルメンバー、コショージメグミを中心に結成されたグループだったからだ。2014年7月、横浜アリーナで行われた BiS の解散ライブの場で、book house girl(仮称)の結成を発表。プロデュースは、ソロアイドル、いずこねこの楽曲で評価を高めていたサクライケンタだ。結成メンバーはコショージに加えて、矢川葵、井上唯、宗本花音里の4人だったが、宗本が家庭の事情により2015年3月で脱退。その最後のライブで和田輪が加入。4人のメンバーが揃う。

 

 仮称 book house girl は、デヴィット·リンチ監督のドラマ『ツインピークス』に登場する自警団「Bookhouse Boys」が由来だった。だが、忘れてはいけない。このドラマは、学園の人気者ローラ·パーマーが、小さな村の湖のほとりでビニールに包まれた死体として発見されるところから始まるのだ。猟奇殺人の犯人は誰だったか? ここでは書かない。だが、そのことは Maison book girl と関係してくるのだ。

 

 

 

Maison book girl 消失までの道のり。

 Wikipediaを見ながら、Maison book girl 6年半の歴史の中から主要な出来事をピックアップし年表にした。あくまでも以下の文章を書くための略年表だ。

 

2014年7月 BiSの解散ライブで、サクライケンタがコショージメグミを中心

      に book house girl(仮称)結成を発表。メンバー募集

201411月 Maison book girl コショージメグミ、宗本花音里、矢川葵、井上

      唯の4人でスタート

2015年3月 シングル「white」と「black」の2種類をライブ会場限定で発売

2015年7月 メンバーの宗本花音里が家庭の事情で脱退、和田輪が加入

2015年9月 1stアルバム『bath room』(ekoms)発売

201510月 1stワンマンライブ「solitude hotel 1F」渋谷WOMBで開催

201611月 シングル『rivercloudy irony)』が徳間ジャパンから発売

201712月「Solitude HOTEL 4F」が開催

2018年5月 UKツアーが4都市で開催、現地で7インチシングルも発売

2018年6月 シングル『elude』よりポニーキャニオンPC)に移籍

2018年6月「Solitude HOTEL 5F日本青年館ホールで開催、ペストマスク

      登場

2020年1月 ライブ『Solitude HOTEL ∞F 』が新しい渋公で開催

2020年4月 MVmy cut -Parallel ver.-』公開。ブクガが全力アイドルに

2020年6月 ベストアルバム発売に合わせて行われるツアー全公演の延期

2020年6月 ベストアルバム『Fiction』(PC)発売

2020年8月 無観客配信ライブ「孤独な箱で」を開催

2021年4月「Solitude HOTEL 9F」4時間の全曲ライブ、終演後に「Solitude 

     HOTEL 404」開催告知。続いて全国6ヶ所で Re:Fictionツアー開催

2021年5月 舞浜アンフィシアターでラストライブ「Solitude HOTEL」開催、

      終演後にMaison book girl サイトが消失

2021年8月 ライブBlu-raySolitude HOTEL』発売予定

 

 

 

終わりの始まり。

 Maison book girl 活動停止はいつ決められたか? 気になるのはポニーキャニオン移籍とセットで開催された最初のホールコンサートだ。日本青年館ホールで行われている。そこにペストマスクが初登場している。そのとき発売されたシングル『elude』に収録された『レインコートと首のない鳥』もペストマスクのことだろう。

 

 ペストマスクはペストによるパンデミックが起きていた17世紀において、フランスの医師、シャルル·ド·ロルムが考案したと言われている。鳥のクチバシのようなマスクが付いた防護マスクだ。彼はフランス王ルイ13世をはじめヨーロッパの王族を治療した著名な医師だそうだ。

 

 なぜブクガのライブにペストマスクが登場するのか? ラストライブで、ペストマスクが活動停止の告知(*4)をしたことを考えると、それは重要な出来事のはずだ。

 

 ペストはこれまで3度も世界中で大流行した感染症だ。中でも14世期に「黒死病」と呼ばれ大流行したときには、世界の人口の4分の1とも言われる5000万人もの人々が死んでいる。ネズミなどを宿主にするノミを媒介に人間にも伝染する。新型コロナによるパンデミックが起きた2020年にも、かつて起きたパンデミックとしてペストが注目を浴びた。

 

 だが、コロナ禍以前にブクガのペストマスクは登場しているのだ。これはどういうことか? 私にはわかる。最後のライブが行われた場所も東京ディズニーランドの敷地内にある舞浜アンフィシアターだった。

 

 サクライケンタは、ディズニーランドにペストマスクを登場させる愉快犯だったのか? 違う、これには明確な理由がある。

 

 

 

 私がジャニーズの50周年本を書こうとしたとき、アイドルの歴史を振り返った。男性アイドルは1962年のジャニーズ誕生が最初と考えてよさそうだ。そして、女性アイドルに関しては、1971年の南沙織17才』が最初だ(*5)。そこからアイドル楽曲で使われる手法が次々と開発される。中でも、阿久悠、都倉俊一らが手掛けた「非日常のエンターテイメント」という手法が重要だ。山本リンダ『どうにもとまらない』(1972年)で完成したその手法は、その後、フィンガー5ピンクレディーの大ヒットを生んだ。阿久はイラストレイターの和田誠との対談本『AB面』(1985年、文藝春秋)で、「沢田研二でハリウッドだ、ピンクレディーでディズニーランド」と、非日常体験をアイドルソングに落とし込む手法を明かしている。

 

 山口百恵の作品でも、阿木燿子、宇崎竜童を起用した『横須賀ストーリー』『プレイバックPart2』など、ドラマの登場人物になって物語を歌う作品が、この手法によるものだ。

 

 阿久悠らによって作られてきた「非日常のエンターテイメント」は、2010年代に更新される。アイドルの主戦場がCDやテレビからライブに変わる中で、ライブ会場をテーマパークにするグループが大人気となった。代表的なグループは、BABYMETALももいろクローバーZや、でんぱ組.inc だ。それらのグループが活用した手法を「歌のディズニーランド」と私は名付け、呼んでいる。マンガやアニメにあるような世界観を用意し、アイドルはその登場人物に変身して歌って踊った。

 

 アイドル歌謡の主流、王道とも言える手法があり、ほとんどのアイドルがポジティブな価値観や、楽しさを歌う中、カウンターとなるアイドル、Maison book girl が結成された。つまり、2010年代に起きたアイドル·ブームは、ディズニーランドのねずみが歌とダンスで起こした明るい感染症だったのだ。その熱を鎮めるために用意されたのが Maison book girl だった。なので『鯨工場』のMVにもペストマスクが登場している(*6)。いよいよ真相に近づいてきた。(つづく)

 

*4:ペストマスクは『Solitude HOTEL』の冒頭に登場し、地面から1枚の青い紙を拾う。それを開くと Maison book girl の公式サイトのアドレスが書かれていた。それはスクリーンに映し出された。

 

*5:南沙織17才』は、CBS SONYのプロデューサー酒井政利が、劇作家の寺山修司に相談し、考案した「私小説路線」という手法で作詞されている。それは歌詞に登場する人物が歌い手自身であるという、テレビの時代に合わせた手法だった。それによりファンは疑似恋愛とでも言うような感情を持った。そして、その私小説は、シングルレコードで連載されたのだ。出会いから関係を結び、大人に成長するというように。郷ひろみ山口百恵でもその手法は採用された。そして、郷ひろみからジャニーズの王道グループ、近藤真彦、光GENJISMAP、嵐にも引き継がれた。

 

*6:『鯨工場』は、2019年4月に発売されたシングル『SOUP』に収録されている。株式市場には「小さな池の大きな魚」という言葉がある。ニッチな市場を独占している会社のことだ。アイドルシーンで言えば、それはテレビ、雑誌などのメディアを独占する秋元康のグループということになる。そこにペストマスクは現れたのだ。