水曜日に新しいチャートが出るので、急いで書きます。まずは Jリーグ30周年おめでとう! 1993年の開幕節と同じカード、鹿島 VS 名古屋が新国立で行われ、そこで Jリーグの新しいアンセム、RADWIMPS、ZORN による『大団円』が披露されました。なんで半分? 全貌は勝手に上げてる人たちの動画で観れるよ。
追記:あっ! 大団円で勝手に終わらせんなってことか。そりゃそうだ。
シングルチャートのところで書いたジャニーズ問題続き。今日、松山で『大竹伸朗展』を観てきました。宇和島でやると勘違いしてて、行きたいなーと思ってました。前に宇和島でホールの緞帳の作品は観てた。今日の午後、高知行きのバスまでの時間を潰せるカフェを探して愛媛県立美術館まで行ったら、やってた。『網膜』かっこよかったよ。写真も撮れた。7月2日まで。
そう、それでカフェでツイッター観てたら、音楽ライター川崎大助のジャニーズ批判20連投が上がってきた。これ、私に向けて書いてない? いや、前にこの人のロック本の前書きに、この本で教養つけたらクリントン元大統領とも話せるみたいなこと書いてあって、バカにしたんですよ。仕方ない。ジャニーズ批判は当然として、アイドルまるごと葬ろうとするのは許せない。反論する。
(01/19) ジャニーズ問題を「徹底的に」追求し、真実を明らかにし、断然せねばならないと僕が考える理由を、以下にまとめ直します。「このまま」藤島ジュリー社長が希望する着地することは、絶対に許してはならない。それは日本の芸能および大衆娯楽文化、もちろんポップ音楽の「死」をも意味するから。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
(02/19) まずこの事件が「きわめて特殊なものである」ことを、我々は認識しなければならない。世界中どこでも、ショービジネス界における「性搾取」そのものはよくある。業界内の権力勾配を悪用した性虐待行為は、よくある。「ただし」ジャニー喜多川みたいな例は、僕が知るかぎり、ただの一件もない。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
(03/19) その特殊性とは…1:未成年への性加害者本人が「加害対象」である児童や少年を「アイドル」としてプロデュースし続けていたこと。2:その「プロデュース術」が大成功して、ジャニーズ・タレントが芸能界やマスコミ、果ては政財界にまで「とてつもなく大きな支配力」を発揮し続けていたこと。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
実は先週、アイドルのライブに行くのを、やめる決断をしました。もちろん川崎ツイートより前のことです。月曜日のライブも行きませんでした。GW に考えたことです。私は自由に発言できない場所に住めないんですよ。最初に作った本も、サッカーサポーターがチームを応援しながら旅をする、その体験について自由に語ったものでした。その本のきっかけとなったロフトプラスワンのトークイベントもそうです。みんなが好きな対象について自由に話す。それは私の原点なんです。
でも現在、アイドルのライブについて自分の感想を語ることはできません。だから、ジャニーズのライブは行ってませんけど、もうハロプロも含めてアイドルのライブには行かないことにしました。自由に語れるようになったら、また。ほらね、こんなこと書いたら、一生行けない。
(04/19) 3:支配力とは、すなわち「影響力」でもある。だから日本の芸能業界はもとより、若年層向け大衆文化の隅々にまで「ジャニーズ風」の美意識・価値観が蔓延し続けていた、こと……これら3点を「これほどの規模で」浸透させてしまった国および文化圏を、寡聞にして僕はほかに知らない。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
(05/19) だからその弊害で、大袈裟ではなく「日本がここまで腐った」のだと僕は思います。とくに芸能業界、マスコミ(と持ちつ持たれつの部分の政財界)は、完璧にもうどうしようもないほどにまで「汚染されている」としか。具体的に指摘していくと…
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
ツイートに戻ります。そう、ジャニーズの特殊性を私たちファンは面白いと感じてきた。それは反省しなければなりません。一方、批判する川崎さんは「日本がここまで腐った」のは、ジャニーズのせいだと言ってるんです。いくらなんでもそこまでの影響力はないと思うけど。これって、わざと突っ込まれる文章を書いてるんだろうか? パンク本の炎上マーケティング?
(06/19) まず最初に、ジャニー喜多川の「行為」とは、ごく普通に見て、同性愛的傾向顕著なペドフィリア(小児性愛)にもとづく「虐待」でしょう。そして彼のこの行為を「受容させられた」少年は芸能業務で「取り立ててもらえた」との証言多数。だからつまり、舞台上で輝くジャニーズ・アイドルとは…
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
(07/19) …はっきりとこれは「性的捕食者」であるジャニー喜多川の「性的視線」を外面化していた、わけです。もっと言えば「ジャニー喜多川が手を出さなかった」タレントだったとしても、その者に対しての彼の「指導」とは「捕食者にとって美味しそうである」ことは必須だったと考えるのが自然。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
つまり、ジャニー喜多川の「芸能プロデュース能力」と「彼の暗い性虐待衝動」というのは、切っても切れないどころか「まったく同じ」根から発したものだったわけです。続けます。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
(08/19) ジャニーズ・アイドルの魅力とは、ジャニー喜多川の「暗い欲望」を満たす装置としての「性的捕食者フレンドリーな」少年たちの無垢な輝き、というのが真の姿。ウィーン少年合唱団やフィギュア・スケーターの少年に性的欲求を抱く大人が時折いますが、高度にそれをメソッド化したものというか。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
法律を超えて、人の価値観までを裁くのは無理があると思います。暗い性的欲求を持っていても、行動に移していない場合は裁けない。私はジャニーズのタレントと握手したいと思ったことすらない。ファンに「共犯意識」はあっても「共犯者」として裁くのは行き過ぎだと思います。それに少年の無垢の輝きについては、ジャニーズ以前にも語られています。能楽を創造した世阿弥も書いています。まだ暗い欲望になる前の時代。前近代の話なので、そのような法律はありませんでした。
(09/19) そうした「彼の視線」によってコーティングされた少年たちを「みなさんも、いっしょにどうですか?」とお皿に乗せて差し出したもの、これが「商品化された状態のジャニーズ・アイドル」だったわけで。そして実際問題、無数の少女ほかが「ともにテーブルを囲んだ」わけです。意味論的には。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
(10/19) 当たり前ですが、性的捕食者の視線を「共有」してしまったならば、その者らはまぎれもない「共犯者」となる。だからジャニーズ・アイドルが「帝国」の礎になったということは、とりもなおさず、その「帝国」に関連した者全員に「食ってはらなぬ肉」を与えたに等しい。だから、日本は腐った。
— 川崎大助|教養パンク・ロック連載完結 (@dsk_kawasaki) 2023年5月15日
この「10」のブロックは、かなり飛躍がありませんか? 例えば、ベルベット・アンダーグラウンド『ヘロイン』を聴いて、薬物中毒の視線を共有しても「共犯者」にはならないでしょう。なるの?
ここまででやっと半分ですね。まだまだ続くので、これ以降はご自身で読みに行ってください。川崎さんは日本の大衆文化の隅々までに「ジャニーズ風」の美意識、価値観が蔓延していると言います。だとしたら、それは日本人の無意識が求めている何かだったのではないか?
例えば、日本とアメリカの関係です。ジャニー喜多川はアメリカ生まれのアメリカ人です。Wiki を観ると、二重国籍となっていますが。ジャニーズのタレントに、深層意識でアメリカに支配される日本を投影している。そういう仮説も出せるかもしれません。私の書いた『SMAP 王の物語』では、SMAPの独立画策・謝罪会見を、アメリカに戦いを挑み、敗れ、メリー喜多川というアメリカに謝りSMAPは解散した、そんな表現だったと解説しています。
さらに言うと、ジャニーズの成功は、日本という極端な男性社会で、オヤジ被害により傷ついた人々が、中性的なジャニーズ・アイドルに走った結果かもしれない。だから、ロックやパンクなどのマッチョな価値観を押し付けるオヤジたちにも、責任の一端があるのでは? ないの?
先週のアルバムチャートです。1位は、LE SSERAFIM でした。2位は SEVENTEEN、3位は Stray Kids です。ありゃ、K-POP ばかりですね。他に、エド・シーラン、MOONCHILD、大西亜玖璃、BRADIO、坂本龍一、渡辺美里、ウインガー、チャラン・ポ・ランタン、眉村ちあき、Merm4id、デペッシュ・モード、ビービー・レクサ、などが登場しています。
https://www.billboard-japan.com/charts/detaila=hot_albums&year=2023&month=05&day=15