ハノイの日本人

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ワークシェアはなぜ無視されたのか?

1999年の「労働者派遣事業法改正」が行われる前の状況が説明されています。「ワークシェアリング」ではなく、「雇用の流動化」に世論が流れて行った様子が書かれています。


◉先送りされた「今」が来ている(背中からハミング)
http://d.hatena.ne.jp/yellowbell/20081217
『当時から私の持論は、「いい時代の「雇用の流動化」は企業をブランド化し、却って仕事の選り好みが強まり、労働市場が偏重し血栓ができ流動が止まる。悪い時代の「雇用の流動化」は労働者を資源化し、労働力が廃棄・滞留されることで新規の雇用の流動も止まる」というものでした。これは、私が持っている当時の産別の議事録にも残っていますが、「有効な対案がない」ということでワークシェアごと無視されたものです』

『「努力すれば正社員になれる」という考え方は、個人の指針として持つにはすばらしいことですが、それをもとに制度を語ることはできません。企業が「雇用の調整要素」として非正規労働者を望む限り、「努力しても正社員にはなれない」層が必ず世の中には存在しつづけるからです。また、「不況時に失業者を出さないために、他の業種に容易にうつることができる」制度が「雇用の流動化」のそもそもの制度設計であったのですから、その雇用の流動化の申し子である派遣従業者がさも正社員になれない脱落組のように扱われるのはおかしいのです』