ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

フェアリーズ解散の意味。

 

5人組アイドルグループ、フェアリーズの解散が発表されました。ライジングプロに所属するグループだと聞けば、それなりの感慨を持ってもらえるでしょうか? ライジングが沖縄アクターズスクールと組んで、90年代に安室奈美恵、MAX、SPEED、DA PUMP、Folder、などを送り出しました。w-inds もこの事務所ですね。なので、ライジングが2011年に久しぶりにアイドルグループを誕生させたとき、少なからず期待感があったのです。そう、2011年と言えば KARA や 少女時代 が大人気だった頃です。

 

 

 

フェアリーズもそうですが、ライジングのグループは、海外を意識した楽曲制作をしています。例えば、SPEED はデビュー時に、当時世界中で大人気だった TLC の楽曲と同じプロデューサーにリミックスを依頼したという噂もありました。90年代には J-POP においても海外を意識した楽曲制作は行われていたのです。

 

 

しかし、2000年代に入ると様子が変わってきます。J-POP だけを聴いてデビューするミュージシャンが増えだしたのです。音楽の専門学校ができた影響もあったでしょう。一方、韓国では2000年代の後半に変化が現れます。2002年にワールドカップ日韓共催が行われたとき、私は釜山に行きました。おみやげで K-POP のCDを何枚か買い、その中に BOA『No.1』 と神話の韓国盤があったのです。楽曲は日本制作の物も含まれていましたが、いい曲が多いという印象を持ちました。しかし音はよくなかった。当時は私も今ほど音にうるさいわけでもなかったので、はっきり音が悪かったんだと思います。

 

そういう状況が変わったのは、2008年に韓国で Wonder Girls『NOBODY』が発売になり、それがアジア中でヒットしたあたりからです。このグループのプロデューサーは 、現在 TWICE が所属する事務所 JYPエンターテイメントの創業者パク・ジニョンです。下の動画で歌っているのが彼です。そして、2010年代の10年で J-POP は K-POP に抜き去られてしまいました。そのことはここで何度も書いています。ちなみに、2008年は、日本で CDの売り上げがピークをつけた年です。(これ間違い。ピークは1998年)

 

 

実は、フェアリーズ解散の前に、同じく K-POP を意識したグループが解散発表しています。同じく2011年デビューの E-girls です。こちらは LDH 所属。昨年末に2020年いっぱいで解散すると発表しています(解散コンサートをしたいメンバーの意向もあるようで解散が延期になる可能性も?)。つまり、2011年の時点で K-POP の後追いが始まっていたのです。じゃあ、現在なぜ  K-POP を意識した J-POPグループが解散を続けて発表したのでしょう?

 

 

恐らく、K-POP 製作陣にグループ作りから丸投げする方が成功するという状況が明らかになったからでしょう。IZ'ONE(秋元康関連) や JO1(吉本興業関連) のようにです。J-POP はこのまま衰退して行くのでしょうか? フェアリーズ解散のニュースを受けたネット上の掲示板の反応を観ていると、やはり K-POP についての言及が観られます。そして、韓国は国策によって K-POP を成功に導いた。そんな大金は J-POP で使えないという意見もありました。本当にそうでしょうか?

 

実は、日本も国策で J-POP にお金をかけていたのです。クールジャパンのお金を使って、税金を使って、秋元康のグループを海外に売り出しました。そして、それは成功しなかったのです。その結果が今の J-POP の状況です。2010年代の J-POP は K-POP に完敗しました。そのことは認めて行きましょう。最後に、私が好きだったフェアリーズの曲を紹介しておきます。秋元や吉本に税金使ってんじゃねーよ!