ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ワールドカップ旅のトラブル、反省会。

今回のワールドカップで日本代表の選手たちに「ミスは絶対に許さない!」って人が多いことに驚きました。でもねミスは起こるんですよ。というわけで私がこの旅でしでかした印象深いミスを時系列で並べてみました。


1:FAN-IDがビザの代わりになるのは6月4日から
2:日本円は両替できません
3:FAN-IDのパスポート・ナンバーが違う
4:ホテルがない
5:その航空会社は潰れました( VS 旅行予約サイト)
次点:セネガル戦のチケット紛失


1はここでも詳しく書きました。本来、ロシア入国にはビザがいるのですが、今回はワールドカップということでチケット購入者が持つFAN-IDがビザがわりになっていました。ところが、その発効は大会開始の10日前から。6月4日からだと関空で知らされたのです。その日は6月1日でした。結局、ミラノ行きの航空券を買い、予定は狂いましたが、無事ヨーロッパ旅行を開始できたのです。


予定ではモスクワで wifi を使用するための SiMカードを購入したり、安くて便利な場所にあるホテルを探したり、バレエのチケットを買ったりするつもりでした。wifi はサランスクで使えるようになるまでかなり苦労しました。ミラノでヴォーダフォンのSiMを買ったのですが、セッティングまでしてもらえなかったので使用できなかったんです。またバレエも見れませんでした。しかし、個人旅行の失敗はほとんどの場合、挽回可能です。私は予定よりも3日早くミラノに入りました。そのおかげでミラノ観光ができ、プラダ財団美術館に行くこともできました。



ちなみに FAN-IDの発効期間はどこに書いてあったのか? まずFAN-IDのサイトに行きます。日本語で説明がされていますが、そこには書かれていません。そのページの一番上に小さい文字で「FAN IDについて」があるのでそこをクリックします。すると英語で「VISA-FREE ENTRY WITH A FAN-ID」と出てきます。その下の「READ MORE」をクリックします。そこで「無査証入国」の「FAN IDの使用目的」をクリックします。すると日本語の文章で「2018年6月4日の 0時0分より7月15日の23時59分までに可能です(現地時間)」が出てきます。こんなのわかるかよ! 一番前に書いてくれよ! 


2はジャパン・パワーの衰退ですね。「ニッポン凄い!」とか国内で言ってるうちに、海外での存在感は小さくなっていました。アエロフロートの機内の映画でも日本語で観れるのより韓国語で観れるものの方が多かったです。両替も韓国ウォンはボードに出ていましたが、日本円は出ていませんでした。まあ海外キャッシングできるようにして行かなかった私の失敗でもあるんですが。でもロシアはほとんどクレジットカード使えましたよ。ルーブルが必要なのはトイレくらいかな。ヨーロッパ全域ですけどトイレ有料にするならウォシュレットくらい使えるようにしてもらいたいですね。


3はこちらも FAN-ID関係。甥っ子の分を登録したときパスポート・ナンバーが間違ってました。ビザ代わりになるんだから大失態ですよね。まあ気づいた時点で新しいパスポートのナンバーをサイトで登録するだけで変更できたんですけど。空港で合流するのに3時間近くかかりました。そのせいでまたしても wifiルーター用の SiMを購入できず。


4は仕方ないですね。1試合目のコロンビア戦が行われた街サランスクにホテルが少なく、駅で夜明かししました。私たちだけではなく多くのサポーターがそうしたようです。この試合の日本サポーターは過去最低の人数だったんじゃないでしょうか? 南アフリカでももっと多かったと思います。ゴール裏の高齢化も話題になりましたよね。今回ゲストハウスで泊まったときに、日本人を歓迎してるということを宿のスタッフから何度も聞きました。若い日本人にもっと来て欲しいというアピールでしょう。学生さんたちヨーロッパ楽しいよ。


5は現在進行中の問題なので後回し。次点のセネガル戦チケット紛失。この日は起きたときから「なんかチケットを紛失しそう」と思ってました。理由はわからない。ずっとカバンに入れてあったチケットも、アパートのタンスに仕舞い、今日のチケットだけをカバンに入れ、甥っ子の分は自分で持たせました。事件はスタジアムの最寄り駅で起こりました。wifiルーターを起動させてスタジアムの位置を確認していたとき、甥っ子に軽い感じの日本サポーターが話しかけてきたんです。


「誰のユニホーム? 酒井宏樹か。いいね! 今日の試合はいけるでしょ! 余裕だよ!」。はあ? ふざけるなよ。セネガルのどこが余裕で勝てる相手なんだよ。ポーランド戦観てないのか? あのねーワールドカップの試合の前って変なテンションなんですよ。余計なこと言ってくるヤツがいるとブチ切れそうになる。なのにそいつが近寄ってきた。握手を求めてきたので取りあえず握手。「それなんの Tシャツ?」。「北斎」「(ニヤケ顔で)へぇ?」「お前、なに見下した顔してんだよ!」「いや見下してはいないけど」「こっちは毎回来てんだよ! あっち行けよ!」と追い払いました。


甥っ子も「代表ユニ着てないのマズくない?」って言ってました。ユニホームのレプリカを1万円出して買えと。そいつもアディダスではないけど、大昔の代表ユニのレプリカを着てましたよ。別にさあ、誰かの商売のために応援に来てるわけじゃないんですよ。それこそ青いゴミ袋で十分なんで。今回からゴミ袋禁止になっちゃうんですかね? ルールにうるさいヤツら大嫌い。でそれが関係したかはわからないけど、スタジアムのゲートを通過してすぐにチケットを紛失。数分後に落し物に届いてることが判明。セネガル戦観れてなかったら、この旅は失敗に終わってた。まじでよかった。



そうだ。この前も少し書いたけど、Suchmos『VOLT-AGE』は試合前のテンションが再現されてる気がする。ワールドカップの前って「セネガルにめちゃくちゃやられるんじゃないか? いやでも、日本の選手はやってくれるはず」とかってせめぎ合って凄い変なテンションなんですよ。この曲のイントロはそのときのサポーター、もしくは選手の重圧を想像して作られたのではないか? これまでのテレビ視聴者向けと違って、スタジアムでワールドカップを観戦した経験のある人が作った曲って感じがしました。


◉日本代表の活躍のウラでモヤモヤが残るNHKのW杯テーマソングの話(覆面ミュージシャン)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56398
『と、ここで、タイトルをもう一度眺めてみると「VOLTAGE」でなく「VOLT-AGE」という表記であることに気づく。そうか「AGE(世代)」とあるのは、90年代生まれもメンバーにいるSuchmosの「古い世代にはわからない、次世代のサッカー応援歌はこれだ!」という意気込みなのか。移動中にスマホで視聴した人も多かったと思われる今回の大会。かつてのように皆が集まって「ウォーオー」と声を上げるシーンのためでなく、個人で観戦する、そのひとりひとりへと内なる音「Heartbeat」を歌うテーマソングの誕生。ずいぶんと時代に取り残されたと感じる出来事であった』


最後に5「その航空会社は潰れました」です。7月1日に日本に帰ってくるはずが、モスクワに戻る飛行機の会社が潰れてて、乗れなかったんです。ポーランド戦が行われたヴォルゴグラードから7時間かけてサラトフの空港まで行ったのに。まずクレジットカード会社に電話しました。「航空会社が潰れたことを知らせてもらえず、日本に帰る飛行機に乗れなかったのですが、保険は効きますか?」「大変でしたね。でも事故や病気以外のことでは適用されないんです」「なるほど。わかりました」って感じでした。


次にアメリカに本社を置く航空券、ホテルのオンライン予約を行う会社に電話。日本語は上手だけど中国人かな? 丁寧な対応を受ける。詳しく説明したところ、「高額なので本社に伺いをする必要があります。だいたい3週間くらいは必要になると思います」と言われました。しかし、昨日もう返事が返って来たんです。ご覧ください。


『弊社より検討させていただいました結果、
フライトスケジュール変更より、今回お客様は航空便のご利用できませんでした。
航空便のスケジュール変更になったため、弊社より三回程お客様へ連絡致した履歴がございます。
弊社の上位部署は弊社のご案内不備ではないと判明致しておりましたため、ご補償などできかねます。
お力になれず、心から深くお詫びしております。
航空会社の代わりに再度お詫び致します。
何卒ご理解とご了承いただくようお願いいたします。』


これじゃ怖くて使えない。確かに旅の最初の方に電話がありました。でも朝の7時にアメリカのアリゾナ州から突然電話があっても取らないでしょう。通話料もかかるし。ネットサイトなのになんでメールしない? しかもアプリでもサイトでも、航空会社が潰れたことは表示されてないんですよ。いま現在も。スクリーンショットで押さえてありますが、そこにはこんな文章が書かれてるんです。『ご旅行はお楽しみいただけましたでしょうか。****のご利用、ありがとうございました。』。完全にサイトの不備じゃないですか? この不備が発見できただけでも感謝して欲しいよ。というわけで、これから戦いが始まるのです。ワールドカップはこれからだ。(つづく)