ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ジャニ友、Ginnan さん編。前半

先日、moemarch さんのインタビュー(前半)を掲載したとこですが、新たに Ginnan さんのインタビューを掲載します。前半はこれまで聴いて来た音楽を中心に話していただいています。


——すいません。コメントいただいただけなのに、こんなことまでお願いしまして。親子でジャニーズを聴かれているということで、興味を持ちまして。きょうはよろしくお願いします。
Ginnan:こちらこそ。よろしくお願いします。


——90年代の初め頃にホーチミンに来られたと書かれていました。その頃は第一次ベトナム・ブームの頃でしょうか? たぶん、今とは全く違う雰囲気だったと思います。印象に残ったことなどあれば教えてください。
Ginnan:ドイモイ政策が推進されていた頃で、町中にバイクが走っていて、あちらこちらで建物が建築中だったり、郊外に外資の工場やホテルも進出していたりしましたね。


——ホーチミンはその頃でも、すでにバイクがたくさん走っていたんですね。
Ginnan:郊外にいくと本当にのどかで、まだまだ東南アジアの途上国という感じだったかな。その数年前に北京にも行きましたが、北京よりエネルギッシュで、開放的に見えました。市場を歩いたり、空いた時間に中華街に行ったり、楽しかったです。


——今月初めてホーチミンに行くんです。そうですか、中華街があるんですね。ハノイは中華料理店の存在感もあまりないくらいなので。戦争の影響があるんだと思うんですけど。
Ginnan:屋台や住宅地の小さいお店の情報をもらって、食べに行ったりもしました。何を食べてもおいしかったという印象です。でも、仕事で行っていたので「ああ、ここはやっぱり共産圏」と思うようなトラブルもあって、当時は凹みつつの日々でした。


——そうですね。仕事上のトラブルは今でも多いようです。許可申請や通関などで。
以前いただいたコメントでは、マッチさんと同世代と書かれていました。中学生の頃は洋楽とニューミュージックを聴かれていたということで、まずは洋楽の好きな曲ベスト3をお願いします。できれば80年代の曲がいいかな。
Ginnan:元々 Queen から洋楽に入ったんです。なので永遠のアイドルは、Queen。あえて順位をつければ、Queen


1位 Don’t stop me now
2位 Somebody to love
3位 Under Pressure

辺りかな。70年代ですいません。Under Pressureだけは80年代かな。あえての順位付けですので、Queenの曲は、ほぼ好きです。



——Queen ですか! 私は先日、木村拓哉主演ドラマ『プライド』を観ていましたw 野島ドラマで全編 Queen の曲が使われています。その当時だと月刊誌『ミュージック・ライフ』の東郷かおる子さんが有名ですよね? 最初は英米よりも日本で大人気のバンドだったと聞いています。
Ginnan:『ミュージック・ライフ』、懐かしいですね。同じ出版社から『 Rock Show 』というビジュアル中心の月刊誌も出ていて、そっちでは、Bay city Rollers なんかも大人気でした。『ミュージック・ライフ』は、文字が多くて、小難しいことも書いてあったりして、手にするとちょっと大人な気分になったことを思い出します。



——そうなんですか。ビジュアル重視の雑誌だと思ってました。知らなかった。
Ginnan:Queenは日本で最初に人気が出たことで、フレディはとても日本贔屓だとも聞いていました。『ミュージック・ライフ』にはロンドンの自宅でくつろぐ写真なども出ていて、着物をガウンのように着て、庭は日本庭園風、部屋もなんともジャパネスクな雰囲気が漂っていたのを見て、わぁ〜素敵(笑)と思ったことを記憶しています。


◉クイーン黄金時代(東郷かおる子
http://e-days.cc/features/queen/goldenage/index.html



——3位『Under Pressure』は「これデビット・ボウイっぽい」と思ったら、デビット・ボウイですね! 初めて聴きました。いいな。Queen のどこに惹かれたんでしょう?
Ginnan:すべてにおいて当時の中学生には新鮮な衝撃でした。それまでは歌謡曲フォークソング、それにカーペンターズくらいしか知りませんでしたから。最初は、容姿端麗なドラムのロジャーに心惹かれたのですが、聞いていくうちに、やっぱりフレディ様の大ファンになり、でもブライアン・メイとジョン・デーコンの職人な感じにも心を掴まれと、4人とも大好きでした。


——昔、ローリー寺西さんが「ブライアン・メイ風ギター炸裂!」と言って、それ風のギターの音を出してましたw Queenはアイドル的に好きだったんですか?
Ginnan:皆さんがジャニーズに思いを寄せるのと同じような感じだったでしょうね。晩年のフレディは声も太くなり(ボイトレしたらしい)、ひげをたくわえたホモのおじさん風情でしたが(もちろん、それも好き)、初期のQueenは、王子様キャラだったんですよ。最初は、フリフリのブラウスとか着ていましたしね。ただの王子様じゃなく、曲も演奏もクオリティが高かったし、なんといっても歌声が素晴らしかった。そこが心をわしづかみにされたところですね。



Ginnan:ロックとオペラを融合させた『ボヘミアン・ラプソディ』みたいな名曲、今に至ってもないのではないでしょうか。フレディを超える男性ボーカリストもいないと思います(キッパリ!)。



——いないんだと思います。だから、フレディは亡くなった今でも愛されていますし。ロックとオペラってことだと、方向は少し違いますが、クラウス・ノミさんがいます。この方もそっちの方でエイズで亡くなられています。



Ginnan:ああ、クラウス・ノミ……。フレディも元々オペラを志していたのではなかったかな。オペラもバレエも大好きだったんですよね。晩年には、あこがれのオペラ歌手との競演も果たしているはず。ダンスも、マイケル・ジャクソンのように整然としたものではないけれど、あの動きはバレエをしてきた人だわと思う切れあるアクションと歌がセットでした。


——バレエですか。どういう人だったんでしょうね?
Ginnan:『Under Pressure』は、おっしゃるとおりデビット・ボウイとのジョイントでした。フレディの追悼ライブではデビット・ボウイと、アニー・レノックスとで歌っていましたよ。


——これは苦しそう。かわいそうだw
Ginnan:ベースが効いている曲、好きなんですよ。Queen の曲だったら他に、ジョン・デーコンが作った『You’re my best friend』もカッコイイし、ワム! の 『The edge of heaven』もベースが魅力的です。



Ginnan:ジャニーズでは、KinKi Kidsの『Happy Happy Greeting』も、ベースにのって、♪ウゥ〜というコーラスが弱くはいってくるのがグッときますね。サビ辺りのドラムもたまらないし。最近、キンキのベスト盤で、この曲を聴いて、このベース好きだわ〜と思ってしまった。山下さん、さすが! 若いうちからこういう曲を歌わせてもらっていたんだから、KinKi Kids ってジャニーズの宝なんだなと、ファンじゃなくてもわかります。


——山下さんは以前からキンキに新しい曲を書き下ろしたいと言われているようですが、それはまだ実現していません。今回の『 K album 』に収録されたのも『いのちの最後のひとしずく』のカヴァーでした。ギャラがお高いのか、それとも最後のカードとして取ってあるのか?



——これ、ここで教えてもらったんですが「山下達郎の曲のベースラインは凄い」という話をダウンタウンの浜田さんの息子、OKAMOTO’S の ハマ・オカモトさんが解説されています。
Ginnan:わかります。達郎ファンではないので、そんなに曲を知りませんが、思いつくだけの大ヒット曲『LOVELAND, ISLAND』、『BOMBER』なども、ベースがカッコイイ。人の声とベースって相性がいいんだろうな。太鼓って、最も原始的な楽器ですものね。地球上のどこの国でも地域でも太鼓はありますものね。



——2002年に再発された『LOVELAND, ISLAND』の PV には、ヒガシと竹内結子の姿がw
Ginnan:私は基本的に、ブリティッシュ系が好きで、80年代は、ユーリズミックス、ポリス、U2、スタイルカウンシルなども好きでしたし、ワム!も好きでしたよ。


——この前 娘さんのコメントでワム!の話が出たので、映像をたくさん観ました。先ほどの『The edge of heaven』の映像も楽しかった。私もユーリズミックスは大好きでした。高校生の頃にライブがあったんですけど、チケット売り切れで買えませんでした。当時は新聞の下の広告なんかでライブ情報を見てましたよね?



Ginnan:そうですね。新聞の下のほうの情報は貴重でしたよね。情報がとても大事な時代で、『ぴあ』をしっかり読み込んで、チケット屋さんに並んだりもしましたね。並べばアリーナも取れました。ユーリズミックスは私も行けませんでしたが、ワム!の武道館は行きましたよ。2階の後ろのほうでしたが、うれしかったな。あの頃のジョージ・マイケルはさわやかを装いつつ、エロエロでした。


——あははは。数年後のニュースを聞いて、納得されたことでしょうw 
Ginnan:フレディの追悼ライブでジョージ・マイケルが『Somebody to love』を熱唱していまして、それがすごいんです。ロック史というものがあるのなら、そこに残るのではないかと思うほどの歌唱です。良かったら見てみてください。



——これはいいですね。パワーでは負けるかもしれないですけど、さすがに歌えてますね。
Ginnan:あの頃、流行っていたマイケルやプリンスも一通り聞きましたが、アメリカのものには、はまらなかったかな。そういえば、ホイットニー、亡くなりましたね。リアルタイムでよく聞いていたので悲しいです。



——驚きました。元旦那のボビー・ブラウンはどうしているのか? 
Ginnan:中学生の頃、柳ジョージさんも好きだったので、その影響で古いR&Bもよく聞きました。サムクックとかオーティスレディングとか、サム&デイブとか。中高の頃は、おこづかいをはたいて、LPをせっせと買っていましたね。その後、RCサクセションも大好きになりました。もちろん今も好きで、聞くと泣けます。R&Bも今でも好きです。ゴスペルなんか聴くと震えますね。


——なるほど。私もブラック・ミュージックが好きで、そのせいか UK も好きでした。柳さん、RC というのも頷けます。柳さん、キヨシローさんも亡くなられましたね。
Ginnan:wakita-Aさんもブラック・ミュージックお好きですか!うれしいな。


——最初は ホール&オーツ や カルチャークラブ、ワム!あたりから入ったんですけど、あるとき Cameo というファンクバンドを見まして、クール&ザ・ギャング、P FUNK なんかも聴くようになりました。この前、少女時代がプロデュースを依頼したテディーライリーの Guy というグループのライブは大阪で観ました。サムクックやオーティスなどは大学生になってからですね。
Ginnan:P-FUNK までは、全部わかりますw でも、その音楽歴で、ジャニーズですか? 素直に歩いて行ったら、むしろ、ヴィジョンファクトリーにたどり着きそう…。変遷がおもしろいですね。


——ジャニーズは凄いですよ。50年もこれだけのエンターテイメントを維持して来た人物は、ジャニーさん以外いないと思うんです。みんなテレビのジャニーズで批判してきますけど。



——それと、私の世代だと RUN DMC ですね。ラップにハマって。その頃、高校生で『ミュージックマガジン』や『Rockin’on』を読み出して、聴く音楽の幅が飛躍的に広がったんです。同時に久保田利伸角松敏生なんかも聴きました。
Ginnan:『ミュージックマガジン』や『Rockin’on』は、私も熟読していましたよ。渋谷陽一さんの『サウンドストリート』もよく聞いていましたし。私は、『ミュージックマガジン』の影響で、ラップではなく、民族音楽に行きました。小泉文夫さんの著書を読んだり、彼が集めてきたザンビアだっけかな、アフリカの教会音楽もCDなども聞いたりしていました。これは、いまも時々聞きます。偶然、録音できたとかで、聞くとなんともいえず元気になります。
そういえば、中村とうようさんも昨年、亡くなりましたね。自殺と聞いて驚きました。


——そうですね。本当にいろんな方が亡くなられる。
Ginnan:柳さんの訃報はあまりにも突然でショックでした。同年代の友人も一様にショックを受けていました。私たちの世代は柳さんに R&B の入口を教えてもらったという人が多いんですよね。忘れられないシンガーの1人だったと思います。



Ginnan:キヨシローは、今だったらどんな言葉で歌っていたかなと思うことがあります。今だからこそ、余計なことは一切言わずに「愛しあってるか〜い」と大きな声で歌っていたかもしれない。と妄想(すいません)。


——じゃあ、私も妄想をw 昨年、斉藤和義さんが『ずっとウソだった』で話題になりましたよね? そのときネットではキヨシローさんの影響についても多く語られていました。で、いま Ginnanさんが言われたように、その次のシングルでは『やさしくなりたい』と歌われたと思うんです。
Ginnan:なるほど!!妄想じゃなく、本当にそうかも。



——原発に関連づけることを嫌がる人もいるでしょうね。福島の問題はすぐに解決できないことですし、みんな触れるのを躊躇すると思うんですけど。私は『やさしくなりたい』を聴くと福島のことを考えますよ。



ーー私はキヨシローさんの2000年代の曲が大好きなんです。HIS『幸せHAPPY』とか『JUMP』です。もちろん、RCも好きなんですけど。泣けるのはその2曲です。じゃあ、RCについても聞きましょう! オススメ3曲教えてください。
Ginnan:ひゃ〜、難しい質問ですね。順位なんかつけられないんですww HISも楽しかったし、『JUMP』もキヨシローらしくて、いい曲ですよね。大好きです、私も。2000年代のキヨシローは好きな曲、伝えたい言葉を極めている感がありました。
で、おすすめですか。う〜ん、RCもキヨシローもあまりよく知らない方へと3曲、チョイスするとこんな感じかな。



1位 雨上がりの夜空に
2位 つ・き・あ・い・た・い
3位 誇り高く生きよう

あくまでも一例です。明日には変わっているかもしれないです。ただ『誇り高く生きよう』は、若い人にこそ聞いてほしいな。


——初めて聴きました。温かい歌ですね。Soulミュージックだ。
Ginnan:初めは曲が好きとか、ライブがサイコーという感じだったんですが、だんだん歌詞に惹かれましたね。言葉のセンスや訴えかけるものが、秀逸でした。常にいちばん下のほうから言葉を発していた人だと思います。『うしろの奴等のために』という曲があるのですが、この辺りの歌詞が、キヨシローという人のやさしさを表していると思います。



Ginnan:80年代って浮かれていた時代でしたが、その浮かれに乗り切れない10代20代の支持を得ていた気がします。皆がユーミンを聴いて、スキーやテニスをしていたわけではなく、脳天気な時代の空気になじめなくて、ウツウツとしたものを抱えていた人も少なくなかった。私の周囲のRCファンはそんな人たちばかりでしたね。そういう思いにどこかフィットするものがありました。


——小学生の頃から名前は知っていたんです。『い・け・な・いルージュマジック』もあったし。でも、音楽としてちゃんと聴くようになったきっかけはフィッシュマンズの佐藤さんでした。90年代前半にFMで番組を持たれていたんですが、そこでアルバム『シングル・マン』の紹介をされたんです。有名な『スローバラード』が入っているアルバムなんですけど、そこでは『ファンからの贈り物』をかけられたんです。これがかっこよくて!
Ginnan:シングル・マン!!!!!名作です。このアルバムは、後追いでしたが、LP(!)で聞きましたよ。すり切れるくらい聞いたかも。『スローバラード』といえば、みかんさん。実体験に基づき、当時の彼女と作った曲ですよね。
キヨシローはとてもシャイだったし、えらそうな所に持ち上げられそうになると、そこからすっと降りて、いつもの場所でギターをつま弾きながら酒を傾けているみたいな世の中へのスタンスも好きでした。
だから、原発事故にはストレートに怒りをぶつけていたし、上からの理不尽な物言いには喰ってかかっていました。なので、『カバーズ』や、タイマーズも聞いてほしいな。ついでに大きいところに喰ってかかったあの映像も。wakita-Aさんはご存じですか? 夜のヒットスタジオの生放送。私は知らなくて、たまたま youtube で見てぶっ飛びましたよ。張られては消されるの繰り返しなので、今日の時点での動画を張っておきますね。



——この放送は見ていませんでしたが、次の日の新聞で知りましたよ。めちゃめちゃ面白いですよねw
Ginnan:これがキヨシローなんです。今じゃあり得ないし、当時だってあり得なかったかもしれない。でもキヨシローなら、あり!だった。



——タイマーズ は ジャニーズ に対してもチクリとやってますよね? 『ロックン仁義』w 『カバーズ』は東芝の新聞告知も見ました。「素晴らしすぎて発売できません」でしたよね。
Ginnan:あれ? そう? ジャリタレって辺り? だったら、ジャニーズだけではないでしょうけどね。東芝の告知は鮮明に覚えています。ある意味、歴史に残るコピーですよね。
そういえば、去年だったか、『野ブタ。をプロデュース』の再放送を見ていた娘が、突然、「ママの好きな人、出ているよ」と言うので見たら、キヨシローがいたので、ビックリしました。なんでここにいるの?と思ったけれど、そういうところにも照れながらも出ちゃう人なんですよね。そんなお茶目も大好きでした。


——そうそう、本屋のオヤジ。
Ginnan:と、たぶん、そんなに熱烈なファンではない私でも、キヨシローについて語ったら、止まらなくなります。そのくらいすごい人だったということで、この辺りで止めておきます。長くなってごめんなさい。とりあえず、山下くんと亀梨くんがうらやましかったってオチでw


——木村拓哉もRCのカヴァーしてますよ。アルバム『ス』に収録された『弱い僕だから』。ちなみに、最初に行ったライブはなんですか?
Ginnan: RCサクセションかな、確か。高校まではコンサートはダメと言われていたので、大学に行くようになってバイトしたお金を貯めて行きました。


——最初のライブは緊張するでしょ? どうでしたか?
Ginnan:もう、どう立ち振る舞ったらいいか……って感じでしたねww 今にして思えばいきなり、全盛期のRCでしたから、初心者には難易度が高過ぎたかも。幸せな入口でしたけれどね。周囲のファンの人たちに圧倒されつつ、そっとリズムに乗っていたというような感じだったかな。


——話をジャニーズに戻します。ドラマ『3年B組金八先生』がスタートした頃は高校生ですか? どんな印象を持たれたのでしょう?
Ginnan: 「中学生の話ね」くらいかな。高校生だったので、見ていないんですよ。……とずっと思っていたんですけど、今、wikiで調べたら最初の金八先生って、1979年なんですね。中学3年生だな。あれ?そう?って、くらい見ていなかったな。塾に行っていた時間だったかな?『ザ・ベスト10』の『贈る言葉』に、学ランを着て3年B組の子たちが出ていたのを見た記憶がある程度だな。社会現象になっていましたからおおよその内容は知っていますが、未だに、金八先生はちゃんと見たことないです。ドラマの詳細はまったく知りません。


——そうですか。温度差ありますね。たのきんトリオのなかでは誰に興味を持たれたのでしょう?
Ginnan:ごめんなさい。そんな感じなので、まったく興味がありませんでした。たのきんも、歌番組で見る程度だったんじゃないかな。大学以降はそもそもテレビもそんなに見ていなかったかもしれない。


——前にここで、木村拓哉のブーム以前のジャニーズは中高生男子からバカにされていたと書きました。どう思いますか?
Ginnan:されていたでしょうね。女子校だったのでよくわかりませんが。ただ、ジャニーズだけがバカにされていたわけではなく、ニューミュージックが好きな人は歌謡曲やアイドルをバカにしていたし、洋楽を好きな人はニューミュージックをバカにしていた。ハードロックを好きな人はQueenなんて女・子どものロックだとバカにしていましたよ。教えていただいた東郷かおる子さんの“クイーン黄金時代”にもそんな記述がありましたよね。まさにあれ。


◉ 70年代ロック黄金時代(東郷かおる子インタビュー)
http://e-days.cc/features/tokyo/vol3/70rock/index.html


——そうか。昔の方がたしかにそういう物言いは多かったですよね。
Ginnan:サザンが売れてしばらく経った頃だったかな、桑田さんが何かのインタビューで「Queenみたいな軟弱なロックじゃなく、本物のハードロックが好きだ」とかなんとか答えているのを読んで、マジでムッとしたことがありましたもの。「フレディ様に何をいうかっ」ってww。未だに覚えているくらいだから相当むかついたのだと思います。今ではそんな発言自体が問題視されそうですが、80年代半ば頃までは、その辺りのジャンルによる棲み分けが明確でしたよね。


——それは面白い発言ですね。いま、改めてその発言の真意を聞いてみたい気がします。ノイローゼだった時期かもw
Ginnan:確か、桑田さんは、ジミヘンや、クラプトン、リトルフィート辺りが好きで、サザンも、デビュー以降からは想像がつきませんが、アマチュア時代はハードロックのカバーを盛んにしていたんですよ。だから、本気でQueenなんて軟弱だと思っていたのでしょう。クラプトンなんて、当時の女子中学生には重たすぎて、全然、心をくすぐられなかったので、まぁどっこい勝負でしょうが。今風にいえば「無理〜」って感じww でも、それが男子のロックだったんでしょうね。ロックにも男子と女子の区別があったなんておかしな話ですが……。


——数年前には『ひとり紅白』なんてやってます。『3年目の浮気』歌ってますよw ずいぶん遠くへ来たもんですね。
Ginnan:アイドルは大人になれば卒業するものだったし、洋楽が好きな人がアイドルソングを聴くなんて一般的にはあり得なかった。実際は聞いていたかもしれないけれど、それを口にするのはためらわれるような感じはあったんじゃないかな。


——ま、今でも言う人は言うみたいですよね。「パフュームは別」みたいな言い方とか。
Ginnan:ただ、私がアイドルに興味がなかっただけで、たとえば爆笑問題は、マッチもトシちゃんもファンだったと言っていますよね。そう考えると、ジャニーズは男子の支持もそれなりに受けていたとも思います。特にマッチは男子ファンは多そうな気がしますよね。光GENJI にしても「くだらない」と言いつつ、家では楽しく聞いているなんていう中高生男子は、それほど珍しくなかったのかもしれないですよ。


——爆問の田中さんとか、藤井隆さんとか、アイドル好きと言っていますよね。でも、あの2人もお笑い芸人になってるくらいですから、かなり特殊な人たちですよw では、当時の曲で印象に残ったものがあれば教えてください。
Ginnan:たのきんトリオで、ですか? う〜ん『ニンジン娘』かな? 当時、なんでこんな童謡みたいな歌、歌わせるのかなと思った記憶があります。



——宮下智さんの作品ですね。女性でクラシック畑の方だそうです。『ブギ浮ぎI LOVE YOU』とかも凄いですもん。Queen ほどのパワフルさはないですけど、ジャニーズも変なことはたくさんやっているんですw
Ginnan:最近、NYCが『ワンダフルキューピット』を歌っているのをテレビで見ていた友だちが twitter で「ジャニーズがわらべみたいな歌、歌っている。あの子たち、誰?」とツイートしていたのですが、そんな感じの不思議感があったかな。


——不思議ですよねw そこが異質なものを愛する私としてはたまらないんですけど。実はカップリング曲の方が重要なんです。「みんな、そっちを聴け!」というジャニーさんからのメッセージを私は受け取りました。では、後半は最近のジャニーズの話をお聞きします。おまけで田原俊彦のステージを。あっ、埋め込みできない!


http://www.youtube.com/watch?v=ovjwzXtCf4c&feature=related


Ginnan:うわぁ、これ、すごい。今村ネズミさんだ! サムさんだ! コンボイショー、楽しいですよね。何回か見に行きましたよ。トシちゃんとのコラボなんて、初めて見ました。ジャニーズを辞めた後でしょうか?この頃のトシちゃん、カッコイイですね! 歌はあれですがww でも、後ろの2人にばかり目がいってしまうww 素敵な映像を教えてくれてありがとうございます。ネズミさん素敵すぎるぅ〜〜〜♪