ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

大林宣彦監督の DVD BOX が欲しいよー

働きだしてひと月が過ぎました。腰が少し痛いです。気をつけないと・・・・ でも、少しずつ仕事には慣れて来たのでこの調子で頑張りたいです。施設の最寄り駅に TUTAYA があります。毎週なんらかの DVD を借りて観ています。中心に据えているのは大林宣彦監督の作品です。あっ、新作が5月に公開されるようですね!




沢山の作品を撮られている監督です。全部が最高というわけではないですけど、それぞれ確実に観てよかったと思えるシーンがあります。例えば『三毛猫ホームズの黄昏ホテル』(1998年、テレビ朝日)ではこんなシーンがありました。このドラマは赤川次郎の人気シリーズが原作ですが、主役のダメ刑事を陣内孝則、その妹に宮沢りえ、陣内の後輩のダメ刑事に竹内力が配役されています。で、宮沢りえ竹内力は婚約しているようです。


陣内:それでお前どうなんだよ? 石津(竹内力)のこと・・・・
宮沢:いい人よ・・・
陣内:それだけか?
宮沢:・・・・それだけって?
陣内:好きだとか、胸が痛いだとか、苦しいとかさ・・・・
宮沢:あっ(声を殺して楽しそうに笑う)
陣内:なんだよ?
宮沢:(真顔に戻って)恋だけが人生じゃないわ。
陣内:変わったな、お前。お前も一度ずいぶん傷ついたからな。
宮沢:傷は忘れない。だから、今度はうーんと幸せになる。
陣内:(肩を抱きながら)臆病にはなるなよ。
宮沢:わかってる。



貴花田と別れたのが93年。「すったもんだがありました」が94年。そして、このドラマが98年ですか。でも 96年のドラマ『協奏曲』以降はあまり活動してなかったんですよね。まだ辛い時期だったようです。そこでこのセリフ。いいシーンでした。他では映画『なごり雪』が素晴らしかったです。


なごり雪 デラックス版 [DVD]

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この映画は伊勢正三は作詞・作曲した『なごり雪』をベースにした作品です。伊勢の出身地の隣町、大分県臼杵(うすき)を舞台に撮影されています。正直、私は『なごり雪』という曲が好きではありません。でも、この映画に登場する「雪」という少女は魅力的でした。松本隆作詞の『木綿のハンカチーフ』に登場する少女のようにも見えました。都会に生きる人間の傲慢さと、一所懸命に生きろというメッセージがありました。



映画『時をかける少女』は当時劇場で観ました。私は薬師丸ひろ子のファンだったので同時上映のそれも観たんです。でも、最後の歌いだすシーンで大笑いしたのは強烈に残ってるのですが、映画自体は中学生の私に少し難しかったのかもしれません。その後、何度か『時をかける少女』は観ましたが『天国にいちばん近い島』は一度も観ませんでした。同時上映の『Wの悲劇』は小説で読んでたのに・・・なんで観なかったのか・・・ DVDになってからも、超能力も機関銃も出ない恋愛映画だと思ってスルーしてたんです。でもこれ、めちゃいい映画やん!!



ストーリーは簡単に言えば少女の成長物語です。原田知世は亡き父から昔聞いた「天国にいちばん近い島』を探しにニューカレドニアに行きます。そこでの出会いから成長を遂げて行くのです。その落とし込み方が素晴らしかった! 血の繋がりのない3世代の関係から物語を書くという方法を採用しています。


天国にいちばん近い島 [DVD]

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私はアイドル映画を撮る人たちには大林監督の作品を10回以上観てから撮ってほしいと思っています。宮藤官九郎さんは『あまちゃん』の脚本を書く前に、この映画を観られたんじゃないでしょうか? 親子3代のアイデアはここから来てる気がするんです。さすが! 大林監督の DVD BOX には、監督自らの解説はもちろん、宮藤さんとの対談も収録してほしいな。大林恭子プロデューサーよろしくお願いします!!