ハノイの日本人

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シリア戦、まとめ。

私としては本当に楽しめた昨日のシリア戦ですが、評論家の方々は厳しい見方をされているようです。そうかー。でも、昌邦ジャパンや 反町ジャパンのときより全然いいと思うんですけどw あと、最近とくに相手チームの監督が日本サッカーに対して「リスペクト」を示してくれますよね。今回もハンカン監督が「われわれも日本と同じように美しいサッカーを続けたい」と語られています。しかし、ホームでなら勝てない相手ではないとも思われたようです。



◉ハンカン監督「日本のように美しいサッカーをしたい」 試合後、U−22シリア代表監督会見
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/text/kaiken/201111270002-spnavi.html
『——日本の選手が倒れて、日本がタッチラインにボールを出したシーンについて。8番(アルマワス)が普通だったら日本のGKに戻すべきところを、日本陣内のタッチライン深くにボールを出し、仲間にプレッシャーを掛けろというジェスチャーをしていた。この(8番の)行為に対してどう思うか?(湯浅健二フリーランス
 確かにわたしも気づいた。この選手に対してわたしも非常に不満に思っている。われわれは日本のことをとても尊敬しているし、日本のサッカーというのはとても近代的でクリーンだ。だから、われわれもそれを目指してこれからも進めていきたいと思っている。帰ったらこの選手に対して注意しなければいけないと思った。われわれも日本と同じように美しいサッカーを続けたいと思う。
——日本のパスワークを警戒していたと思うが、それを抑えられたという手応えは感じているか?(田村修一フリーランス
 次の試合が終わった後に答えたいと思う。』
 

◉五輪チームはどこへ行こうとしているのか(杉山茂樹
http://blog.livedoor.jp/sugicc402/archives/4028405.html
『試合はご存じの通り、前半終了間際に先制点をマークしたものの、後半になるとシリアにぐいぐい押し込まれる苦しい展開。マレーシア戦、バーレーン戦と同じ流れになった。それ以上に撃ち合いを挑まれてしまったわけだが、にもかかわらず、日本ベンチはその状況を、手をこまねいたまま傍観した。挙げ句、後半30分に、同点ゴールを叩き込まれてしまう。最初のメンバーチェンジが行われたのはその直後。まるで良いサッカーができていないのに、そこまで手を打たなかった。つまり、若手の底上げもできなければ、試合内容の改善もできなかった。世界ランク115位のシリア相手に、19位の日本は格上感を出せなかった。メンバーチェンジの話をすれば、2人目の交替は後半36分。3人目の交替は試合終了のホイッスルが鳴る7、8秒前だった。その間、決勝ゴールが決まり日本は2—1で辛勝したわけだが、その瞬間、僕には日本がとてもサッカーの弱い国に見えた。アイディアはこれしかないの? もっとできるはずなのに、もっと可能性があるはずなのに、なぜそんなに小さく縮こまるのか。タッチライン際をせわしなく動く関塚監督の試合中の振る舞いを見ていれば、余裕のなさは一目瞭然だった。世界で19番目に強い国の監督にはとてもではないが見えなかった。しかし、日本は勝利を収めた。劇的な勝利に酔いしれた人も少なからずいるはずだ。日本に蔓延る結果至上主義が、問題点を隠蔽してしまう恐れは十分にある。115位のシリアに、それこそ全力で戦い負けそうになった試合を喜んでしまえば、近い将来、罰が当たるような気がしてならない』
 

まずはいつも一番厳しい杉山さん。関塚監督のアイデアのなさを残念がられています。若手の底上げのためにも選手交代を積極的に行うべきだったと。それはそうですよね。今回のロンドン予選は今までになく、明確に A 代表へ人材を送り込むべく運営されています。欧州組はほとんど呼ばれていませんし、清武、原口も上に行きました。昨日の試合だったら、大津、扇原も A 代表に呼ばれる機会が訪れそうです。


でも、それはわかっていても、オリンピックだって楽しみたいんですよ! 結果至上主義と言われても、ロンドンには出場してもらいたいです。2004年アテネに応援に行った私は現地でがっかりしましたけど、それが昨年の 南アフリカであのように開花しようとは! 松井、闘莉王、今野、駒野、阿部、大久保ですよ。まあ、単に年齢的なものだと言う人もいるんでしょうけど。


ただでさえ信頼出来ない世界ランクを、さらにオリンピック代表の文章で使うのはどうでしょう? これもアイデアに欠けると言えないでしょうか? 「115位のシリア」というのは、あのチームを表現するのに相応しい言葉なのでしょうか? 次の後藤さんの文章では、後半の試合の進め方についてアイデアが示されています。


◉シリア戦で露呈した拙さ。プロとは思えない判断力の欠如(後藤健生
http://www.jsports.co.jp/press/article/N2011112809345602.html
『同点に追いつかれて苦戦したからではない。シリアは、すばらしいチームだった。1対1の戦いでは日本選手が苦しめられ続けた。強いチームと戦えば苦戦するのは当然のこと。追いつかれた後、きちんと反発心を示して2点目を奪って勝ちにつなげたのは、日本の選手たちの強さである。問題は、試合の進め方の部分だった。(中略)日本のDFは1対1でシリアの選手を押さえ込めているわけではない。とするなら、前線の選手が相手にプレッシャーをかけて、シリアの前線へのボールの供給を止めるしかないだろう。(中略)もちろん、カウンターから2点目を奪って勝負に決着をつけることができれば、それに越したことはないのだが、それよりも、まず守りを意識すべきではないのか。ボールを奪って攻めに入ったとしても、無理に得点を狙って攻め急ぐのではなく、まず相手にボールを渡さないことを考えなければいけない。だが、20歳を過ぎたプロ選手たち(大学生もいるが)が、そうした判断ができずに攻め急いでしまうのである。無理にドリブルで仕掛けてボールを奪われる場面が何度かあった。そして、案の定、早めに前線に送り込まれたボールをアルスマが個人の力で突破して同点ゴールを決められてしまう。ベンチワークも遅かった。同点ゴールを決められたのは、日本が最初の交代のカードとして永井謙佑の準備を終えた時点だった。直後の75分に永井が交代。6分後に山崎亮平が投入され、関塚隆監督が3枚目のカードを切ったのは、後半のアディショナルタイムに入った93分のことだった。相手が前がかりになり、また疲労で足が止まる後半に、俊足の永井を入れるというのはたしかに合理的な交代である。だが、60分以降、押し込まれる状況が続いていたのだ。もう少し早いタイミングで永井を入れて、相手に守備の意識を持たせることはできなかったのか?あるいは、相手のMFにプレッシャーをかけて、前線へのボールの供給を防ぐために、中盤にフレッシュな選手を入れる交代ができなかったのか……』
 

まあ、きのうはホームでの試合でしたし、チケットが売れていないという報道も事前にされていましたよね。人気向上のためにも「きょうは派手に勝ってやる!」という意識が選手にあったのかもしれません。何度もあったチャンスで、きっちり2点目を決めていればよかったわけですし。こういう状況でいつも思うんです。「香川がいたら取れてるよ」とww ま、それではイカンわけです。この後藤さんの文章は次のアウェイ戦のことも想定しての文章でしょう。残り3ヶ月弱で修正できるといいのですが。湯浅さんは上の2人と違った視点で見られていたようです。もっと積極的にシュートを撃てと。シリアの選手たちがあまりにも魅力的だったからでしょうか?


◉素晴らしく積極的に前へ仕掛けてきたシリア・・だからこそ最高の学習機会になった(湯浅健二
http://www.yuasakenji-soccer.com/yuasa/html/topics_4.folder/11_u22_vs_syria.html
『「このゲームは、肉食系チームと草食系チームの対戦という構図もありそうな感じがする・・」わたしの質問は、そんな表現から入りました。その瞬間、関塚隆監督が、「エッ・・何ソレッ!?」ってな表情と態度を露(あら)わにした。わたしが質問に込めたかった骨子は、シュートへの積極性という視点でした。要は、シリアの方がより積極的にシュートにトライしていた・・たしかに日本チームは組織サッカーでシリア守備を崩して何度も決定機を作り出したけれど(決定的チャンスの量と質という視点では、完全に日本チームがシリアを凌駕していた!!)・・ただ、こと「シュートを打つ姿勢」というテーマに絞れば、もっともっと積極的にチャンスを狙っていくというどん欲な姿勢も大事ではないのか・・ということでした』