ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

京都ロームシアター 建築ツアー。

おかしいな、小麦は食べてないはずなのに。なぜか今日はダルい1日で寝たり起きたりだった。疲れか? ライブを観るために東京に行ってました。その前に楽しみにしていたロームシアターのイベントです。毎年お盆のあたりに『プレイ!シアター』という催しが劇場全体を使って行われるんです。いろんなイベントがあるのですが、その中で『徹底解説!ロームシアター 京都建築ツアー』に参加してきました。ステージにも上がったよ! 観客席近い。まじで後ろの方まで見えてるよだった。


8月15日(水)京都ロームシアター 建築ツアー 15:30-17:30
8月17日(金)ソニック・マニア(幕張メッセ)22:00-29:00
8月18日(土)蓮沼執太フルフィル(すみだトリフォニーホール)17:00-20:00
8月19日(日)中野ブロードウェイ秋葉原



講師はロームシアター京都の再整備を手がけた香山壽夫建築研究所の下川太一さん。旧京都会館からその建造物を基本的に活かしたままで、新たに時代に合わせたロームシアターに改修する一大工事。その工程を簡潔に説明して頂きました。沢田研二さんも語っていましたが、京都で育った人たちには旧京都会館の思い出が一つや二つあるんですよ。私も学校の授業で歌舞伎やクラッシックの演奏を観に行きました。


山下達郎さんも話されてましたが、旧京都会館はステージが狭かったんです。当時は京都でステージセットを設置できる会場がなく、びわこホール、京都を飛ばして大阪フェスティバルホールでライブをされていた。当日いただいた設計図を観ると、確かにステージ奥に行くほど狭くなっていて、使いづらいだろうことが想像できます。なので多目的ホールとして使用可能にすべく、ざっくり50%ほど広がったのかな。舞台の天井の高さも倍ほどになっています。


しかし、建物の容積はほとんど変更されていない。1960年にできた旧京都会館の建築を活かすために。当然、観客席のスペースを削ることになる。しかし、京都市の要請で2000人は入るホールにする必要があった。で現在の4階建、縦長の観客席になったわけです。最初からステージと観客席との距離が近いオペラハウス風にしようとしたわけではなかったんですね。


ところが、そこで問題になるのが音響です。生音のクラッシックでは、ステージで鳴らした音が観客席に響いて行くことで、残響によって会場全体の音に膨らみが出るそうです。ですが、新しい会場は観客席が近くあまり反響しない。それをどう攻略するか? まず旧京都会館の天井にあった傘を外す。そうなんですよ。京都会館と言えば天井に取り付けられた無数の白い傘状の反響板ですよね。あれ実は邪魔だったw 変な反響するので不評だったそうです。なので最新技術を使って、多方向からコンパクトに初期反射を豊かにする手法で音に膨らみを持たせる天井にしたそうです。


ロックでは観客席に近いことで残響が減り、歌い手にもダイレクトに音が返ると好評だそうです。残響が少ないから音が良く感じるのか。みなさんもぜひロームシアターを体験ください。で私も下川さんに質問させて頂きました。神戸国際会館こくさいホールも縦長の観客席ですよね。こちらは1995年の震災で改修が必要になったホールです。こちらも元のビルが存在するので、使える容積が決まっている中で、観客席を2000以上確保するためにそうなったのではないかという話でした。2000というのはコンサートツアー会場の基準になってるようです。



他では耐震化の話や、旧京都会館のタイルを新しく復元しようとしたが、現在の技術では綺麗に出来すぎてしまって、昔のような味はでないので新旧の判別が可能であるとか。二条通から冷泉通への通り抜けを可能にした話とか。旧京都会館を設計したのは、ル・コルビジェに師事した前川國男。ああ、そのあたりの話ははっきり覚えてない。メモとるべきだった。とにかく日本を代表する近代建築ということで、旧京都会館が設計された時の思想も含めて再整備がされたわけです。


東京編は次回に。(つづく)