ハノイの日本人

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大林宣彦監督、亡くなられる。

大林監督が4月10日の朝に亡くなられたそうです。そうかー。前作の『花筐』の撮影時に、手術で制作が一時中断され、再開後は車椅子で撮影を続けられた。だから『花筐』の公開時に、次作も撮ると宣言されたことに驚いていました。無理ではないかとも思ってました。しかし、大林監督は完成させたのです。亡くなられた日は、その作品『海辺の映画館』の公開予定日だった。本当に凄いですね。お疲れ様でした! ありがとうございました! 早く大林監督の最新映画が観たいです。

 

 

 

私は中学生のときに大林監督のファンになりました。最初は監督の名前を意識せずに観てました。『ねらわれた学園』や『時をかける少女』です。『時をかける少女』は薬師丸ひろ子の『探偵物語』を観に行って偶然観たのかな。エンドロールで主題歌を出演者が歌うシーンで笑ったのを覚えています。でも大林監督の名前が刻み込まれたのは高校生のときにテレビで観た『さびしんぼう』でした。大泣きしてテレビのあった部屋から出てきたら、父も居間でそれを観てたんです。父はこの映画に登場する送って行ってはいけない場所について語ってたな。いろいろ思い出がある。尾道にも何度か行ってます。やっぱりオススメ作品をあげておくか。たぶん、NETFLIX が大林作品を全部観せてくれるはず。だよね? まだ全部は観れてないんだ。『漂流教室』とかも。

 

 

まず 石田ひかり主演作『ふたり』から行きましょうか。尾道でこのトラックのシーンの場所に行きました。道に迷って諦めかけてたら、この家の前に出た。はっきりあの場所だとわかって背筋がゾクゾクしました。聖地感あり。原田知世の『天国に一番近い島』もそうですが、完全に成長物語として作られてる作品。余談だけど、マンガ『ガラスの仮面』で北島マヤが一人芝居で演じた『通り雨』は、この映画『ふたり』のオマージュだよね? 違うかな?

 

これも大好き。蓮佛美沙子主演作『転校生 さよならあなた』。舞台を長野に移した『転校生』のリメイク。大林監督は「非日常のエンターテイメント』の人なんです。これは現実ではないんだという宣言から映画が始まります。そして、この映画の列車のシーンのように、変なテンポで話したり、突然フレームを斜めにしてみたり。ハノイにいたとき、中国からやってきた海賊盤DVDでこの映画を観て、私も斜めに傾けた写真を撮ってましたw 第二次大林ブームが私の中で来てました。

 

 

そして最後に特濃・大林作品『花筐』を。しかし、最新作『海辺の映画館』は『花筐』以上の作品だと山田洋次監督が言ってますね。凄いな。信じられない。非日常フルスロットル。変な映像がいっぱい観れる。これは映画館で観て欲しい。かなりエロティック。たぶん再び上映されるでしょう。大林監督は、命とはどんな物か? 生きるとはどういうことなのかをテーマに作品を作り続けた人だと思います。それが濃く濃く描かれている。大林監督には他にもいっぱい素晴らし作品があるんです。基本的にサービスしまくり。難しくないのでいくつか観て欲しい。AmazonプライムYoutubeで観れるのもありますよ。そうだ、最後に一つ。昔は DVD特典で大林監督の解説や赤川次郎さんとの対談などが付いてたじゃないですか? あれ1本にまとめて発売して欲しい。必ず買います。