ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

あすなろ白書 を見た。

1993年には、これで 平均視聴率 27.0%、最高視聴率 31.9%が取れたんですよ。大学生がくっついたり 離れたりしてるだけなのに。今からでは信じられないですよね。時代がこれだけ違うんだから、視聴率を主演のタレントのせいにするのはやめたらどうですかね? たぶん、数字でしか語れない人たちが書いてるんでしょうけど。


あすなろ白書』原作者の 柴門ふみ は当時「恋愛の教祖」と言われてました。『東京ラブストーリー』という大ヒット作があったからです。それ以降 何冊も「恋愛論」で本をだしています。『課長 島耕作』の 弘兼憲史 と結婚してるのに、どうやったら そいつが 恋愛の教祖 になるんでしょうか? みんな 弘兼 と結婚したかったんでしょうか? ま、そんな時代もあったんです。


恋愛論 (PHP文庫)

恋愛論 (PHP文庫)


ストーリーは 筒井道隆石田ひかり がくっついたり 離れたりするなかで、周りのみんなが振り回されるって感じです。でも、それが青春ってもんらしいです。2人は最初から相思相愛だったんですけど、意地の張り合いや恋愛観の違いで うまく行かないんです。木村拓哉石田ひかり の心が 筒井道隆 にあることを知りつつ、彼女を見守りつづけます。そして、クリスマスイヴの日に、13万円もするプラチナのイヤリングを 石田ひかり にプレゼントして、彼女の心を射止めます。でも、結局は 2人のために身を引きます。


主要メンバーの女性陣は「地方出身のパワフルで素朴な子」「神戸出身の金持ちでやさしい子」「東京の大人の女性」。男性陣は3人とも東京圏出身で「金持ちのバイセクシャル」「普通の童貞大学生」「貧乏だけど気のいいモテ男」といった感じです。で「なぜ 木村拓哉 は主演を断ったのか?」ですよ。しかも、断って演じたのが「普通の童貞大学生」です。見事に好演してましたけどねw 筒井道隆 は基本的には仲間で騒いでるのが好きな男なんですよ。彼女のことより 仲間を優先させるような。わりと男らしいイメージです。それに比べて 木村拓哉 の方は好きになった相手にとことんやさしい。そこだけは一貫してるんです。


木村拓哉 をどういう男として売り出して行くか? そこは ジャニーズ・サイド で研究されていたことでしょう。そして『あすなろ白書』の主演はそのイメージに合わなかった。「木村拓哉 としての男らしさ」それが描ける作品を待ったわけです。木村拓哉 にとって最初の主演作はとても慎重に選ばれました。次の年 1994年『若者のすべて』、1995年『人生は上々だ』と3年も連続して主演をスルーしているのです。そして 1996年の『ロングバケーション』でやっと 初主演 を飾ります。その作品は現在でも 木村拓哉 初主演作として語られる連ドラの名作となっています。やっぱり 初主演作は大事なわけですよ。見事な戦略でした。