ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

おニャン子がチャートを壊した 2。

きのうに続き1986年の話。おニャン子クラブ関係の1位がいくつあるか数え直しました。30曲でした。しかも1位を取った週は52週中36週です。7割がおニャン子関連。並べると気持ち悪い。かなり異常な状況です。ですが当時そのように異常だと感じた記憶はないですね。偶然にも岡田有希子の死をおニャン子が隠蔽したと言えるのだろうか?



◉ 1986年 おニャン子クラブ関連オリコン1位獲得曲リスト
01. 冬のオペラグラス/新田恵利(32.0万枚)4週
05. バナナの涙/うしろゆびさされ組(31.0万枚)
06. じゃあね/おニャン子クラブ(28.1万枚)
07. 季節はずれの恋/吉沢秋絵(28.0万枚)2週
09. 青いスタスィオン/河合その子(34.1万枚)2週
11. 私は里歌ちゃん/ニャンギラス(17.7万枚)
12. 恋のロープをほどかないで/新田恵利(28.4万枚)2週
14. おっとCHIKAN! /おニャン子クラブ(20.6万枚)
15. 象さんのすきゃんてぃ/うしろゆびさされ組(23.1万枚)
16. 夏を待てない/国生さゆり(25.4万枚)
17. 風のInvitation /福永恵規(17.6万枚)
18. あじさい橋/城之内早苗(15.5万枚)
19. 自分でゆーのもなんですけれど/ニャンギラス(10.0万枚)
20. シンデレラたちへの伝言/高井麻巳子(20.9万枚)*
21. 再会のラビリンス/河合その子(16.8万枚)
22. 瞳に約束/渡辺美奈代(20.2万枚)
23. お先に失礼/おニャン子クラブ(16.0万枚)
24. 不思議な手品のように/新田恵利(19.4万枚)
25. ノーブルレッドの瞬間/国生さゆり(18.3万枚)
26. 渚の『・・・・・』/うしろゆびさされ組(23.2万枚)
27. 鏡の中の私/吉沢秋絵(12.1万枚)
28. メロディ/高井麻巳子(16.3万枚)
29. 深呼吸して/渡辺満里奈(17.1万枚)
30. 雪の帰り道/渡辺美奈代(16.6万枚)
31. 悲しい夜を止めて/河合その子(12.8万枚)
32. 恋はくえすちょんおニャン子クラブ(12.3万枚)
33. 内緒で浪漫映画/新田恵利(11.5万枚)*
34. 技ありっ!/うしろゆびさされ組(15.1万枚)
35. あの夏のバイク/国生さゆり(10.9万枚)
36. 約束/高井麻巳子(15.1万枚)*
「*』マークがある曲は秋元康以外の作家が書いている。



私は当時『夕やけニャンニャン』を観てたんです(最後の方は知らない曲もあるから、観なくなってたのかも)。テレビ番組を通じて、毎日今週発売する曲の宣伝をするわけです。みなさん買ってくださいと。あとは自社買いとか。その成果です。次の年、1987年にはチャート上位の曲の売上枚数が激減したと書きました。


でも当時の若者共通の話題は音楽だったんです。少し前だとアニメでしょ? 今はユーチューバー世代。音楽は結構隅に追いやられてますよね? 当時は違ったんです。別に歌謡曲を聴かなくてもよかった。『ザ・ベストテン』も観なくなったけど、オリコンも気にしてなかった。朝日放送の『MTV』カウントダウンやテレビ神奈川制作の番組でUSチャートを観てました。洋楽という言葉があった。






80年代から洋楽のシンガーたちが日本のCMで目立ち始めます。宝酒造『純』という商品のCMが何度も話題になってました。中高生も洋楽を聴くようになったんです。親の世代とは違う音楽に目覚める。そして、ソニーウォークマンや、レンタルレコードも活用するようになる。ロックも聴けば、ラップも聴く。日本のチャートに興味を無くして行ったんです。オリコンも90年代は(マイナー)アイドル誌になってましたよね?


きのう書くのを忘れたけど、荻野目洋子『ダンシング・ヒーロー』が1985年11月発売で1986年にヒット。石井明美CHA-CHA-CHA』も1986年の年間1位。共にユーロビートと呼ばれるディスコ系のカヴァーソングも人気を呼びました。そして、1988年に森高千里『ミーハー』、Wink『愛が止まらない』は1988年発売で89年に大ヒット。洋楽を無視できなくなっていた。まあ70年代末も川崎麻世がディスコヒットのカヴァーしてますけど。





夕やけニャンニャン』は87年8月いっぱいで終了。おニャン子たちは工藤静香を除いて、歌手としての存在感は薄くなって行きます。さながら養分を全部吸い取られたみたいに。