ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ジャニ友、H さん編。前半

以前、Sexy Zone の記事にコメントをくれた Hさんに登場していただきます。Sexy Zone の楽曲はどれもこれもストレートに直撃します。大好きなグループですが、まだまだ謎も多く、Hさんとそのあたりも語りたいと思います。まずは自己紹介から。


——この「ジャニ友」で、事前の情報がなくインタビューするのは初めてのことです。どんな話が飛び出すでしょうか、楽しみです。可能な範囲でいいので、自己紹介をお願い出来ますか?
Hさん:はじめまして。Hです。現在大学生です。ジャニーズはしいて言えば、嵐 や Sexy Zone を主に応援していますが、ジャニーズのグループ単体ではなくて全グループに共通するダッサイけど格好良い感じが好きなのでDDかもしれません。




——「ダッサイけど格好良い」(笑)。Sexy Zone ですもんね? 最初にグループ名を聞いたときの感想はどうだったんですか?
Hさん:「ちょっ、Sexy Zoneてw」と思いましたよ。ネット検索すると怪しいサイトがいっぱいヒットしてしまうし(笑)。


——そうですよ! 最初、下着姿のお姉さんの画像とか(笑)。ジャニーさんの嫌がらせでしょう(笑)。
Hさん:ジャニーさん的にはアルファベットの最後の文字 xyZ が one に回帰するっていうきちんとした理由があるらしいですがそれはどうなのかと。海外で売り出す時にその名前で大丈夫なのかなとも思いますし、前身で Sexy Boy というジュニアのグループがあったのでそれで良かったんじゃないのかと思ったりもしましたね。


——そんなグループがあったんですか。しかし、それも趣味丸出しって言うか・・・ だから「解体もあるのか?」と考えたときもあったんです。
あと、DD、誰でも大好き。この言葉、少し気になっていたんです。こういう言葉が出来た背景には、他のグループをディスる(貶す)みたいなのが嫌だという表明だったりもするのでしょうか?
Hさん:う〜ん、アイドルヲタクって結構自分の担当や推しに忠誠を捧げているところがあるじゃないですか。それが故に自分の担当が絶対で、自分の愛を示すがごとく他のグループや個人を徹底的にディスる。DD はそういうのが嫌なのもあるだろうけど、そういう感覚がわからないのでは? といっても私、結構ディスりますけどね。でも、根拠のない、感情を剥き出しにしただけのディスりはしないとは決めています。うーん。ジャニーズ箱推しという表現の方がいいのかな。DD と 箱推しの違いもなんか難しいですが…


——いえいえ、少しDD という言葉に興味を持っただけなんです。まあ、じゃあ、ディスる人たちの面倒臭さを回避する的なこともあるって感じでしょうか。他の趣味なんかはどうですか?
Hさん:趣味といえる趣味もジャニーズ除外するとあまりないのですが、ゴシックロリータファッション。好きですね。ポップカルチャーとかも割りと好きです。


——ゴスロリ!! なんかジャニーズと距離がありそうなジャンルではありますが。
Hさん:普通ヴィジュアル系にはまるんですけどね。私の中でのジャニーズとゴスロリの共通点は「憧れ」「伝統」ですね。ジャニーズはアメリカ、ゴスロリはヨーロッパに憧れて、それを真似して自分のものにして、少しずつは変化しているんですけど変わらない。どこか異質な物。そういうところが好きです。


——ああ、なるほど。アメリカ や ヨーロッパの人も、元が自分たちの文化だって気づかないとこまで行ってますよね(笑)。ゴスロリ界で話題になってる音楽とかってありますか? それとも音楽とは切り離された世界になっているんですか?
Hさん:結構音楽とは密接してるかな。バンギャヴィジュアル系好きな人が多い気がします。SuG、the GazettE とか。雑誌で取り上げられるのはヴィジュアル系、黒色すみれ、宝野アリカ分島花音らへんでしょうか。黒色すみれなんかは映画監督のティムバートンが絶賛したようです。ティムバートンの描く世界は結構ゴシック寄りなので通ずるものがあったんでしょうか。



——はあ、こういうのもあるんですね。初めて見ました。
普段、買ってる雑誌などありますか? 情報収集の方法など教えてください。
Hさん:ゴスロリのファッション誌と『 Myojo 』なんかのアイドル誌はたまに買いますね。買わないけど流行を知るために普通のファッション誌も割りと読みます。ジャニーズは結構衣装が流行を先取り+デフォルメしたものになっているのでよくチェックしています。


——そうなんですか! 私はファッションやビジュアルに関して、まったく疎いんです。なにかジャニーズの衣装で、わかりやすい例をだして説明してもらえるとうれしいのですが。
Hさん:例えば 嵐の『 A・RA・SHI 』のスケスケ衣装とかですかね。ファッションというか割と時代的に全体としてスケルトンが流行っていたんですよね。PV や衣装の縫製パターンもパルコ、モンドリアン柄とかを意識していたと思います。



——例のアレですか!! 言葉としては知っていますが、『 A・RA・SHI 』のアレを見て、スケルトンやモンドリアンと結びつけたことはなかったです。確かに、PV は背景も含めてモンドリアンに見えますね。そうかー。ジャニーさんの思いつきをなんとか時代とあったところに着地させようというスタッフの苦労が忍ばれます(笑)。



Hさん:上の写真の柴咲コウが着ているのがモンドリアン柄です。
近年はナポレオンジャケットが流行っているので(といってもマイケルジャクソンが着たりしてたので昔からナポレオンジャケットの衣装多いですが)KinKi KidsSexy Zone、嵐、ジャニーズJr の衣装で ナポレオンジャケットが見受けられます。後アシンメトリーの流行り風潮を受けてSexy Zone の佐藤くんの衣装は大概アシンメトリーですね。後は マリウス君の襟が巻物風パーカとかも最近流行ってます。

 


Hさん:この画像ちょっと見にくいんですけど、佐藤くんの着ているジャケットがナポレオン、マリウスくんの着ている服の首元が流行りです。(下の画像みたいに首元にボリュームがある感じ。)



Hさん:佐藤君の服はこの画像ではわからないんですけど左肩が見えるようにアシンメトリーになってるんです。王子様衣装もなぜか 佐藤君だけアシンメトリー


——ひとりだけ! よくジャニーさんやりますよね。玉森くんだけピンクの短パンに王冠とか(笑)。どう突っ込んでいいかわからない!! でも、10年後くらいにおいしい!!
Hさん:あれ最高ですよね、色んな意味で(笑)。


——まったく流行と関係なく「変!」というのではなく、わざわざ流行を取り入れて「変!」っていうのが Hさん的に「ダッサイけど格好良い」ってことですか?
Hさん:ジャニーさんは時代の風がどういう方向に吹いているかをきちんと把握する能力がある気がするんですよ。なのに、敢えての時代を先取りというか逆戻りしたようなダサさ。そんな衣装を絶対嫌だろうに身につけて笑顔で全うするジャニタレ。いやぁ、カッコイイです。


——Hさんにはジャニーズ・ファッションの流れや分類を継続してやってほしいですね。「点」で解説するする人はいるかもしれないですけど、過去から遡って「線」で分析する人はいないので。
Hさん:この分野はまだそんなに人がいないはずなので極めたいです。


——情報収集はやはりネットが多いですか?
Hさん:情報収集は主にネットですね。パソコン大好きなので。


——最初に買った CD はなんですか?
Hさん:これがすごく最近で2009年の嵐の『マイガール』です。『マイガール』は嵐にはまってから最も心打たれた歌詞だったのではじめて自分で買いました。


——本当に最近ですね(笑)。
Hさん:それまで、CD興味なかったんですよね。You tubeを見ればただで映像と音楽が見れるのでそんなに必要性を感じなかったんです。


——そういう時代なのか。そうかー。CDを買うというのは、今は結構ハードルが高い行為なんでしょうね。
Hさん:そうですね。CD に特典DVD がついているか、よほど気に入った曲じゃないとレンタルか、ネットで済ませてしまいますね。レコードや LP だったらジャケ買いしても大きいし、部屋に飾ってもカッコイイなと親を見ていて思います。CD はプラスチックで脆いし、小さいし、飾るのも難しい。


——ご両親も音楽好きなんですね。
Hさん:そうですね。私の小さい頃は父が外タレの来日コンサートほぼ全制覇していました。親が突然買い与えてくれた CD を最初ということでいうと「モーニング娘。」のベストかthe brilliant greenの『TERRA2001』ですね。



——モーニング娘。ブリグリ(懐かしい響き!)を親に買い与えてもらった(笑)。いいなー。
Hさん:そのおかげで今もハロプロブリグリ大好きなので親には感謝しています(笑)。



——ジャニーズで最初に好きになったのは嵐ですか?
Hさん:なーんとなく V6 の三宅くんが好きだったような気がします。『学校へ行こう』がすっごく流行っていた時期だったんでしょうね。


——『学校へ行こう』は私も見ていました。その中で三宅くん。
Hさん:顔だけで何か好きでした。親が言うにはそれより幼い頃に「パイナップルのお兄ちゃんの歌〜」といってSMAPの『らいおんハート』を熱唱してたらしいですが。全然記憶がない。



——熱唱ですか(笑)。『らいおんハート』は木村拓哉が結婚したときに、嫌ほど流れた曲ですよね。そこでジャニーズが刻み込まれたのかも(笑)。
Hさん:私、高校生くらいになるまであんまりテレビ見なかったんですよね。それこそNHKか、民放は見ても夜九時ぐらいまでにある番組ぐらいしか見てなくて。でもジャニーズって全局に毎日出てる。嫌でも見るんですよね。だから全然ジャニヲタじゃなかった時期に Ya-Ya-yah もなんとなく知っていたし、何回も聞いて飽きた曲では後ろのジュニアをなんとなく見てました。今思うとジャニーズ=テレビというくらい子供時代にジャニーズが刻み込まれています。もはやステルスマーケティングばりです(笑)。


——ステマ! 知らないうちにジュニアまで(笑)。
Hさん:本格的にはまるきっかけになったのは二宮くんです。私、本当に永遠の少年っていうテーマに弱くて(笑)。最近急にお肌の感じとか色々おじさん化してきちゃったけど、永遠の17歳と呼ばれて、10代の不安定な感じ、『青の炎』で演じ切ってる感じが本当に好きで好きで。



——蜷川幸雄監督の映画『青の炎』。映画は見てないんですけど、小説はとても面白かったです。
Hさん:小説面白いですよね。映画と小説で主人公とその彼女の設定や関係の書き方が違うので比較するのも面白いです。


——「永遠の少年」というのは? 
Hさん:永遠の少年は感覚的なものなので説明難しい…私の中での永遠の少年は二宮くんと SMAP の稲垣くん、マッチさんあたりなんですけど…なんだろうなぁ。少年のピュアな感じ。可愛らしい感じ。無邪気な感じ。儚い感じをずっと持っている容貌の人ですかね。薮くん、錦戸くん、知念くんなんかは少年から一気に大人になってしまわれて…悲しい。


——ほお!! マッチさんin で、知念くんout ですか。それは難しいですね。
ライブにも行くんですか?
Hさん:いや、これが行ったことないんですよね。私基本うるさいところが苦手で(笑)。ただ今年は妹がSexy Zoneのコンサートに行きたいとうるさいのでコンサートデビューしようかと。



——妹さんの方が正統派なんですね。
Hさん:そうですね。妹は物心ついた時からジャニヲタなので(笑)。
普段は家でヘッドフォンして、300回くらい DVD 見て、照明、衣装、構成、カメラの構図、PA なんかを時にはコマ送りで見てなるほどーとかやるのが好きなんです。


——全部、デザインとして観る感じなのかな?
Hさん:そういう感じです。ああこれすごいな!真似したいな!とキャーキャー言ったり何なのこの構図、こっちからこう言う風に撮りなさいよコノヤローって一人でテレビに罵声浴びせながら鑑賞しています(笑)。


——K-POP とかも聴きますか? J-POP との違いで気になるとこなどあれば。
Hさん:あまり聴かないんです。少女時代と KARA と 東方神起 のヒット曲くらいしかわからない… J-POP はなんというかやたら歌詞が大切みたいな風潮がある気がしますが、K-POP は歌詞よりメロディーラインを非常に重視してるんだなと感じます。Hey! Say! JUMP の『 Beat Line 』や KAT-TUN の『 STAR RIDER 』V6の『 Sexy.Honey.Bunny! 』とかがなんとなく K-POP ぽいなぁと個人的に思っています。事務所にはそういった流行を取り入れつつ、『愛、テキサス』みたいな歌謡曲バリバリやりつつ頑張って欲しいです。




——K-POP の映像はどうですか? 例えば、上のようなのは?
Hさん:初見の感想としては一挙手一投足、流れを大切に撮っている感じがします。ちょっと酔いそうですが。前から思っていた私のK-POPの映像イメージは白と黒です。照明が白基調で、アーティストの方のお顔も結構白く撮って、背景も黒っぽいか白っぽい感じのイメージです。J-POP よりも近未来というか異世界という感じを押し出している映像だなと思います。なんとなく90〜2000年代の J-POP の映像と似ているような感じがして何か懐かしいです。


——あまり興味がない感じですね。ジャニーズに話を戻しましょう。
Hさん:嵐 と Sexy Zone とか比べるとグループに求められていることも、かかっているお金も違うから比較するとすごくおもしろい。Sexy Zoneのコンサートのモニターに映る映像とか低コストで質いいなぁとか。嵐は衣装からモニターのCGから何からお金かかってて実力もあって豪華ですし。


——クリエイター目線なんですね。
Hさん:おそらく、多くの人はライブ会場ではファンサービスをやってほしいんだと思うんですけど、私はそういうのはなくって他の人にファンサービスしてるアイドルを見て「あれがアイドルというものか!さすがだなー」と眺めている立ち位置が好きなんですよね。
やっぱりコンサートでは場の空気感がある程度あるので DVD からは得られない感動とかもあると思うんですけど、どうしても自分の視点からの見方しかできない。DVD ならスタッフがファンに見て欲しいところが凝縮されているわけでしょ。
だから簡単に会いにいけるアイドルなんて許せない(笑)。アイドルは偶像でなんぼ、二次元でなんぼです!


——二次元! それは極端でしょう(笑)。Sexy Zone の握手会に行くかどうか、私も迷ったくらいなのに。
Hさん:二次元は言いすぎました(笑)。私もあの握手会は正直相当行きたかったです。妹が行ってきたんですけど、30ループくらいする人を見たらしいんですよね。2回くらいならまだいいんですけど、30回とかアイドルを金で買ってるような気がして、そういう次元にアイドルには来てほしくないんですよ。自分に近い存在なんだけど同時に遠い存在でいてほしい。AKB みたいなのは嫌なんです。


——ありがとうございます!! ・・・って私が感謝することもないですが(笑)。でも、その話を聞いても、ジャニーズが秋元方式をやったら大変ですね。どうなんですか? Hさんは何かに熱狂するとかってないんですか? 
Hさん:熱狂しますよ。私が二宮くんにハマってしばらくはひたすら二宮くん賛美で日記のページが埋まってますもん。あの頃は au のパンフレットも日立のパンフレットも嵐が表紙だから入手すべく毎月家電量販店に通ってました(笑)。
ただ、熱狂するのってエネルギー使うんですよね。お金も半端無く使いますし。熱狂する事に疲れて今はゆるゆる活動中です。


——わかります! そうなんですよ。一時、お金がたくさんあるときに、ジャニーズのCD、DVD を全部買ったことがあるんです。半年でかなり疲れて、DVDを観るのも嫌になって。それで挫折しましたよ。本当は1年頑張ろうと思ってたのに。
ただ、熱狂の経験っていいと思うんですよね。ジャニーズのライブで、我を忘れて熱狂する瞬間をいつか私も体験したいです。サッカーではあるんですけど。
Hさん:我を忘れるまで熱狂はまだまだ時間が掛かりそうです苦笑


——じゃあ、後半は2011年の「アイドル・ソング・ベスト5」から行きましょう。更新しばらくお待ちください。