ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

城山三郎、そして大原美術館。

マンガが置いてある定食屋さん『 cafe mot 』に通っております。マンガはめぼしいところを読み終え、だんだん苦しくなってきました。いまは『めぞん一刻』を読んでいます。もちろん、面白いんですけどね。帰りには文庫本を借りてきています。最近は城山三郎先生に行ってます。


もう、きみには頼まない―石坂泰三の世界 (文春文庫)

もう、きみには頼まない―石坂泰三の世界 (文春文庫)

わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯 (新潮文庫)

わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯 (新潮文庫)


経済小説が好きな私ですが、城山三郎はこれまで読んでいませんでした。梶山季之大下英治のようなドラマを作り上げて行く感じとは違って、事実関係をこつこつと積み上げて行く中から、人物を浮かび上がらせる、そういった作風でした。


石坂泰三は経団連の第2代会長です。財界総理とも呼ばれた方です。日本万国博覧会協会会長も務めています。この本を読んだかぎりにおいては、万博を成功させた功労者だと思いました。ちなみに、WBS でおなじみ小谷真生子さんは、2007年に石坂泰三の孫と再婚されています。そして、もう一冊。大原孫三郎はあの大原美術館を作った方です。これはおもしろかった。日本がまだ貧しかった昭和初期に、なぜそのような大規模な西洋美術館ができたのか? 非常に興味のあるところですが、それについて大原孫三郎の生い立ちを通して語られて行きます。美観地区自体が大原親子によって作られたものだったのですね。



私も大学生のときに行きました。93年だったかな。やっぱり、ムンクの『マドンナ』がかっこよかったです。『叫び』も見たと思うのですが、これは版画だったのかも知れません。他にも有名な作品が沢山ありましたが、それらの収集過程についても興味深い話がいくつもありましたから、上の本をぜひ読んでみてください。そう言えば、北野武の映画『アキレスと亀』の主人公がマチスという名前だったり、『美味しんぼ』の新聞社の社主が大原だったりする理由も、この本を読んでてわかりました。


大原美術館に隣接するアイビースクエアにも、当時付き合っていた彼女と泊まりに行きました。倉敷出身の友だち・よし子ちゃんがこのホテルを薦めてくれたのです。よくばって広島にも行ったので、このときはあまりゆっくりできませんでした。とても素敵なホテルだったのにな。また、いつか行きたいなあ。