ハロプロの子たちが次々と卒業を発表する中で、その心の内を想像するしかない私は、今日も『意識高い乙女のジレンマ』を聴いています。どのように意識が高いかと言えば、このような歌詞があります。
恋を知らなきゃ
愛はできない
最近の 世の中の
冷たさもそのせいかも
ほら、世の中のことを考えてるんですよ。やっぱり恋愛禁止とか、そういうことを言うのはやめた方がいいよね。いや、今回卒業するメンバーがそういうことを考えてるわけじゃないけど。この曲を Spotify のリストに入れたいよ。
現在、私のリスト『アイドル楽曲派宣言』はシーズン４に入っています。４時間を超えてきたので、現在の最初５曲を紹介します。
１. 沢田研二『君をのせて』
２. 森七菜 『カエルノウタ』
３. MISIA、Tsuyoshi Domoto『あなたとアナタ』
４. nuance 『雨音』
５. Tomggg、六艾司、Ada Shih『Misunderstand』
グループアイドルは、nuance だけですね。これいい曲です。１曲目はジュリーのソロデビュー曲。以前、この曲の解説をここで書きました。『君をのせて』は野坂昭如『黒の舟唄』へのアンサーとして書かれた曲だと思うんです。作詞：岩谷時子、作曲：宮川泰。この頃、ジュリーはまだ PYG です。PYG はタイガースのジュリーとテンプターズのショーケンが歌うスーパーグループでした。ですから、ロックじゃないこの曲をやりたくなかった。しかし、この曲はジュリーが歌わなければならない曲でした。
恐らく、岩谷時子さんは『黒の舟唄』の真意を見抜いたのです。男と女の間には深い河があって、絶対に分かり合えないけど、男はやりたさで夜になると船を漕ぐ。宝塚出身のロマンチストはその歌詞に激怒。そんな嫌な現実に出会った女子のために、ジュリーが優しく歌って欲しかったのです。これはGSで女子を熱狂させたジュリーだからこそ歌わなければならない曲でした。アツいね！
人の言葉 夢のむなしさ
どうせ どうせ 知ったときには
Ah… 君をのせて 夜の海を 渡る舟になろう
岩谷さんは宝塚劇団の機関誌『歌劇』の編集長でしたが、宝塚の大スター越路吹雪と意気投合し、彼女の退団と同時に退社してマネージャーになります。そして、越路吹雪『愛の讃歌』『サン・トワ・マミー』の訳詞、ザ・ピーナッツ『恋のバカンス』、加山雄三『君といつまでも』、郷ひろみ『男の子女の子』などなど、作詞家としても大成功します。日本歌謡界の偉人のひとりです。
２曲目が岩井俊二監督『ラストレター』のテーマソング。これは観に行かないとな。３曲目が MISIA のリメイクベストから、KinKi Kids堂本剛参加曲。素晴らしい。二人の声の相性がすごくいい。４曲目、nuance のミニアルバムから選ぶのは３曲目です。最後５曲目は Tomggg が台湾のYoutuber、Lil IceとAda Shih をフューチャーした曲。すごく好き。
