ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

押井監督のインタビューを読んだ。

私はここで紹介されている押井監督のインタビュー本『勝つために戦え!』を2冊とも持っています。面白いんですよ。でも、それに登場してない話をしていました。「敗北の蜜は甘い」と語られています。勝つということは、サヴァイブし続けなければいけないことでもあるからでしょう。SMAP『がんばりましょう』の「♪ かっこいいゴールなんてさ あっと言う間におしまい」という歌詞を思い出しました。あれ? このシリーズ3冊出てたのか!


◉不敗の構造を自分の仕事に作り込もう「ハスラー」(1961年、ロバート・ロッセン監督)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20120614/233358/?mlp&rt=nocnt
『押井:ハスラーのエディ(ポール・ニューマン)に、「お前はルーザー(負け犬)だ」というバート(ジョージ・C・スコット)のセリフ、これがすべてなんです。ハスラーをサッカー選手と監督と読み替えてもいいし、どう読み替えても構わないんですよ。要するに勝負事の世界、芸事の世界、商売の世界、なんでもいいんだけど、「人と競う世界にはルーザーという奴がいるんだ」と。ウィナーという言葉はひとつも出てこない。エディはそのセリフの意味が理解できなくて、勝負の最中に「お前はルーザーだ」と言われた途端にどんどん負けるんです。バートというのは要するにハスラー(勝負師)を育てて金儲けをするという、映画で言えばプロデューサーですよね。ハスラーは僕みたいな監督で。この物語はつまり、なぜ人は負けるのかという話なんですよ。その答えは「人は負けることの誘惑には勝てないものなんだ」ということなんです。
——負けることが誘惑してるんですか?
 押井:そう。負けることほど心地良いことはないから。
ーーそれは面白いですね。
 押井:負けたことをいつまでもうじうじと、ほろ苦さを味わいつつ一生を送ることの楽ちんさに誰も勝てないんだ、と突きつけている映画なんです。勝ったら次も勝たなきゃいけないから、勝つということは永遠に勝ち続けることなんです。そして一度でも負けると、挫折の周辺を巡るだけで一生自己憐憫に浸って過ごすことができる、それくらい敗北の蜜は甘いんだよ、という、そういうことなんですよ。』


勝つために戦え!

勝つために戦え!

勝つために戦え!〈監督篇〉

勝つために戦え!〈監督篇〉

勝つために戦え!〈監督ゼッキョー篇〉

勝つために戦え!〈監督ゼッキョー篇〉