ハノイの日本人

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カルテット 最終回 感想。またはコーン茶を待ちながら…

きのうドラマ『カルテット』の感想を書いたんですけど、そのあと凄く気分が悪くなって。原因はわかってるんです。自分の文章に嘘があることに気づいていたから。だって、あいつら練習してないんですよ! 東浩紀さんは以前「ハイカルチャーってもんがあるんだよ」と言ってました。でも、それを知らない私たちだって、マンガ『のだめカンタービレ』観て知ってたでしょ? お風呂も入らずにひたすら練習するわけですよ。


なんで真紀さんが逮捕されたあと「3人で続けないんだ?」って思ったんです。別府さんは無職になって演奏の場を探したけど、他の2人はなぜか真面目に勉強しだしたり、働きだしたり。演奏には向かわなかった。マンガ『BLUE GIANT』の最終巻と真逆の展開だったわけです。



『カルテット』ではずっとそうでした。練習しようとすると誰かが「コーン茶でもいれましょうか?」って言うんですよ。明らかに練習よりも大事なことがあったんです。「ああ、これなのか!」って。前から気になってました。マンガやアニメで「日常系」って言葉があるんです。なんか部室でひたすらダベってる。私はあれの面白さがまったくわからなかったんです。アニメを好きな人に出会うと「『けいおん!』はどこが面白いの?」って言っていつも困惑されてました。


嫌みで言ってるわけじゃないんです。なにか人気の秘密があるはずだと感じてるのに、それがなにかまったくわからなかった。でも、今回『カルテット』を観ててやっとわかったんですよ。アニメ絵じゃなくて、そこにいるのが満島ひかりだったら私にもわかったんですよ。『カルテット』の続きを観たいとか言ってる人がたくさんいるのはそういうことでしょ? 4人がダベってるのをずっとずっと観ていたい。


でも、その前にやるべきことがあるはず。坂元裕二はなにを言おうとしたのか? 大衆に向けてひたすら嘘を言い続けることが自分の仕事だと言ってるのか? お前たちは真実を観ないことにしてるから、席に座れないでいると言ってるのか? それとも逆に真実なんてどうでもいいと言ってるのか? 席に座れなかった者は趣味でやればいいと言ってるのか? どんな手段を使ってでも夢をかなえろと言ってるのか? 真実よりも大事なのはキャラだと言っているだけなのか?