ハノイの日本人

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勝間和代 × 飯田泰之 の対談。

前にも紹介した「鄙/hina blog 」さんが、今度は飯田泰之さん登場回の「勝間和代のBook Lovers 」を文字起こしされています。これを読んで「なぜ経済成長に対して嫌悪感を持っているのか?」がわかりました。リンク先の3日目に書かれています。以下の箇所を読んでみてください。


勝間和代のBook Loversを聴いた その2( 鄙/hina blog )
http://since20080225.blogspot.com/2009/09/book-lovers2.html
『はい。珍しく予告通りのその2です。前回のエントリーは経済学者の田中秀臣先生をはじめ、ブログ等で紹介してくださった方々がいました。ありがとうございます。さて、今回は経済学者の飯田泰之先生です。前半はミクロ経済学の話ですが、徐々にマクロの話へ移行していきます。経済成長とは具体的に何なのか、何をどうすれば経済成長といえるのかが語られます』


勝間:サイクルとしての景気と、絶対水準としての景気がありますが、日本の場合、絶対水準としての景気ばかり注目されているようです。
飯田:はい。絶対水準としての景気と、景気が拡大しているかどうか(良くなっているのか悪くなっているのか)。この二つを区別しないと政策はうまくいきません。例えばいざなぎ越えと言われた2003年から07年にかけての好景気があります。一応これは景気の拡大、です。が、好景気だったのは一年もないと僕は考えています。
勝間:つまり絶対水準としての景気は良くなっていない、ということですね。そもそも好景気って何なんでしょうか。
飯田:経済学的には、潜在成長率を越えて成長しているかどうか、です。潜在成長率というのは計測が難しいんですが、今ある資源や人材を全て活かしたらどの程度モノが生み出せるのか、ということです。潜在成長率は計測する人によってバラバラの数字が出てきますが、大変おおざっぱに言いますと、年率2%です。なので名目GDPから物価上昇率を差し引いた実質GDPで2%以上成長していれば好景気といえます。
勝間:それは日本だけでなく?
飯田:はい。潜在成長率は、世界的にここ100年くらいそういう水準です。日本の場合、実質GDPがここ20年、年率0.数%でしか成長していません。なので、いざなぎ越えといわれる好景気でも、自分たちの暮らしが良くならない、と感じるわけです。そこで「景気が良いなんてのはイカサマか?」と言われてしまうんですが、景気は拡大しているんですが、絶対水準としての景気は良くなっていない、ということなんですね。この程度の拡大ではどうにもならないんです。
勝間:実感できないんですね。
飯田:そのせいで、経済成長や景気に対する非常に大きな不信感を生んでしまいました。さらに、日本銀行財務省は、景気が良すぎる、と言いはじめました。
勝間:はあ!?
飯田:2006年の量的緩和解除の理由の一つが、バブル的に景気が良くなるかもしれない、というものでした。その予防的な措置だ、と日銀は言っています。予防も何も良くなってないじゃないかと思うのですが、なんだかよくわかりません。
勝間:解除は大失敗でした。


95年に就職した私は、まだ経済成長なるものを経験していないということがわかりました。一応、2003〜2007年の景気拡大期はあったわけですが、その体験をもって経済成長に対する嫌悪感を抱いていたということです。なるほど! 日銀をなんとかしないと、本当にマズいですね。インフレよりもデフレの方が怖い! それだけは確認しておきましょう。いまの状況でバブルを怖がってるなんて酷過ぎます。