ハノイの日本人

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AMBIENT KYOTO、chidoriya ROCKS を観た。

 

 

木曜日、京都駅前で開催されているブライアン・イーノの『AMBIENT KYOTO』に行ってきました。インスタレーションですね。イーノさんのサウンドが流れる中、展示された映像を座って観るんです。ソファに座ってゆっくり鑑賞できる場所もあります。好評につき開催期間が延長されたそうですが、本当に観客でいっぱいでした。「アートとしてどうなのか?」とかわからないです。これは MV とどう違うんだろうと思って観てました。たぶん、アンビエントという音楽を体験することがメインなのでしょう。そう言えば、90年代のテクノブームのときでもアンビエントを体験したことはなかった。

 

非常に居心地がよかったです。ドリンクの販売とかしたら、2時間でも3時間でもそこで過ごせそう。ああだから販売してないのか。とにかく蒸し暑い夏枯れの京都で、涼しく居心地のいい場所としてお薦めです。こんなカフェがあったらいいのに。ちょっとしたヒット商品でも観るような体験でした。高知に戻ったら『イーノ入門』を読む。既に机の上に積まれている。

 

 

金曜日は屋敷豪太・屋敷朋美・夫妻がプロデュースする『chidoriya ROCKS 2022』を京都ロームシアターで観ました。こんなヤバいロックフェスだったのか。京都に住んでいたときにも何かやってるとは思ってました。でも出演者が皆、ただならぬテンションで、本意気のパフォーマンスを見せるイベントだったんです。全編凄かった。

 

chidoriya というのは、屋敷朋美さんが代表を務めるオーガニック・コスメのお店だそうです。そこが冠スポンサーとなって2009年あたりからロックフェスを開催してるとのこと。これは・・・2010年の映像?

 

 

 

イベントは宮川町の舞妓さんの踊りからスタート。もちろん芸妓さんの演奏と小唄で披露されます。私も京都府出身ですけど、実際に観るのは初めてです。これが『元禄花見踊』なのか。ダイジェスト的に3曲披露されました。そうだ、この空間で一番平常モードで出演されていたのは舞妓さんかも。なんかね、イベントを通して全編普通じゃない磁場があったんですw   舞妓さんの幕間にあったフリートークもよかったな。

 

それが終わると、屋敷豪太さん、小原礼さんらによる演奏。1曲目のダブっぽい曲がよかったです。このイベントでは、音響で DUB MASTER X さんが参加されています。空間を満たすサウンドが気持ちよかった。ただ、後半のロック系のときには、割と普通のロックサウンドになってて、私はあまり面白さを感じませんでした。豪太さんもダンスミュージックには興味がなくなってるんですかね? 朋美さんがロック好きなのは伝わったけど。下の曲はこの日披露された『NOT YOUR SLAVE』です。戦争の犠牲になっているウクライナ市民のためのチャリティーソングです。

 

 

 

フュージョン系の曲が熱演されたあと、みうらじゅんさん、いとうせいこうさんによる「見仏記」のフェスバージョンです。京都の素晴らしいところを紹介してほしいという依頼だったそう。場の雰囲気に戸惑い気味のみうらさんですが、観客が想像するような仏像ではない『走り大黒』や石仏、お地蔵さん、京都と言えばの金閣寺のお土産の模写、科捜研の女など、自筆の絵をスクリーンに映し出し、いとうさんの合いの手を交えて紹介されました。面白かった。私も、あだしの念仏寺くらいは行かないとな。

 

みうらさんと言えば、ロフトプラスワンで働いてるとき一度凄いのを見せてもらったことがあるんです。杉作J太郎さんの『ボンクラ学園』の授業だったかな? 本物のアンダーグランドのお笑いを見せてやると言われて、何人かの芸人を紹介されました。そこで油地蔵って方がおられて。ここで書けないくらい凄いネタを見せてくれた。完全にアンダーグランド。あれは実話だったのか? 倫理観を揺さぶられまくり。人生でベスト3に入るくらい笑った。ここでも、いとうさんがいま話題の壺の話をされてて笑ったけど。維新ベッタリの吉本芸人や、苦しい状況に追い込まれている太田光さんなど、お笑いについても考えさせられる現在ですね。

 

このロックフェスのメインは、90年代にミリオンセラーを出した3人のソロシンガーです。奥田民生槇原敬之藤井郁弥です。3人は前回の2019年にも出演されたそう。観客はそのファンの人たちが多かったのかな。でもこのフェスのファンにもなっているようだった。奥田さんは『さすらい』など解放感に溢れる歌唱をされてて元気な姿を見せてくれました。でも内省的な表情で歌う『太陽が見ている』が印象に残ったな。サウンドもいいですね。

 

 

次の槙原さん凄かったです。非常に丁寧に歌われてた。特に豪太さんがお気に入りと言う『わさび』がよかった。下の動画はまさに槇原敬之って声ですけど、ライブで聴いた方が自然な感じでよかったですね。演奏もいい感じで響いてました。もう1回悪さをしても許してしまいそうw  それくらいよかったです。

 

 

槙原さんに対して怒ってたんですよ。以前、高橋幸宏さんプロデュースの『ワールドハピネス』というフェスを観に青森へ行きました。とても豪華な出演者が揃っていて、そこまで行く価値があったのです。会場も大きなスケートリンクだったので、集客は槙原さんの力によるところが大きかった。しかし、槇原さんはそこで、高橋さん、屋敷豪太さんという日本が誇る偉大なドラマー2人を並べて、代表曲のひとつ『どんなときも』を叩かせたんです。そんなことする? どん!どん!とか叩かせてる場合じゃないんですよ。もっとドラムがかっこいい曲やってほしい。ムカついたんですけど。でもこの日のパフォーマンスを観たら許しますね。やっぱり日本で有数のシンガーです。

 

藤井郁弥さんは弟の尚之さんと登場されました。ソロ曲だけでなくチェッカーズの曲も披露されたんです。チェッカーズはアイドル史的にも偉大なグループです。私は大人数アイドルグループの先駆けとして認識しています。『星屑のステージ』を歌われました。その曲が流れてたドラマ『うちの子にかぎって…』の田村正和さんは、昨年亡くなられましたよね。私が一番好きな郁弥曲は『ハートブレイク』なんですよ。テレビ出演時の間奏で、櫛を取り出して髪を整えるシーンがやたらかっこよかったのを覚えてる。奥田民生さん作詞・作曲の『嵐の海』もこの方向の曲ですよね。奥田さんも参加して披露されました。

 

 

アンコールのこととかあるけど、ここでは書きません。来年もこのフェスはあるそうなので、ぜひ京都に来て体験してください。これは凄いフェスだと思います。なんか京都の凄みみたいなのも感じれるイベントです。本当にみんな普通のテンションじゃないんだから。あと、もう少しダンスミュージックよりの出演者も欲しいな。せっかく豪太さんが叩くんだし。ちなみに、今回の模様は配信で8月20日まで観れます。以下のリンクから。

 

 

屋敷豪太さんがドラムを叩いている代表的なグループ。SOUL Ⅱ  SOUL はドラムのプログラミング。