ハノイの日本人

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ジャニコノ28. SMAP『 Can't Stop-LOVING- 』

今回は SMAP の「名前ソング」です。大学時代にテレビを持っていなかった私は、91年末の『紅白歌合戦』ではじめて SMAP を見ました。それ以前もジャニーズの楽曲が好きでしたが、このときは楽曲以上に SMAP 自体に惹かれました。それはあるメンバーの存在に衝撃を受けたからです。



ぎこちなく踊る人、稲垣五郎です。彼は一生懸命に踊っていましたが、私には「ボクはここにいてもいいのだろうか?」と、悩みつつ踊っているように見えたものです。もしかしたら紅白で緊張していたのかも知れないですけど、そうであったとしても彼は特別に見えました。これまでのジャニーズにはなかった存在です。忘れている人も多いかも知れませんが「ジャニーズにはバカしかいない」と言われた時代があったのです。トシちゃんが、シブがき隊が、かーくんが。常規を逸した衣装を身につけ、曇りひとつないさわやかな笑顔で踊っていました。しかし、稲垣吾郎には見てすぐわかるくらいの「知性」を感じました。奇妙な衣装を身につけても隠せないほどの「知性」でした。ジャニーズに新しい時代が来たことを知りました。


いや正確には、新しい時代は「キムタク」という国民的スターの登場と共に訪れたわけです。ですが、最初に彼に感じた衝撃は忘れられるものではありません。それは書き残しておきたいことです。ジャニーズの中での SMAP の位置づけとしては完全に「 光GENJI の弟分 デビュー」という形になっています。それは挿入されている「キラキラ星」からも明らかでしょう。それは 光GENJI のデビュー曲『 STAR LIGHT 』から来ています。ちなみに、男闘呼組『 DAYBREAK 』の歌詞にも「光に寄り添うのさ」という歌詞がありますね。


作家陣は、作詞:森浩美、作曲:Jimmy Johnson、編曲:船山基紀です。Jimmy Johnson は言わずと知れた馬飼野康二さんです。前に宅さんのインタビューでもでてきましたが、ジャニーズサイドとの共作のとき「 Jimmy Johnson 」「 MARKDAVIS 」の名前が使われるのかも知れません。ということなら、前者がダンス調の曲、後者がロック調の曲という使い分けがあるのかも知れません。