ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

欲望とは何かを考える。

 

 

東京都知事選の結果から、現代若者の欲望を探る旅に出ました。そしてリストアップしたのが5つのマンガでした。それらは天才が天才として振る舞わない。主人公は天才であることを引き受けてくれないマンガだったのです。

 

 

 

 

日本人は天才が大好きだったはず。いつから天才は天才として振る舞えなくなったのか?

 

 

DEATH NOTE』があった。あそこで勝負がついた気がする。天才として振る舞っていた主人公の夜神月(やがみ・ライト)は、名前を書いただけで人を殺せるノートを使い、悪人を殺し続けた。だが、次第に暴走し始め、警察側の L との対決を通して、殺人鬼として描かれていく。

 

この作品はたくさん批評もされてるはず。どのように語られてきたのか? 高知に戻ってから読み直そう。

 

 

DEATH NOTE大場つぐみ小畑健):

2003年から2006年『週刊少年ジャンプ』で連載。

映画やアニメにもなり、マンガは3000万部突破。

 

 

 

マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツもすっかり悪人だ。儲けるためなら何でもやる人としてネット上では語られている。気になる人は調べてくれ。

 

人の欲望を利用して、金儲けをしようと考える人間は普通にいる。その手の人たちに何度も何度も騙される人がいるのも事実だ。自分の欲望と向き合い、それをコントロールする。それが大人になるのに必要な技術だと言える。

 

でも騙されるから、マンガを読むなという話をしてる訳ではない。単に自分自身の欲望を知ることで、わかることがあると言ってるだけだ。

 

 

 

 

葬送のフリーレン(山田鐘人・アベツカサ):

2020年から『週刊少年サンデー』で連載中。

2023年からアニメ放送。マンガは現在2000万部突破。

➡︎魔王討伐の偉業を成し遂げ、王都に凱旋した勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンら勇者4人のパーティーは、これからの生活について思いを巡らせていた。そして、1000年は生きる寿命の長いエルフのフリーレンは、また特に目的もない旅に出る。

 

 

 

『葬送のフリーレン』が好きな私は、どのような欲望を持っているか? それを今から考えて行く。昨年アニメを観て、すごく面白いという感想を持った。

 

このマンガを揃えるために初めてアプリをダウンロードした。こういう面白いマンガが次々登場する漫画界はすごいと感心した。

 

一方で、この感じは知ってる。それであれこれと頭を巡らせていた。整理しておくと、『葬送のフリーレン』はこの世界の最大イベントとも言える、魔王討伐が終わってからのストーリーが描かれている。

 

それともう一つ、主人公のフリーレンは、一緒に旅をするパーティーの仲間よりもずっと寿命が長い。時間に関して、人間とはまったく感覚が違うのだ。そこでの感情の違いがいくつものエピソードで描かれている。

 

 

 

 

ところで、私たちが生きている世界では、既に最大のイベントは終わってしまったのだろうか? だとしたらそれは何か? 

 

 

で私が最初に考えたのは、サッカーの話だ。なぜなら私がサッカー大好きだからだ。

 

例えば、日本代表を例にすると、エルフの名前が「日本代表」で、勇者・森保一、戦士・吉田麻也、僧侶・長友佑都、となる。4人はカタールで、ドイツを破り、スペインを破り、伝説となった(本当はベスト16敗退だけど)。

 

「日本代表」はずっと旅を続けるが、他の3人は老いて旅から脱落していく。どうだろう? でもなんか違う。まだ優勝してないしな。でもブラジル人なら「フリーレンは名作、わかるよ」と言うだろうか?

 

 

アイドルならどうか? 例えば「なんとか娘」というアイドル。「なんとか娘」はかつてミリオンを何枚も出した人気グループだ。一時代を築いた存在と言っていい。

 

しかしいまでは当時のメンバーは既に所属しておらず、テレビに出ることもあまりない。みんな「なんとか娘」の名前だけは知っている。その伝説について語りもする。

 

新しく入ったメンバーは両親からその伝説を聞き、自分たちも再びその位置に立ちたいと願い努力を続けている。そして毎年2回、全国をツアーして回り、新旧ファンを楽しませ続けているのだ。

 

メンバーはテレビに出て人気を得たいと考えるが、ファンは別にスタジアムライブであるとか、大きな会場に興味はない。それよりもメンバーが日常でどのように過ごしているかを知りたいと思っている。

 

だから「なんとか娘」は、人気拡大を最優先とせず、グループの完成度も上げず、完成が近づけばメンバーを入れ替え、細く長く生き続け、今日も旅している。

 

要するに、トップに立ったところで、幸せになるとは思っていない。トップに立っても、その期間は短いものだ。

 

 

でもフリーレンたちは、まったく戦わないわけではない。日常の小さな幸せを守るためには、竜を倒したり、魔族と戦ったりもする。

 

普段ゆるく過ごしているだけで、必要があればその超絶な力だって発揮する。ただもう大きな目的というのはない。そもそもフリーレンは、魔王討伐を自らの使命だと考えていたのだろうか? 

 

宮台真司さんはオウム・サリン事件の後に「終わりなき日常を生きろ」と言った。ぬるい社会に耐えられず、暴走する奴が次々出てきそうな空気があった。みんな、なんやかんやで誤魔化しながら生きてきた。

 

でももう誤魔化しようがなく世界は荒廃してしまった。ここまで酷くなるとは想像してなかった。どうすんの。もちろん私たちを苦しめる者に立ち向かうしかない。勇者ヒンメルならそうしたってことだよ。

 

(たぶん続く)