ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

モーニング娘。「結局 女 女だねー」

このところ モーニング娘。『シャボン玉』をずっと聴いてるんです。田中れいな卒業のときにも話題になりましたよね? 田中と道重さゆみが最初に参加したシングルがこの曲でした。凄い振り切れ方だとは思いつつ、正直当時はピンとこなかったんです。



◉こちらも違った意味で問題作……男なんて『シャボン玉』(2003年10月)3・5マブ
『(前略)吉澤が「”結局 女 女だね ペースはいつも向う” これはそうなんですかね? 女の人が相手にあわせちゃうってことなのかな。自分はこうならないようにしたいな。逆に自分が振り回したいかも(笑)」(『GIRL POP』vol.63)と、かなりはっきりつんく♂の提示する恋愛観に異議を唱えてたりもして……(後略)』


上の文章は宇多丸さんの『マブ論』に掲載された『シャボン玉』評の一部です。吉澤さんだけでなく宇多丸さん自身もこの歌詞に違和感を持ったようです。それでも『要するに六期メンバーの即戦力、田中の「ヤンキー性」と道重の「飛び道具性」から逆算した結果がこれなんだとすれば』という前提で悪くないという評価をされています。


この文章からもわかるように、一般的な恋愛感をテーマに書かれた歌詞だと認識され、それゆえに違和感を持たれたようです。私も当時同じような聴き方をしたかもしれません。しかし、それはどうなのでしょう? アイドルとファンの関係を歌詞に込めることが普通になった現在の耳で聴けば、この歌詞もかなり違った印象をもって聴こえてくるのではないでしょうか? 以下のリストをご覧下さい。



◎1999年9月『LOVEマシーン』(164.7万枚、1位)
◎2000年1月『恋のダンスサイト』(123.6万枚、2位)
◎2000年5月『ハッピーサマーウェディング』(99.0万枚、1位)
◎2000年9月『I WISH』(65.5万枚、1位)
◎2000年12月『恋愛レボリューション21』(98.6万枚、2位)
◎2001年7月『ザ☆ピ〜ス!』(68.2万枚、1位)
◎2001年10月『Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド〜』(51.3万枚、1位)
◎2002年2月『そうだ! We're ALIVE』(44.4万枚、1位)
◎2002年7月『Do it! Now』(31.3万枚、3位)
◎2002年10月『ここにいるぜぇ!』(22.9万枚、1位)
◎2003年2月『モーニング娘。ひょっこりひょうたん島』(15.1万枚、4位)
◎2003年4月『AS FOR ONE DAY』(13.0万枚、1位)
◎2003年7月『シャボン玉』(15.1万枚、2位)



上のリストは モーニング娘。の7〜19枚目のシングルの売上枚数です。ピークの『LOVEマシーン』164万枚から4年弱で『AS FOR ONE DAY』の13万枚まで落ち込んでいます。強烈ですね。そして、3ヶ月後に発売されたのが『シャボン玉』でした。この曲は モーニング娘。が売れなくなった・・・つまり「モー娘バブルが弾けた!」と、つんくさんが宣言した曲だったのです。凄いことしますよねw


◉シャボン玉 / モーニング娘。
http://www.kasi-time.com/item-9460.html


つんくさんは消えたファンに向かって「お前らはシャボン玉だ!」と叫んでいます。「結局、お前らが好きなのは女。音楽じゃなく女なんだよ!」と絶叫しているのですw 移り気なファンを相手にすることの苦悩をそのまま歌詞にしたのでしょう。さらに「今度はアイドルじゃなくて、自分自身の恋愛をしろよ!」と消えたファンに投げつけたのですw 大きなお世話ですよね?


ここでアイドルとファンの関係をがっつり歌詞にしたことで、ハロプロの歌詞は大きく変化して行きます。ま、そのあたりはまた書きます。それだけではなく、つんくさん自身の幸福論も大きく意識が変わったのではなかったでしょうか? 3年後に自分名義の恋愛をし、結婚されています。幸せそうでなによりです。