ハノイの日本人

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バカヤロー経済学。

O さんから送っていただいた本、雑誌を毎日読んでいます。前回のオバマ特集で「もう買うのやめるか?」と考えた渋谷陽一の季刊『SIGHT 』から。やっぱり買ってしまいました。インタビューの分量も多く、登場する人たちの説明もわかりやすいですから。頑張ってほしい雑誌なんですよ。で、今回の特集が『さよなら自民党〜一足先に終わりを惜しむ!』だそうです。なんか、嫌な予感がしますよね?


SIGHT (サイト) 2009年 07月号 [雑誌]

SIGHT (サイト) 2009年 07月号 [雑誌]


今回の目玉は内田樹高橋源一郎の対談だそうです。おもしろかったです。島森路子渋谷陽一に代わっただけで、『広告批評』の対談みたいですよね。そう言えば、みんな全共闘世代ですか。ついでに橋本治の「ああでもなくこうでもなく」の連載も始めてくれればいいのに。この対談で「さよなら自民党」という特集タイトルが、登場した人たちの考えと乖離してると渋谷陽一は告白しています。「さよなら自民党。そして、こんにちは自民党」にしようかとも考えたようです。だったら、そうすればいいのに。だってそうでしょう? 自民党がなくなったとしても、自民党的な物はなくならいですもんね。


渋谷陽一は編集後記で「ロックな総合誌」と雑誌のコンセプトを紹介しています。そして、「ロックな責任感と、ロックな無責任感を読者に感じていただけたら幸いだ」と語っています。たぶん、このコンセプトがそろそろ邪魔になってきてるのだと思います。インタビュー自体は、出来事の本質を捉えるべく愚直に行われているんですよね。そして、それこそが私の求めていることなんです。最初に立てたコンセプトがずれた物であると気づいたなら、それを捨て去ればいいだけです。それこそが「ロックな責任感と、ロックな無責任感」というものだと私は思いますけど。いかが?


バカヤロー経済学 (晋遊舎新書 5)

バカヤロー経済学 (晋遊舎新書 5)


今回はなによりもこの本ですよ。オススメです! 私は経済学を勉強したことがありません。いろんな本を読んできましたけど、なんか土台がしっかりしていないから、いい加減なことしか書けないんですよ。でも、この本には最近起こった出来事が本当にわかりやすく解説されています。日本のこの不景気や閉塞感が人為的な物であることもわかります。「バカヤロー」です。私はこの本を何回も読んで、最低限のことは身につけようと思います。で、ここでわかりやすく解説をしてくれている先生なんですけど、3月の事件で表舞台から消えた人なんですよ。動画を見てください。



高橋洋一は元財務官僚で、プリンストン大学時代には、バーナンキFRB 議長とともに働いたこともある先生です。小泉政権時代には竹中平蔵大臣とともに構造改革を進めています。そして、最近では、景気浮揚のための政府紙幣発行や、埋蔵金の放出を提言して話題を呼びました。そのあたりのこともすべて説明されています。日銀総裁や官僚の能力の欠如についても、あけすけに語られています。ショックを受けるほどです。


これだけの活動をされている人が窃盗くらいで葬られてもいいのでしょうか? 本人がなぜか出て来たがっていないようですが、早期のカムバックを望みます。この本は本当に素晴らしいですよ。例えば、世界同時不況になって、お金が世界中から消えてしまったようみ見えるのはなぜか?というような質問がされます。そのように感じますよね。お金がさーっと波が引くように消えたように見えます。どこに行ったのか? 「お金には、実際に紙幣として存在するお金と、紙幣になっていないヴァーチャルなお金があるんです。世界中にあるお金のほとんどは、ヴァーチャルなほうのお金で、不況になると実際の紙幣の量は変わらないんだけど、ヴァーチャルなお金が減って行くんですよ」と説明されています。そこからさらに、ヴァーチャルなお金の説明が始まります。私は今回はじめてマネーサプライの意味がわかりました。いままでは「これが増えたら株があがる」程度にしか考えていませんでした。とにかく、オススメです!