ハノイの日本人

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SMAP の北京公演がガラガラ?

スルーしようかと思っていたんですが、結構話題になっているので書きます。先週行われた SMAP の北京公演が、実はガラガラだったという記事についてです。『日刊ゲンダイ』の記事だからって声もありますが、私は少なからずショックを受けています。



◉実はガラガラだった SMAPの北京公演(日刊ゲンダイ
http://gendai.net/articles/view/geino/132763
SMAPは今年5月に温家宝首相とも面会した。中国との間にどんなパイプがあるのか。「来年の日中国交正常化40周年を控えて、中国政府は尖閣諸島問題などで悪化している日本の対中感情を和らげたい。そこで“国民的グループ”のSMAPに目をつけたのです。中国の程永華駐日大使と今年1月に来日した蔡武文化部長が中国公演について協議。ジャニーズ事務所とつながりのある高級中華料理店の経営者、日本の政財界にルートのある上海出身の大物投資家などを通じてオファーしたそうです」(事情通)国内市場が頭打ちのジャニーズ側にとっても中国進出は渡りに船で、中国側と急接近したようだ。しかし、関係者の利害が一致しても、中国の大衆が本気でSMAPを応援するかは別問題。少なくとも、現状は思惑通りに運んでいないと言っていい。主催者側が発表した公式動員数は4万人だが、実際の観客数は3万人ほど。コンサート会場「工人体育場」の収容人数は7万人だから、“ガラガラ”のレベルだ』
 

昨年、尖閣諸島での事件の影響で SMAP のライブが中止になったのは上海のライブでした。エンターテイメントの中心である上海ではなく、北京で行われたライブというのは一因としてあると思います。そうなった理由が政治主導で行われたイベントであったからだと書かれています。それにしてもガラガラというのはいくらなんでもないのではないでしょうか? そこで、北京在住の 青木さんに問い合わせてみました。


『中国の場合、大物ライブがガラガラになるときは、当局がトラブルを恐れて規制する場合か、ダフ屋が値段が吊り上げ過ぎてた可能性もあります。憶測ですが。参考になれば幸いです』とコメントをくれました。たしかに、昨年広州のアジア大会に行ったときも「チケットは売り切れ」と言われた試合で会場はガラガラということがありました。さらに、青木さんはこの件について書かれているサイトを紹介しれくれました。


◉北京ミニミニ情報 (9月中旬、その1)北京メディアウォッチ
http://pekin-media.jugem.jp/?eid=1246#sequel


◉「SMAP 公演レポート」、北京の木村誠さんから(北京メディアウォッチ)
http://pekin-media.jugem.jp/?eid=1242#sequel
『「SMAP コンサートに行ってきましたよ〜」そんなホットな報告を、北京駐在の会社員、木村誠さん (29) からいただきました。/市中心部にある会場の工人体育場は、キャパ8万人 (座席数6万4000席) の大スタジアムですが、当日の入場者は4万人と約半数に制限され、しかも空席が目立ったようです。 入場者は 「2万5000人」 との日本メディアの報道もありました。折しも公演の2日後となる9月18日は、満州事変の発端となった 「柳条湖事件」 が勃発した日。 今年はちょうどその80年にあたり、中国当局反日ムードの高まりに警戒を強めていました。 SMAP の公演入場者も、あるいは警備強化のために制限された可能性もあります』
 

小林さおり さんという北京在住のライターさんが書かれているブログのようです。上のは twitterリツイートした SMAP ライブの会場からのつぶやきなどをまとめられています。これを読むと集客はともかくライブが大成功に終わったことが伝わります。さらに、下の記事では会場の座席数が 6万4000人分であることが書かれています。こちらの方が『日刊ゲンダイ』の記事よりしっかりした情報が書かれていますね。『日刊ゲンダイ』の記事を書いた記者が中国に詳しいわけでもなく、ライブを観た人でもないことは押さえておきたい事実です。有名人を叩くことが正義だって思ってる人たちってなんなんでしょうね?


SMAP北京个唱现场下起了雨(ライブ映像)
http://you.video.sina.com.cn/m/1706687017


上の映像で見ても音がクリアなのがわかります。ライトも音響も最上の物を用意したのでしょう。素晴らしい。とにかく、ライブが好評だったことを喜びましょう(行けばよかったよ!)。SMAP のステージは評価されたわけです。そして、考えないといけないのは、やはり J-POP のブランド力が落ちているという事実でしょう。上の 小林さんの twitterリツイートされたもののなかには「だいたい今の日本に全中国的に影響力のあるアーティストなんているのか?」というつぶやきもありました。さらに「中国のアニオタの子が水樹奈々なら鳥の巣を一杯に出来るといっていた」というのも。確かに、アニメの存在感はまだまだありますよね。


10月9日には ハノイ杉良太郎さん企画の日越友好音楽祭があります。EXILE倖田來未AKB48、w−inds、AAA、伍代夏子、という豪華なメンツです。在住日本人の間ではチケット争奪戦が加熱しているようです。でも、ベトナム人の間ではまったく話題にもなっていない気がします。これだけのことをやりながら単発のイベントにしかならないというのは、なんとも残念な話です。手伝えることがあればなんでもするんですけど。そうだ。小林さんのブログにあった、もうひとつの気になる記事。蒼井そらtwitter が炎上した話。中国はやはりベトナムより大変そうですね。


蒼井そらさん、柳条湖事件80年にVサインで物議(北京メディアウォッチ)
http://pekin-media.jugem.jp/?eid=1243
『旧日本軍の中国東北部への侵略戦争満州事変の発端となった 「柳条湖事件」 から80年にあたる9月18日、中国の若者に人気の日本人女優、蒼井そらさんが中国版ツイッター 「微博」 に掲載したコメント 「超開心」 (超楽しい) とVサインの写真が、「国の恥を知る日に、不謹慎だ」 などとフォロワーの間で物議をかもしている』