ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ももクロはどこに向かうのか?

ももクロの代表作『行くぜっ! 怪盗少女』『Z伝説 〜終わりなき革命〜』などで作詞・作曲・編曲を手掛けた 前山田健一さんが、ももクロNEWアルバムについて書いた(誤爆?)ツイートが話題になっています。「『進化』てことでサウンドもただ小難しくしただけで、大切な芯を失ったアルバムだと思いました。面白味がない」と書かれたようです。当該ツイートはすぐに削除されたようですが、No.1アイドルの新作への注目度から、かなりの騒ぎになっています。でも、ももクロが岐路に立ってることは事実ですし、この論争は表に出して今後に活かすべきでしょう!


◉「大切な芯失って、面白味ないアルバム」 ももクロの新作、音楽プロデューサーが批判?
http://www.j-cast.com/2013/04/08172656.html?p=all


ももいろクローバーZ『5TH DIMENSION』特集(ナタリー)
http://natalie.mu/music/pp/momoclo07



実は今「ももクロピンクレディーに関係はあるのか?」というテーマで文章を書いています。前山田さんは間違いなく、ピンクレディーの方法を用いて『行くぜっ! 怪盗少女』を書いたはずです。つまり「どこでも行ける。何にでもなれる」の具現化です。「週末ヒロイン」というキャッチフレーズがそれ以前からあったことを考えると、最初から用意されていた路線なのかもしれません。ヒロインとして、ステージに上がれば何にでもなれるわけです。



ももクロは8月の日産スタジアムを前にして、少女から大人への変態の時期に差し掛かっているのでしょう。SMAP は 1993年『$10』で少年から大人への変態に成功しました。それから 20年。今度は女子アイドルの ももクロ がその壁に挑戦するわけです。新作アルバム『5TH DIMENSION』の先行PV を観てもわかるように、それは「さなぎ」から「蝶」への変態です。「さなぎ」=週末ヒロイン。「蝶」=「?」。この「蝶」がどのようなものになるのか? スタッフは魅力的な「蝶」を用意できるのか? それが今回の論争のテーマだと私は考えます。




でも、例え変態したとしても、さなぎから飛び出すのが「蝶」とは限らないと私は思うのです。それはモスラかもしれません。前山田さんはもちろん、これまで通り「全力で楽しい」路線を突き進むべきと考えているのでしょう。そして、アルバム『5TH DIMENSION』の情報を見る限り、ももクロのスタッフは別の路線を考えているように見えるわけです。


しかし、それはコンセプトを優先させたこのアルバムだけのことかもしれませんよ。スタッフはただ単に「問題作」を用意したかっただけなのではないでしょうか? そして、その企みは 前山田さんの意図せぬツイートによって、すでに成功したと思うのです。いかがでしょうか? 


ももクロにはすでにライブで盛り上がる名曲がたくさんあります。次に必要なのは、それらの曲を輝かせ続けるための曲、陰影をつける楽曲だったのではないでしょうか? まあ、まだアルバムを聴いてないわけですけど・・・・ きっと、モスラにあたる楽曲は 前山田さんに発注されると思うんですよ。うん。モスラは来ます。



ちなみに、私はジャニーズを中心にアイドルの研究をしています。下の電子書籍では、光GENJI において 飛鳥涼 が描いた物語の解説を行っています。光GENJI も「どこでも行ける。何にでもなれる」路線のアイドルです。光GENJI では最初の3部作において物語の設定が行われ、そして、冒険の旅が繰り広げられ、終わりの3部作で死と再生が描かれています。さらに、それを踏まえて 松本隆 が書いた KinKi Kids『硝子の少年』の謎を解きました。ぜひ、読んでください。


***********************

◉ 硝子の少年漂流記 1977-1997

 http://p.booklog.jp/book/66659

リンク先に行き「試し読みを開く」をクリック

***********************