NETFLIX の株価が話題になっています。時価総額でディズニーを抜いたとのこと。いわゆる巣篭もり消費ってやつです。みんな家で暇だから NETFLIX の契約数が急増してる。そのうち DAW30 に入るのかな? しかし、私が NETFLIX の株を持っていたら失望売りですよ!!! いまだに大林宣彦作品はゼロです。韓国ドラマばっかり増えてる。それも観てるけど。ドラマ『VAGABOND』シーズン2に続くのか。えっこの子 miss A にいたの?
巣篭もり関連銘柄の2トップ もう一つは Amazon ですよね。こちらでは少し払えば大林監督作品が観れます。消費税が8%時代 324円で観れます。最初はデビュー長編映画『HOUSE』を観ました。これはそう何度も観るものでもないんですけど、久しぶりに観た。で次に『天国にいちばん近い島』を観ました。
今回、 Wiki を観たら原作は1966年に出た旅行エッセイなんですね。作者の森村桂は1965年に女子大生言葉を使ったエッセイ集『違っているかしら』でデビュー。2作目がこのニューカレドニアでの体験を書いた『天国にいちばん近い島』だった。だから、この映画での、童話『青い鳥』をベースにしたようなストーリーは大林監督が入れたんでしょう。それに加えて、今回気づいたんですが、松任谷由実『恋人はサンタクロース』が使われている。いや、主題歌としてではなくストーリーに。だから旅の始まりがクリスマス。
恐らく大林監督が「アイドルとは何か?」を映画に盛り込んだのだと思うんです。この映画には戦争体験者、戦後生まれ、現代っ子、という三世代の女性の愛が描かれます。で現代っ子はもちろん原田知世なのですが、彼女と高柳良一演じる渡辺太郎は、アイドルとファンの関係を現しているようでした。彼は周りの大人から「旅の人を愛しても寂しくなるだけだ」と言われるのです。アイドルを好きになっても付き合えない。アイドルファンなら誰でも言われたことがあるでしょう。しかし、大林監督はそのことにこそ興味を持ったようです。
『恋人はサンタクロース』という歌でユーミンは、恋人がそれくらい特別な存在だと歌っているわけです。しかし、アイドルとファンの関係はそれとも少し違います。好きになったアイドルが本当に神様のような存在になる。アイドルも普通の少女と変わらないのに、それでもファンにとって神のような存在になる。そういうストーリーに映画はなっていました。だから、彼と彼女は結ばれません。キスもしないのです。現金を受け取ることも拒否しました。でもアイドルがいる現場が「天国にいちばん近い場所」なのです。アイドルにとってもファンがいるその場所がそうだと描かれていました。
80年代前半、ファンはアイドルを神聖視していました。「愛って、結局は、自分のための物語なのね」と大人の乙羽信子に大林監督は言わせています。アイドルファンとして、この言葉はかなり重いです。