ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ジャニ友、natalia さん編。第3部

natalia さんのインタビュー第3部です。1部、2部、未見の方は下のリンクからご覧ください。今回は natalia さんの「ジャニーズ BESTソング」などについて語ってもらいました。


◉ジャニ友、natalia さん編。第1部
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20120108/1325763892


◉ジャニ友、natalia さん編。第2部
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20120110/1326196196


——nataliaさんは K-POP は?
natalia:これが全然分からないんですよー。それにK-POPと一言で言っても、色々なグループがあるので、ひとくくりで考えるのは乱暴かなー、と思いますし。


——基本的にいま日本で K-POP として語られているのは、歌って踊るグループですね。明らかに日本のアイドルから発展してきたポップスです。
natalia:そんな感じですねー。
ただ漠然としたイメージですが、グループの作り方が、メンバーの個性を見て作り上げるのではなく、首脳陣のコンセプトにあった人材を集めて作るトップダウン型というイメージがあります。韓国サッカーの育成方法と考え方は似てるかも。子どもの時から結果を出した者だけが上に行ける資格があり、そこから選抜される、みたいな。韓国のサッカーって確かそんなのありましたよね?
明確な戦略をたて、それに見合った人材をピックアップし、適切な戦術を重ねていく、というか。戦い方の視点がそもそも違う気がします。ジャニーズが昭和の任侠道ならK-POPは ITやくざというか(笑)。そして、マーケティングの考え方が帝国主義的という感じもします。日本でいえば、彼らは外国人枠ではなく、あくまで日本人枠として売りだしているじゃないですか。そういうところが。


——どうですかね? それは日本に合わせたからこそかもしれないですよ。だって、他の東南アジアや中国などでは完全に外タレとして売っていますから。
natalia:へぇ〜そうなんですか〜! それは多分、該当諸国の国内音楽産業が成熟してないので、外タレのままでもメインチャートにラインナップされるということなのか、それとも外タレとしている方がステータスがあるという戦略なのかよく分かりませんが。日本以外のK-POPの売り込み方って、ブルー・オーシャン戦略っていうんですか? そんな感じに見えますねえ。そういう現状を知ると、ますますマーケティングがしっかりしてるなあ、と感じます。
表現方法においては、音楽面はアメリカ西海岸を意識して、グループで売るという攻め方はジャニーズを意識してるのかな、と。


——だって Super Jr. ですからね(笑)。でも、西海岸ですか?
natalia:あ、西海岸に関しては、イメージですよ、イメージ(笑)特別な根拠はありません(笑)。一般的なクラブで頻繁にかかってるパーティーソングをベースにしてそうなところが西海岸っぽい、とか。ですので、あくまで西海岸「っぽい」です(笑)。
というかですねー、丸山ワクチンのご子息が SMエンタテイメント に関わっていることを wakita-Aさんのブログで拝見したときは、驚愕しました! 国を問わず他から人材を受け入れる企業体質があるということは、ジャニーズに限らず日本の芸能プロダクションにはない柔軟性であり、大いなる優位性だと思いましたね。


——これ、実はジャニーズ対策だったみたいですよ。丸山さんは SMEの社長でもあった人です(SMエンターテイメントのネタ元!)。K-POP が日本の音楽業界に入って行くのに必要だったのでしょう。
natalia:てか、SME がSMのネタ元なんですか?! マジですか?! びっくり!


——だって、まんまでしょう。SME と言われれば、ソニーミュージックと関係ありそうに見えるでしょ? 私は当時そう思いましたよ。もちろん、パクった本人が認めるわけはないでしょうけど。SMエンタが設立したときは、まだソニーにブランド力があった時代ですから。ニコ生に丸山さんが出演していたときに、そのことを質問したかったんですけど、パソコンが調子が悪くて、うまく書き込めなかったんです。残念です。
natalia:あと、ジャニーズ対策をするのなら、知らない人が1から勉強するよりは、知ってる人を買う方が手っとり早いですからねえ。それにしても、ソニーからの人材流出と凋落が、SM の台頭と比例してるんだなあ、と思ったり。もちろん、それだけが台頭の要素じゃないという事は100も承知ですが(笑)。


——最初は 神話 もダメだったし、東方神起 も最初は苦戦してましたから、K-POPのブームを仕掛けるときに、依頼したんじゃないですかね?
natalia:なるほどー。やっぱりいろいろ試行錯誤したんですねー。てか、いましたね神話! SM だったんですかあ。SM は神話とか 東方神起とか神を名前に付けるのが好きなんですね(笑)。
そもそも、ジャニーズって企業じゃない、というイメージがあります。規模が大きな個人商店、という感じ。意識が大企業のそれ、じゃないですよ。ちょっと前までスマートフォンからはジャニーズ web が見られなかったり、この前 KAT-TUN の CD購入者に特典があったんですが、それなんて携帯からの応募のみでスマホからは応募不可! ですよ。もうどんだけ体質古いんだ、と。
あと、K-POP に関しては、ウォン安円高っていうのもすごい影響してそうなイメージです。もし円安になったら今みたいに日本に来るのかなー、とか。K-POP と政治経済って、切っても切り離せないもののように見えるので。
ただ、音楽的には、実は、そんなに嫌いじゃないです。歌えて踊れて見せ方も工夫して、グループごとのコンセプトがしっかりしていれば、日本のファンを多く獲得して当然かも、と思います。特に男性グループは、日本では長年ジャニーズ以外ぺんぺん草も生えない状況だったのが、余計にこの状況に拍車をかけたなあ、と感じます。ジャニーズが伸び悩んでいる間に、今までだったらジャニーズファンだった層をゴッソリ持って行ったな、というイメージですかね。
音楽的には、コード進行やリズムパターンの意図がものすごく明確だと思います。メロディーじゃなくて、完全にリズム中心で。いかにそのグループが映えるか、を最優先で考えている音楽なのかな、と。まあ、K-POPといっても、色々な事務所がありますし、たとえば、個々の女性グループでしたら KARA と 2NE1 では全然違うので一緒に語るのは非常に乱暴ですが、逆に言えばはっきりと違いが分かるように制作されており、音楽的キャラが明確で、ファンも棲み分けられてるのかな、と思います。ただ、最近はちょっとネタ切れ感も出てきたような気はしますが・・・。
あと、スタッフの気合の入れ方が違うイメージがありますね。プロジェクトX にでもなりそうな感じ(笑)。若くて優秀で外国に精通した人間と外部からヘッドハンティングした経験ある人材とが、外貨を稼ぐためのプロジェクトのひとつとして K-POP があるというイメージです。ただ、先ほども言いましたが、政治経済と非常に密接なイメージがあるので、そこが状況が変化した時にどう影響が出るのかなあ、とは思いますけど。


◉ 2011年のジャニーズ重大ニュース!
1位:ジャニーさん、CDを売る事にくたびれる
1位:Sexy Zone の不振
3位:NEWS 4人になる
3位:キスマイ格差デビュー


——では、nataliaさんの『ジャニーズ重大ニュース』の続きに行きましょう。3位、NEWS4人になる。
natalia:NEWS 4人については、個人的な見解では案外影響ないのかな、と思っています。むしろ長期的な目で見たとき、大変なのは山下くんの方ではないかと。

——山下智久が大変というのはそうでしょうけど、NEWS もこのままだと大変でしょう? それは KAT-TUN から 赤西仁 が抜けたのと同じ意味を持つと思うんです。NEWS にとって 山下智久の存在は KAT-TUN にとっての 赤西仁以上のものがあると思うんです。なにしろ、山下智久のグループとして集められたメンバーなんですから。その物語が終わったわけですし。『カウコン』はどうでした?
natalia:でも、KAT-TUNと決定的に違うのは、山下くんは顔で「しか」なかった、という事だと思います。少なくとも音楽的方向性の軸ではないし、歌唱力の柱でもない。


——そうですか。山下智久に対して厳しいですね。私は彼の声が好きなんです。NEWSの曲でも彼の声だとすぐわかる。あの声は歌謡向きですよ。まあ、ソロではその路線から外れてしまうのかもしれないですけど。
natalia:あ、ワタシも歌謡曲路線は好きです。だけど、彼がソロになりたかった根拠が全く見えてこなくて・・・。NEWS こそ、今後サブカル化するでしょうけど、濃いファンがしっかり支えてくれると思うので、ワタシは大丈夫だ、と思うのです。
一方、山下くんは世間ではイメージが下がったのと同時に、正直歌も踊りも演技もしゃべりも微妙でしょう。赤西くんと違って、音楽的センスもないので、ソロ歌手としてやっていくには、相当厳しいのでは、と思います。俳優としては、まあ、よく分からないですけど・・・。
『カウコン』は、個人的問題として KAT-TUN の衣装が吐きそうなほどダサくて地味な衣装だったのを見た時点で、テンションガタ落ちだったんで(苦笑)。正直あまりじっくり見てないんですが、それが無かったとしてもあまり覚えてなくてですねー。というのも、そのあとにやった『CDTV』でやった SMAP のライブが最高で最高で! 紅白も、ある意味今年のテーマソングとなった『オリジナルスマイル』で〆てそれも楽しくて仕方なかったんです。だって、まさか16年の時を経てこんな形で紅白で歌われるとは、当時考えもしていなかった展開ですよ。まさかオリスマが16年後に再び陽の目を見るとか・・・! もう泣きそうでしたよ(笑)。



natalia:そして、『CDTV』の何が良かったかといえば、生放送のライブ中継なのに、グダグダ感が全然なかったことですね。最近の『カウコン』って、構成が毎年すごく似てる気がして全然サプライズ的楽しみが無くないですか?カウコンって、普段見られないグループの枠を超えた絡みが見られるのが楽しかったり、普段バックをやらないデビュー組が意外な曲でバックやったりするのが楽しいと思うんですけど、ここ数年、毎年毎年、適当に他のグループの歌を歌って、次に自分たちの持ち歌を歌って最後マッチが出てきて全員バックする、みたいな、大雑把にいえば、そんな感じですよね。
だから、出演者が毎年18歳以上の子が増える、という以外に特に代わり映えが無い気がして、個人的には年々楽しくなくなってます。滝沢さんはもう何年も帝劇だし、エイトは大阪だし、嵐は紅白だし、おまけに構成が似たり寄ったりだからもう楽しくなーい、と。数年前までは、カウコンもすごく楽しみだったんですけど、KAT-TUN の状況に関わらずここ2、3年は惰性で見てるって感じになってしまいました。
その点『CDTV』はスタジオで濃いファンに囲まれて(100名〜200名くらい?)ライブハウスばりの密度でライブをするんですよ。どう考えても見てて楽しいのはこっちですよ!今年の SMAP はなぜか男性ファンが良い位置にやたら陣取っていて、その男性陣が楽しそうな風景を見ているワタシもなんだかとっても楽しくてですねー。全方位的に愛される SMAP を改めて感じることが出来て、すごく幸せだったんです。で、愛されると余計メンバーも張り切るから好循環ですよね。会場の一体感半端なかった!


——今年のはまだ観てないですけど、昨年の『CDTV』のライブもよかったですよ。SMAP はちゃんと気合いの入れどころがわかってますよね。
natalia:本当にそうですよ! おまけに、TBSは『ベストテン』で培った歌を見せる技術があるので、見ていてストレスがすごく少ないんですよ。例えば、カウコンなどは、毎年意味の分からないカメラワークがバンバン入りますし、映像が乱れたり、イッライラさせられることが絶対あるので。


——もうひとつの3位、キスマイ格差デビュー。
natalia:キスマイですが、wakita-Aさんがキスマイデビュー以前に彼らのことを「0トップ」とおっしゃっていましたが、ワタシはその体制が好きでしたので、デビューにあたり3トップと4バックにあからさまに分けられたことにより、個人的にものすごく魅力が半減してしまいまして。まあ、ワタシが二階堂くんが好きだ、ということもありますが(笑)。


——「 0トップ」岡田ジャパンのフォーメーションなんですよ(笑)。これまでにないグループがデビューすると思って、楽しみにしてたんですけどね。でも、ライブの映像を見てると、若年層向けにしているんだろうなーという気はします。
natalia:『美男ですね』出演の方々をメインターゲットにしてるんでしょうかねえ・・・。
『 Firebeat 』なんか「 0トップ」だからこそ出来た芸当なのに、どうしてあんな分け方をしたのかなあ、と。でも、デビュー前の去年末のコンサートで平等にソロ曲がなかった時点から個人的に「なんだかなあ」と若干萎えていたところもありますので、それが決定的になってしまったというか。あと、デビュー後、SMAP とのバーターが多すぎて、いつまでそれでやってくのかなあ、と。まあ、これは、SMAP もキスマイも飯島さん管轄下(らしい)から当たり前っちゃ当たり前なのかも、ですが。


——たぶん、キスマイ がそのようになった理由はファンに心配を与えるためですよ。ずっとデビューを目指してきたわけですから、そこで「ゴール」と感じてファンをやめてもおかしくないわけです。で、ファンが「見守らなければいけない!」と思うような心配事をつくったと。
natalia:はあ・・・。まあ、その辺は飯島さんに聞いてみないと分からないですねー。


——でも、この natalia さんの重大ニュースは『サイゾーウーマン』が選んだようなベスト4ですよね? もっと、いいニュースもあったと思うんですけど。それこそ SMAP の 20周年でファンミーティングとか。
natalia:ああ〜。でも、ファンミーティングに関しては特にワタシが論じたいことでもないですし、ファンと触れ合うとかそういう系統のイベントに対してワタシが全く興味が無い人間なので・・・。そうですねー。いいニュースに関しては、また別の方にお聞きになってください(笑)。


——最後に natalia さんの『ジャニーズ BESTソング』を選んでもらい、それについて語ってもらおうと思います。
natalia:ジャニーズを網羅してるとはとうてい言い難いワタシが、ジャニーズ・ベスト・ソングを選ぶなんて、なんだかおこがましい気がしますが、頑張ります!


光GENJI『 STAR LIGHT 』
男闘呼組『 TIME ZONE 』
SMAP『 青いイナズマ 』
KinKi Kids『 硝子の少年 』
KAT-TUN『NEVER AGAIN 』


natalia:これ、順位とかじゃなくて、完全に時系列にしました。その時その時で、衝撃を受けた曲、という解釈をしてもらってもいいですか?好きな曲について書くと、グループが限られてしまいそうなので(笑)自分の好きな曲というより、ワタシの考えるジャニーズソング史、ですね。


——まず 光GENJI のデビュー曲『STAR LIGHT』。
natalia:光GENJI は、上半身裸で G短パンでローラースケートというのが恥ずかしすぎると思って(笑)。全然好きじゃなかったですけど、チャゲ & 飛鳥 の詞と曲は素晴らしいと思いました! 当時は作詞作曲者が誰か、などあまり気にしていませんでしたが、それでも、「この人たちの作った曲は全然違うなあ」と思っていましたね。ここでは便宜上『STAR LIGHT』一曲にしぼっていますが、『ガラスの十代』だってものすごいインパクトですよ。メロディーが歌いやすいのに独自の愁いを帯びた詞が作り上げた世界観がありつつ、それでいて大衆受けして誰もが歌える曲って、もう最高すぎるでしょう!
ワタシの中で 光GENJIって、チャゲ & 飛鳥 の作った3枚のシングルで始まりそして終わってるんですよ。もちろん、そのあとも沢山曲を出したのは知ってます。でも結局最初の3曲を超えられたものはなかったというイメージがあるんですね。リアルタイムでも、急に曲のクオリティーが下がったなあ、と思ってました。正直それ以降の曲って、なんとなくしか覚えてません。今 wiki で調べると、ジャニーズ事務所ヤマハとがもめたことが原因で飛鳥涼から曲の提供が無くなった、とあるんですけど、そういうところがこの事務所のダメなところだなあ、と。これは今でも体質全く変わってないですよね。これからは、外部の力を素直に借りることをしていかないと、絶対衰退しますよ。


——マジですか? でも、この話は本当だとしたら「ポニーキャニオンの仕切りが悪かったのでは?」と思いますけど。ビジネスの話ですし、最初にそこをクリアにしておかなかっただけでしょ? 一方的にジャニーズの方が悪いとはならないですよ。それに、和解したから『荒野のメガロポリス』を書いたんだろうし。
natalia:ああ〜確かに。だったら、ぜひ今度は CHAGE & 飛鳥 が Sexy Zone に曲作って欲しいです。絶対、ぴったりだと思うんですよねー。


——男闘呼組『 TIME ZONE 』。
natalia:実は、ワタシが 木村拓哉 を好きになった当時、インタビューで 木村くんの口から、よく 男闘呼組 の話題がよく出てきたんですよ。木村くんはすごく 男闘呼組のメンバーを慕っていたイメージがあります。SMAP が王道じゃないながらも、いきいきしていたのって、男闘呼組 というアイドルとしては異色の存在の彼らがいたからこそ、だと思います。木村拓哉SMAP を考える時に、男闘呼組 の存在って外せないんです。ジャニーズって、王子様系の系譜もあるんですが、一方で不良・ヤンキー系の系譜も脈々とあると思うんです。ワタシ、自分が好きなグループが完全にそっち系でして(笑)。SMAPKAT-TUN も完全にそっち系。SMAP に関しては意外と思う方もいるかもしれませんが、中居くんなんてヤンキーバリバリ体質ですし、木村くんだってデビュー当時のトガリっぷりは完全にそっち系ですから。奥様見れば分かるでしょう(大笑)。
男闘呼組って、今だったらもっと長命のグループになれたんじゃないかな、と思います。後期はオリジナル曲もたくさん作っていて、それが結構良い曲多いんですよ。とはいえ、ワタシも個々の楽曲をあまり把握していないんですけど。ですので、先日、ファンだった子に「おすすめ曲は何?」と聞いてみたところ『 ルート17 』を勧められました。
彼ら、演技も上手だった印象あります。『ロックよ、静かに流れよ』なんてすごく良い映画なんですよー。『キネマ旬報』1988年度第4位になっただけのことはあります。彼らは活躍期間がすごく短かったのだけど、雰囲気といい顔面偏差値といい、当時も今も、もっと評価されていいはずなのになあ、と思います。成田昭次の声は今聴いてもすごく訴えるものがあるな、と感じるだけに。個人的に、男闘呼組の音楽の「肝」は成田昭次だった、と思っています。男闘呼組の「顔」は岡本健一だったと思いますが。


——SMAP『青いイナズマ』。
natalia:個人的にはエポックメイキングだった『正義の味方はあてにならない』を推したいところなのですが、なぜこれを選んだか、といえば、ズバリ、SMAP がここまで支持されてきた根源は「色気がある」からだと思うからです。まずこの映像見てください。



natalia:かっけええええええええええええええええ!!!!!!
あ、すみません。叫んじゃった(笑)。でもそれくらい色っぽくないですか?ワタシ、人間の色気ってどこかストイックなところから生み出されると思ってるんですけど、この曲は森くん脱退一発目、ということもあり、並々ならぬ気合が入っていたんでしょうねえ。SMAP 5人の色気が半っ端い!!!!!!なのに、彼ら今考えるとすごく当時若くて。一番上の中居くん木村くんですら、23歳。慎吾くんに至っては19歳ですからね! これ『スマスマ』で流れたものなのですが、バラエティーからの歌の流れでこの色気ですよ。この振り幅の大きさが大好きで、それがスマップがここまで長命でいられる一つの要因だと思います。ただのバラエティータレントだけで終わっていないところが、彼らのすごいところだと思うんですよ。
90年代半ばから後半のスマップの歌詞って、性の匂いを感じさせる言葉がたくさん出てきますし、それを自覚して歌ってたところが大好きで。「色気」って芸能の大きなウェイトを占める要素だと思うんですけど、この歌を歌っている時の SMAP はそれが最大限に引き出されているから好きです。
最近のジャニーズは意図的に色気の成分を減らしてきているイメージがあるのが非常に不満です。あ、上半身裸になれ、とかそういうこと言ってるんじゃないですよ(笑)。でも、露出はやる気の表れなので、ある程度はやってほしい気もするけど(笑)。そして、ジャニーズグループの「パフォーマンス」に男性的色気不足を感じてた潜在的な層が、ゴッソリ K-POP に持ってかれたように見えますね。ジャニーズがバラエティー偏重になって、その場の言葉に頼りすぎているような気がします。もっとパフォーマンスを作りこむことに力を入れていいはずです。
SMAP こそ、一見バラエティーに力を入れている元祖のグループに見えますが、『スマスマ』で毎週歌のコーナーがあり、そこで旬のアーティンストと共演することは欠かさないし、そこで、きっちり本業も押さえているところは、さすがだなあ、と。とはいえ、『スマスマ』もマンネリ化している部分もすごくありますし、正直もう少し歌が上手ければ、とは思いますけど(笑)。


——KinKi Kids『硝子の少年』。
natalia:これは、ジャニーズと一流クリエーターが組むと名曲が出来る、という見本として、ですね。キンキのお二人を見ていると、一流に囲まれることがどれだけ大事か、ということをひしひしと感じます。
もちろん、お二人の素養も抜群に高かったと思います。最初にキンキを見た時に「なんてきれいな顔の子たちが出てきたんだ!」と衝撃でしたけど、お二人はそれだけじゃなくて、それを伸ばしてくれる大人に囲まれてたことで、さらに才能を伸ばすことが出来た好例だと思います。
で、キンキが組んだクリエーターを改めてみたところ、実は、キンキの一流クリエーターの源流はマッチにあるのでは、と思いまして。というのも、伊達歩伊集院静)氏、筒美京平氏、松本隆氏、山下達郎氏・・・ このあたり、すごいかぶってません?と思って wiki 見たら、JEの取締役がマッチの担当ディレクターなんですね、なるほどー、という(笑)。
キンキあたりのデビューあたりが、たぶん、ジャニーズにとって最も幸せな時期だったのかなあ、って。キンキがデビューし、Jr. にはタッキーが出てきて、SMAP は充実期を迎え、って、ゴールデンデイズですよね。
でも、そのあたりから個人的にはテレビを見る時間がグッと減ってしまったのですが(笑)。これはジャニーズとは関係ない問題ですけどね。


——KAT-TUN『 NEVER AGAIN 』。
natalia:これだけ、シングルじゃないですね。分からないかと思いますので、まずはこの映像を見てください。



natalia:はわああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!  最高すぎるううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!
すみません。叫びすぎました。でも、これです!!!!!! これがワタシの愛してる KAT-TUN なんです!!!!!! 相手を「お前」と呼びながらも繊細な恋愛関係を外連味のある言葉で描く歌詞、リズムをベースにした踊りが生える曲、赤西くんの高音が存分に発揮された歌唱力、田中くんのラップと中丸くんのHBBが生かされた編曲、腰を振るなどの性的なしぐさをふんだんに取り入れたダンス、メンバー全員が次々パートを担当する波状攻撃的歌割、曲全体を覆う色気、もうどれをとっても大好きで大好きで大好きで!!!!!!
たぶん、KAT-TUN ファンから人気投票を募ってもこれは絶対ベスト3には入ると思います。たぶん1、2位どちらか。絶対そのくらい愛されている曲です。
ワタシは今でも赤西くんが JIN AKANISHI としてやってることの方向性は間違っていない、と思うのは、こういう源流が今でも 赤西くんがやっていることの端々に見えるからですね。むしろ今の KAT-TUN ではかなり見えずらくなってきていて。それは彼ら5人の意図なのか、スタッフの意図なのか分かりませんが。そもそも、そういう意図を画策するスタッフだから、赤西くんはああいう結果になってしまったのかも、とも思いますし。まあ、この辺は前に話したのでもう言いませんけど(笑)。
だから、『 STAR RIDER 』のように、源流の要素が見える曲になるとワタシは歓喜しますし、5人だからこそ出来ることってまだまだあるのに、と。そのポテンシャルを生かし切っていないことにギリギリするんです。少なくともラップもHBBもいるんだから、赤西くんがいなくとも、技術的には不可能ではないので。ですから、ジェイワン現場スタッフに是非そのあたりを考慮して曲を制作してほしいですね。もう、魂の叫びですよ。だって、ワタシ、KAT-TUN 以外 KAT-TUN の穴を埋めることは出来ないので。


——はい。natalia さんにたっぷり語っていただきました。ありがとうございます!!
で、赤西仁のことをもう少し語りましょう。こういうことを言うと反感を買うかもしれないですが、思い切って言っときますね。私が「ジャニーズのなにを信用してきたか?」と言うと、顔で集めてきたお金で一流のクリエイターを動員して来たことです。「ジャニーズなんて顔だけ」と言う人もいるでしょうが、そうではありません。ジャニーさんの目利きで一流の人材を常に活用してきたわけです。SMAPKinKi Kids もそうやって成長してきました。
しかし、最近はそのアンテナが弱くなっている気がするんです。SMAP のように KARA の製作陣に楽曲発注するとか、関ジャニ∞『パズル』の斉藤和義とか、もっとガンガンやるべきなんですよ。だから、本来なら赤西くんの周りには彼の感性を刺激するようなクリエイターが存在しないといけないはずだったんです。
natalia:うわあ! もう首がもげそうな勢いで同意です!!
SMAP斉藤和義 提供の新曲聴きました? ワタシもうすっっっごい好きで! SMAP の曲で、ここ10年ほどの中でもっとも好きなかもしれません。SMAP は今でも一流のミュージシャンや新進気鋭のクリエーター使いますよね。そういうこと企画をするスタッフが周りについている、というのはやはり強いと思います。あ、佐藤可士和氏はちょっと勘弁だけど(笑)。
ワタシは、KAT-TUN 以外のグループに疎いので KAT-TUN しか例にだせなくてもうしわけないのですが、最近の KAT-TUNって、一流のクリエーターから曲を提供されてないなあ、と感じてました。別にビッグネームばかりが良いというわけではありませんが、じゃあ逆に若くて感性の鋭い人を招いたか、といえば、そういうわけでもないですし・・・。あと、作曲者がやたら共作の場合が多くて、それがまたレベルを下げてる原因だと、ワタシは思っていたんです。曲って、一小節目から最終小節までが一つのフレーズと考えているので、共作で良いものが出来るってすごく少ない気がするんですよ。
で、最近知ったのですが、SMAP 以外のジャニーズ事務所の多くのグループの曲が「soundgraphics」という会社が管理している曲を多く採用していることを知りまして。


◉ soundgraphics
http://www.soundgraphics.net/index.html#web


natalia:ここのページを読むと、要するに事務所は楽曲の多くをアウトソーシングしてるのか、と。そうなると、さきほど wakita-A さんがおっしゃったことも、すごく納得がいくんです。楽曲というグループの基本の部分をアウトソーシングしてたら、そりゃ世間に対するジャニーズ曲の影響も低くなりますよ。だって、現場で一緒に曲を作り上げることもしないどころか、誰が歌うか想定できない状態で作られた曲を採用して、歌うだけってことでしょう。


——JE の小杉さんはインタビューでコストを下げるため海外から買い付けてると話されていました。まあ、そういう曲が全部悪いわけでもないですけどね。『青春アミーゴ』あたりから始まってるわけですけど。
natalia:1曲ごとの良し悪しを問題にしてるというわけじゃありません。もっとマクロ的な視点での問題というか。だから、性質が悪いんです(笑)。
制作陣が歌い手を意識するのとしないのでは、天地ほどの差がある、とワタシは思っています。最悪それを現場がアレンジする権限があればまだましだと思うのですが、きっとジャニーズの場合はそれもなさそうですし・・・
ワタシ、KAT-TUNを好きになっていろいろな過去映像を見ましたが、ジャニーズ Jr. が歌うオリジナル曲って、すごく名曲が多いな、と感じてるんですよ。それこそデビュー組より、よほど良い曲の確率が高い。
たとえば、KAT-TUNなどは1枚目のアルバムに入ってる曲は半分以上が Jr.時代に歌っていた曲ですし、キスマイだって Jr. 時代の方がよっぽどクオリティ高いと感じます。『祈り』とか最高ですよ。
あとYa-Ya-Yahの曲って、本当に名曲ばかりだな、と改めて感じていて。あれを音源化しなかったのは、音楽に関わる人間として罪だろう、とすら思いますね。別に一般で売らなくてもインディーズとして残しておくとかいくらでも方法はあったと思うのに・・・。映像すらあまり残っていないのが悲しい。ワタシはYa-Ya-Yah自体は正直ほとんど知識もないし興味もないんですが、曲はクオリティが高くて大好きなので、なかったことのようにされるのがとても辛いんですね。



natalia:で、それは、やはり Jr. が歌うことを想定して作っているからではないか、と。あと、タイアップとか考えなくていい分、純粋に楽曲を作ることが出来るからかな、と思っています。
最近、ジャニーズの作品から「ああ、この人かあ」と作家さんから感じられる人がずいぶん薄れてる気がして。馬飼野先生は別ですが(笑)。特にジェイ・ストーム(ジェイワンも含む)はひどい。KAT-TUN はともかく、嵐なんか今いくらでも一流作家さんに書いてもらえるんだから、書いてもらえばいいのに、なぜ書かせないのか、不思議で仕方がないです。今のが悪い曲というわけじゃないんですが、人気の割に曲の印象が薄いんですよねえ…。サクラップもすっかり少なくなっちゃったし…。どうしてグループの特徴を生かした曲を作ろうとしないのかな、と。
あと、ジャニーズ事務所が、日本人作家をもっと大事にすべきだと思うんですよ。鈴木Daichi秀行氏、宮崎歩氏、ha-j 氏、森元康介氏、田中直氏、井手コウジ氏、さんあたりが作られた曲が、歌謡曲と洋楽からの影響のブレンド具合がいい感じで、今っぽいけどジャニーズらしさもありつつメロディーも覚えやすい、というギリギリのラインを狙った曲が多いと感じるので、この辺の人たちが書いた曲をもっと聴きたいなあ、と思いますね。あ、でも、Joey CarboneSTEVEN LEEのお二人もここに入りますね。この方たちは昔からジャニーズ曲多く作られてるようなので、精神的日本人作家ということで(笑)。


——もう、それは KinKi Kids『 K album 』を聴くしかないでしょう! 本当にキンキは素晴らしいスタッフに支えられています。
natalia:ですねえ。本当にすばらしいスタッフですよねー。良い曲こそがグループの最大の財産です!
で、最近、ジャニーズの曲が世間への影響力が小さくなっている一方、ジャニーズにインスパイアされた、異分野のクリエーターが、よっぽどジャニーズ的ツボを押さえた作品を作ってるのご存知ですか? たとえば、二次元の世界の方がきっちりアイドルのツボをおさえていたり、



パロディの完成度がやけに高くて、普通に人気者になってたり、




natalia:そんな感じで。ジャニーズがおそろかにしていることを他の人たちがやってることが増えている逆転現象が起きてるんですよ。


——「うたプリ」ですね(笑)。面白いとは思いますけど、これに惹かれるとかはないな。でも、この『戦国鍋TV 』というのは、本気で潰した方がいいですね。ふざけやがって! これより亀梨くんの『1582』の方が全然素晴らしいでしょう!! マジ、焼き討ちしてやりたい!! これ、好きなんですか?
natalia:ひええ〜! 焼き討ちですかあ〜!! 実は、ワタシ『戦国鍋』大好きなので、焼き討ち対象ど真ん中ですね(笑)えへへー(笑)。とはいえ、実は、もうこの番組終わっちゃってるんで、安心して下さい(笑)。ただ、ワタシの地方ではほぼ1年遅れなので、まだ放映しているだけなんです(笑)。
wakita-Aさんとしては、「ジャニーズを愚弄しやがって!!」という意味で「焼き討ち対象だ!」と感じられたんですか? 『1582 』は、飛び道具なので、単なる歴史つながりで並列に並べられても、それはそもそものスタート地点が違うので、並列に出来ないですよー(笑)。あの曲、信長は脇役で、主役はあくまで曲の世界を演じている亀梨くんですから。そこが、「歴史を学べる」とサブタイトルに謳っている戦国鍋とは決定的に違います。『戦国鍋』での主役は「歴史」であって、演者は史実を分かりやすく伝えているだけの存在なので。


——『エヴァンゲリオン』のプロデュースで知られるキングレコード大月俊倫さんが企画されてるんですか。ふーん。まあ、たしかにそこまで気にすることはないのかもしれませんが…。だって、これ観てジャニーズ想像しない人はいないでしょ? CD が売れていたらキングレコードもアイドルとして、もっと売り出したんじゃないですか? 
natalia:そうですねえ。でも、イベントみたいな事は行なっても、恒常的に売り出すとかはないんじゃないのかな、と。俳優さんたちだっていつまでもパロディばかり嫌でしょう。あれは『戦国鍋TV』のなかでの演技、ですから。
あと、「うたプリ」に関しては、ワタシが、というより、これに惹かれる気持ちが分かる、ってことですね。アニメ見てないし、キャラクターをざっくり把握したうえで曲聴いただけので、偉そうなこと全然言えないんですけど。
ワタシがなぜこの2つを推したかというと、両者とも、コンセプトをきっちり練り上げて制作しているからです。単なる物まねじゃなくて、そもそもの曲やパフォーマンスのクオリティー高い、というところなんです。
前者の場合、何が素晴らしいって、キャラクターを徹底して、そのキャラ達が生かされるツボをついた曲と振付ですよね。もう、ベタが満載なんですけど、一人一人がアピールして最後1000を指で表現する振付やメンバーたちがマイクを交差して歌うなど、こういうの見てると、アイドル好きの心つかんで当然だろうなあ、と思いますもん。
後者は、そもそも『戦国鍋TV』という番組自体が素晴らしくレベルの高い番組なんですが、そこで歌のコーナーがあり、そこで歌われる曲はすべて同じ方々が作詞作曲編曲なさっているんですね。そして、そのレベルの高さたるや、ですよ。また、歌ってる俳優さんたちも基本オーディションで選ばれた方々らしく、普通に歌も踊りも上手いという(笑)。
ガチの勝負だとジャニーズにつぶされますが、戦国時代のパロディという大義があれば、ジャニーズもつぶしようがないですしね(笑)。
「信長と蘭丸」の修二と彰からのインスパイアの徹底っぷりにはもう脱帽でしょう! 修二と彰のPVの意図するところと、史実の信長と蘭丸の関係とに絡めたところなんか、和風が大好きなジャニーさんも大満足じゃないですか(笑)。



natalia:そして、両者ともから感じられるのは、製作者がジャニーズ好きなんだろうなあ、と、作品からジャニーズリスペクトを感じることですね。これが、本家のジャニーズからは最近感じられないんですよ。別に古典的歌謡曲メロディーをやれ、と言ってるわけじゃありません。だけど、やっぱりアウトソーシングしてる会社からサクッと選んでそれをただ歌うだけの作品と、企画段階から制作まで愛情と智慧が満載されたコンセプトで作っている作品とじゃ、熱量が違う、と感じるんですよ。


——そうですか。さっぱりわからないけど。
natalia:ええ? そうですか〜(笑)。ここまで全否定されるとは思ってませんでした(笑)。でも、そこまで拒否反応が出るほど、きっちりパロディをしている、ということだと思います。


——いや、K-POP もそうですけど、ジャニーズを真似ることはそれほど難しくないんですよ。ポイントを押さえていけば。だから、それを軽くやってくる連中に対して、本当に腹が立つんです。私はジャニーさんのいるジャニーズ事務所を愛していますが、世間的にはそれと似たような物でもいいと考える人だっていると思うんです。でも、私がグッと来るポイントは他では真似できないところなんです。なので、出来る限り「似て非なる物」は潰してほしいなと思っています。
natalia:なるほどー。でも、似たような物でもいいと考える人達を留められる力のない、ジャニーズ事務所のブランド力・作品力の低下の方が問題だと思います。wakita-Aさんは、この番組を歌のコーナー以外のコーナーをご覧になったことがあるかどうか分からないんですけど、『戦国鍋』とジャニーズの番組と比べた時、明らかに『戦国鍋』の方がレベルが高い、と思います。これは、深夜とゴールデンの違いではなくて、制作スタッフの問題です。
最近のジャニーズバラエティーって、グループは違っても作り方がすごく似てませんか? メインのアイドルがいて、芸人がゲストに来てゲーム的な企画やって終わり、もしくはゲストとトーク、みたいな。それに対してワタシが食傷してまして。一方、戦国鍋を見ていると、だらけた時間が全くなく番組の密度が濃密だなと感じるんですよ。
ですので、パロディなどを見るといろいろ腹立たしい所もあるとは思いますが(笑)、良い所は素直に認め取り入れていくべきだと思いますねー。ワタシだったら、『戦国鍋』のスタッフにジャニーズ事務所の人材を素材にして好きなように番組作ってもらいたい、と思いますけど。その際絶対事務所の口出しは完全に無しの方向でお願いします(笑)。


——まあ、その番組も観ていないですし、そもそも私はバラエティ番組がそれほど好きではないので。あまり悪く言うのもなんですかね。
natalia:最後になりますが、第一部で散々赤西くんを生かすことが出来なかったジェイワンスタッフへの不満を書きましたが、先日こんな記事を見つけまして。


◉勉強始めて半年余 ATSUSHI 3カ月〜半年中国で過ごす予定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120113-00000070-spnannex-ent


natalia:でもって、この記事読んでいただくと分かるんですけど、その中に「アジアへの本格進出をもくろむEXILEの先頭に立つ存在。中国語習得を第一に考え、今年は3カ月〜半年を中国で過ごす予定だ。」と、ありましてですね。



natalia:これ読んだ時のワタシの気持ちが分かりますか? 歯ぎしりギリリィですよ!  だって、赤西くんが留学した時、もうボロックソ言われたでしょ? もし、ジャニーズ事務所が上記みたいな扱いを赤西くんに施してくれれば、世間的に全然ひどいこと言われずに済んだのにぃいいいい!と悔しくて悔しくてですね。
もちろん、状況が違いますし、この話だってエイベックスの企業戦略とか、いろいろ裏事情はあるのでしょう。だとしても、なぜ、このくらいの配慮が赤西くんに対してジャニーズ事務所が出来なかったのか。最悪演出でもやってほしかった(笑)。
ワタシ、赤西くんのやってきたこと、現在やっていることに対して、すべて賛成しているというわけではないです。だけれども、上記の記事を読んだときに、グループのメインボーカルを3か月から半年現地で過ごさせるエイベックスの方が、海外への長期的視点を持っているのは間違いないな、と感じました。
エイベックスが優れているとかそういうことを言いたいんじゃないです。海外進出が良いことばかりとも思っていません。ましてや、中国相手のビジネスは難しいと聞きますし。けれど、じゃあ、ジャニーズはどういう未来を見つめているのか、そこが今のジャニーズからはさっぱり見えてこない。少なくとも、事務所の要職にある人間が、パンダ外交の片棒担いでるようじゃ、お先真っ暗だな、とは思ってます。


近藤真彦らが熱いサポート「パンダで東北被災地の子どもたちを元気づけたい」―日中震災孤児の支援活動も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120104-00000022-rcdc-cn


natalia:要するに、他の会社はもうそこまで展望しているということを、もっと意識した方が良いと思います。「ジャニーズは全米対策のために赤西くんをソロにしたのだ!」と反論なさるかもしれませんが、だとしたら、やり方があまりにマズすぎた・・・。と、改めてこの記事を読んで思いましたね。あと、ATSUSHI氏のソロは、EXILE進出の第一弾的雰囲気がするのですが、赤西くんの場合その先の展望とか考えてるんですかねえ・・・。まさか 赤西くんのソロが KAT-TUN の全米進出の先駆け、というわけでもないでしょうし(笑)。
とはいいつつ、ビジュアル系が諸外国で一定層に受けてるとしたら、ジャニーズ事務所で海外に一番近いのはKAT-TUNだとは思ってますけどね。歌も衣装もデコラティブな世界が事務所の中では一番似合う人たちなので。i-tunesチャートには載らないかもしれませんが、フランスで開かれてるジャパンEXPOとか行ったら、めちゃくちゃ歓迎されそう、だとは思いますけど。ただし、2011年以前の衣装に限ります。もう、2011年以降の衣装がひどすぎて・・・あ、また愚痴っちゃった。すみません。所詮KAT-TUNファンなので(笑)。
なんだか、今まで言ってきたことと矛盾するかもしれませんが、日本人が海外で活動するという事に、肩に力が入りすぎじゃね、とも思うんです。むしろ、今やっていることがダイレクトに海外に伝わっていると思いながら日本で活動すればいいんじゃないのかな、と。そのためにも事務所が Youtube を上手に使って、世界中に認知させちゃえばいいのにー、とは思います。ツアーだって、日本国内の延長的な感じで、気軽にドンドン世界中出かければいい。良くも悪くも世界は狭くなっている、と感じるので。全米進出とか気張らずに、世界中でファンがいて、その人たち対象にツアーをやるのが当たり前、とか、そのくらいのスタンスになっていくんじゃないですかねえ、これからは。


——先ほども少し触れましたジャニーさんの引退後についてです。まず nataliaさんはジャニーズの現在の状況をどう見られているんですか?
natalia:おぉ(笑)これまた大きなテーマ来ましたね! 自分としては、今のジャニーズとそれを取り巻くライバルたちって、歴史に学ぶとしたら、いろいろ例えることが出来ると思うんです。たとえば、対K-POPだったら、ジャニーズの低下太平を揺るがす外圧という意味で、幕末と非常にだぶる、とか。強烈なカリスマを持った昭和の事業家という面で連想するのは、ダイエーの例を思い出したりしますねえ。
まあ、もし、前者に倣うのだったら、明治政府のように和魂洋才という感じで、外部の良い人材を取り入れたり組織を抜本的に改革する力があれば、存続しつづけることは出来るでしょうし、もし、後者のごとく、潮目を読み違え、世襲に拘ってしまうと、衰退していくのかな、と思います。
今回一貫してワタシが主張したかったことは、ジャニーズ事務所が今後ブランドを復権しようとしたら、曲にしろ、番組にしろ、スタッフが演者の能力を伸ばすような、骨格のしっかりした密度の高い作品を作ろうとしないとダメだということです。
そのためには、外部から優秀なスタッフを連れてくるなり、タッグを組むなりしないと、もう限界じゃないでしょうか。
それこそ、今までのしがらみを乗り越えて良いものを貪欲に取り入れないと、マジで危ないと思います。今の状況は、完全に「消費」の切り売りだと思ってますので。本気で生き残りたいのなら、「文化」を作ろうとしないと。
ましてや、ジャニーさんのいない未来を考えた時、もし本気で生き残りたいのなら、今まででは考えられないドラスティックな転換が必要になってくるのでは、と思います。それこそ、薩長連合とか合従連衡とかそんな感じで、敵だと思っていたところと組んで戦うくらいのことは必要になってくるのではないでしょうか。
というわけで、ワタシが最後にというか、このインタビューを通じて一番いいたかったのは、一言で言うと、「消費」を超えた「文化」を作れ!ということですかね。そう、ものづくり日本の復権ですよ! あれ?最後「ガイアの夜明け」みたいになっちゃった(笑)。


——3回にわたり、どうもありがとうございました。いろいろ勉強になりました。また、なにか事件などあれば登場してください。
natalia:3部構成で非常に長くなってしまいましたが、ワタシとしてはすごく楽しかったです。過去のことをいろいろ思い出したりして、まるで自分史を書いたような気分になりました(笑)このような機会を与えていただき、どうもありがとうございました!!