ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

東京の旅。

今回の東京への旅は、本当は飛行機で行くはずだったんですが、寝過ごしました。いつもより早い便だったんです。でも、6000円ほどしか払ってないので傷は浅かったです。空港に行く交通費や成田からのバス賃を考えれば 2000円ほどしか損はありませんでした。新幹線の中で黒沢清回の課題も書けたので。まあ京都に帰ってからかなり書き直しましたけど。既に次回の課題が出ています。東浩紀さん!


◉批評とは何かを定義せよ 講師:東浩紀
http://school.genron.co.jp/works/critics/2017/subjects/15/
『批評とはなにか。『批評空間』でデビューしてから四半世紀、ぼくは長いあいだこの問題について考えてきた。それへの答えは批評家によって異なる。おそらく佐々木敦さんとぼくとでも異なるだろう。第1期と第2期はぼくは批評再生塾の最初のゲストとして登場したので、まずはぼく自身が批評とはなにかについて語り、みなさんを方向づけることができた。けれども今回は、最後から3番目のゲストとして登場することになる。みなさんがたくさんの批評文を書いたあとで出会うことになる。そこで今期は、逆に受講生のみなさんに、この半年強の授業を通じて批評についてどのように考えるようになったかを書いてほしい。その提出物を見て、授業ではあらためて、ぼくなりの批評観を語ろうと思う。
追記:批評とはなにか。その定義は難しいが、とりあえずそれはいわゆるプレゼンとは違う。というわけで、今回に限っては、選出者の壇上での口頭試問で、パワーポイントそのほかの図像を援用した説明、つまりはスクリーンの使用を禁じたいと思う。選出者は、当日言葉と論理だけで勝負してもらいたい。それを想定しての論文提出を望む。』


わからない。批評がどういうものなのかわからない。みんなの文章を見ながらこんな感じなのかというのはあります。でも全く自分のものにはなってません。いや、それどころか私には重大な欠陥があるんです。哲学書とか思想書とかほとんど読めない。文字を追ってても上滑りして行く。自分の感覚的な言い方で言うと「入れない」。


この「入れない」って感じは・・・どう説明するか。例えば、音楽や映画は入れるんです。どういう音がどんな感じで鳴っててとか。映画でもどういうストーリーが展開されてるかとか。もちろん、こういう撮り方がされていたというような映像面での弱さはあるんですけど。どこがわからないかとかはわかるんです。しかし、今回の旅の前に、演劇に「入る」ことができました。ずっと入れなくて観てて辛かったんですよ。


批評再生塾の岡田利規さん出演回の後、塾生の高尾さんからチェルフィッシュ『地面と床』のDVDを貸してもらいました。1回目観たときは全くわかりませんでした。早口で女優さんが話すとこが面白く感じたくらいでした。でこのままではいけないと思い、特典のインタビュー映像を観ました。これがよかったんですかね? 2回目観たときは内容がスラスラ入ってきました。そう入れたんです。面白かった。感謝です。


『地面と床』はわかってみると、自分の身近にいたような人たちの話が描かれていると感じました。左寄りの夫婦とか。とは言え、まだまだ情報量の多い演劇だったので、謎の部分も結構ありましたが。鏡とか。演劇的言語って言うんですか。そうやってずっと考え続けられる表現だと初めてわかりました。1月末には『三月の5日間リクリエーション』京都公演があるので楽しみです。2回観た方がいいのか?




そして、もう一つ素晴らしい舞台芸術に出会いました。wowowオンデマンドに入ってたモーリス・ベジャール振付、東京バレエ団の『ザ・カブキ』。歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』を題材にしたバレエです。2010年にミラノ・スカラ座で行われた公演でした。本当は遺作となった『80分間世界一周』を観ようとしたんですけど、その画面の下に関連動画として『ザ・カブキ』があったんです。気になるじゃないですか? 入りやすそうだし。でも本当に凄いんですよ、これ。


黛敏郎が参加していて電子音楽がかっこいいんです。ちょっとダフトパンク『Around the World』を思い出しましたけど、こっちの初演は1985年ですよ。びっくりします。私は DVD を買いました。ベジャール山岸涼子先生の『テレプシコーラ』がホテルに置いてあって、それで思い出したんですけど。感謝です。




そうなんです。入れる表現と入れない表現があるんですよ。この先課題を書くにも、そんな状態では書けるはずもない。なんとか読めるようにしないと。宮台真司さんの授業は刺激的で面白かったです。理由律と矛盾律の話や中動態の解説なども。


翌日、ホテルは10時に出ないといけないので、朝ごはんを食べに築地へ。どうなってるか気になったんですよね。でも場外市場はずっと営業するようで、周辺の飲食店も賑わってました。海鮮丼美味しかったです。そして、広尾の中央図書館へ。築地からは日比谷線だけで行けるんですよね。




夜は三鷹佐々木敦と畠中実の『ヤヴァ音 忘年会』。畠中さんのは意外にも知った名前ばかり出てきてw シーラE とか S-KENとかw ちゃんとしたリストはそれぞれツイートされています。CAN『Singles』は即注文しました。佐々木さんは Maison Book Girl をあげられたんですけど、会場の反応が薄く、その後 フィロソフィーのダンスを言えなくなったとのこと。伏見さんや 太田さん(どこにいたの!気づかなかった。しかも…)そして、批評再生塾のOBの方々とも話せたり楽しかったです。そう言えばそこで日本のロックの編曲でプログレバンドのメンバーが活躍してるという話をしてたんですけど、どうしても思い出せないグループがあった。PINK だ! あと佐々木さんのDAFの話も気になった。