ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

℃-ute『会いたい 会いたい 会いたいな』。つんくノイズ。

昨年のNHK朝ドラ『あまちゃん』で非常に気になる言葉がありました。アイドル・プロデューサー太巻の楽曲制作方法のことです。太巻は「振先(ふりせん)」で楽曲をつくると言っていました。そのときは「なにそれ?」って流したんですけど、後からかなり気になっています。


スマイレージの「メルヘン花火」その5。
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20140204/1391503599


普通は「詞先」「曲先」のように、詞が先に書かれた曲か、曲が先に書かれた曲かという感じで使われる言葉ですよね。でも「振先」なんて言葉はありません。聞いたことないです。だけど、もしかしたら、℃-ute の楽曲って「振先」じゃないかって最近思ったんですよ・・・・ いや、彼女たちの武器であるダンスを活かすことを優先させて楽曲がつくられているという意味なんですけど・・・・ とは言え、℃-ute にも凄い歌詞があるんです。ここ数年で言えば、これでしょう。



No.13:℃-ute会いたい 会いたい 会いたいな』(2012年9月)
♪ 週末会えるのかな すっごいKissするのかな 愛してくれるかな 胸がぽっと 熱いわ
♪ 恋する乙女は お風呂に入って 奇麗になれと願う


恋愛のあれこれでバカなことを考えるのは男子だけだと思っていました。しかし、女子も負けてませんよね? 胸がぽっと熱いわw まあ、このバカな歌詞を書いているのは、つんくさんなんですけどww


それにしても「恋する乙女は お風呂に入って 奇麗になれと願う」という1行ですよ。これは凄い歌詞ですよね? 「恋する乙女は 奇麗になれと願う」だったら、まったく印象に残りません。でも「恋する乙女は お風呂に入って」だとどうでしょう? 激変ですよ。だって「はあ? なに言ってんの!」って思いますから。凄いですよ!


でも、最近 ℃-ute の歌詞にメルヘン花火はなくなっていますよね? まあ、女子ファンを増やそうという気持ちはわかるので仕方ないことなんですけど。そこで気になったのが昨年発売された『Crazy 完全な大人』です。大人は無駄な歌詞なんて必要としません。ほら、西野カナとか EXILE とか聴いたりして、音楽に笑いなんて求めないのです。℃-ute もそっち側に行ってしまうのでしょうか?



番外:℃-ute『Crazy 完全な大人』(2013年4月)
♪ Crazy 完璧な大人になんてなりたくはない


実はハロプロの音楽は「ノイズ」です。アイドル界でノイズと言えば、非常階段とコラボした BiS を思い浮かべる人も多いでしょう。でも、アイドル・ファンがノイズを聴くという面白さは感じられても、音楽としてなんらかのマジックを感じることが私はできませんでした。あっ、きょう7月に解散すると発表されたんですね。そうか。



一方、ハロプロの場合は歌詞が「ノイズ」なのです。ラブソングであっても恋愛に浸ることを許しません。「胸がぽっと 熱いわ」という歌詞を聴いて、せつない恋愛気分に浸るなんて不可能です。つんくさんの歌詞が脳内で暴れまくるのですから。


つんくさんは意識してそのような歌詞を書いているのでしょうか? もちろん確信犯でしょう。現実の恋愛なんてファンに必要ないことを知っているのです。だって、ハロプロのアイドルがいるのですから。℃-ute の歌詞で「完璧な大人になんてなりたくはない」と書かれているのは、これからも変な歌詞を書き続けるという表明でしょう。つんくノイズ恐るべし!