ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

昭和歌謡の時代ってこんな感じ。

 

BEYOOOOONDS 島倉りか先生の『しまくラ・ベストテン』後半が発表されたタイミングで、昔のことを思い出しました。私はリアルタイムで『ザ・ベストテン』を観ていた世代です。現在はほとんどタダで音楽が聴きまくれる時代でしょ? でも当時は違ったんですよ。そういう話です。

 

 

小学校時代の話。近所に Tくんというガキ大将がいました。家は着物屋さんで結構広いお家。その Tくんが「みんな持ってるレコードを持って俺のうちに集合!」と言ったんです。Tくんは「集合!」させるのが好きだったw 普段は競輪場の屋根の上で2チームに別れて銀玉鉄砲で撃ち合いとか、危険な遊びに誘われることも多かったので、レコードをみんなで聴くとか、なんていい企画なんだと喜びました。

 

でもね、そのとき Tくんが激怒したんですよ。みんなが持ってきたレコードが沢田研二勝手にしやがれ』と、ピンクレディー『UFO』の2つしかなかったんです。6人くらいいたのに。「同じレコード持ってきたら意味ないだろ!」って激怒したんです。嘘みたいな話ですよね。でも当時レコードは1枚700円。アルバイトの時給より高い時代。子供のおこづかいで買うのは厳しい。だから、親に「買って〜買って〜」と粘って1枚買ってもらう。ミリオンセラーはそうやって誕生してたんです。700円もするのに A面と B面で2曲しか聴けない。それを繰り返し聴く。

 

だから『ザ・ベストテン』が視聴率30%超えてたんですよ。ヒット曲を無料でいっぱい聴ける。結局、そのときは Tくんのお兄さんが持ってるレコードを聴きました。なんだったかな? たぶん井上陽水とか聴いたんですよ。当時、アコギの練習してる人が多くて、そういう人はみんな『夢の中へ』を練習してました。一説には陽水が警察に家宅捜査された体験を歌ったものだと語られる曲です。いい曲だなー。

 

 

そういう時代があって、中学生で SONYウォークマンが登場したり、高校生でレンタルレコードが始まったり、CD が登場したり。CD も思い出あるな。「〇〇くんのお兄さんが CD 買って、円盤みたいに投げても割れへんねんて」みたいな話を聞いたとか。レコードは傷をつけたり、落としたら割れる恐怖があった。傷が酷いと聴けなくなる。あとレンタルで借りてきたレコードを太陽光に当ててしまい、反らせたとか。そしたら、レンタル屋さんには熱で元に戻す機械があって、1000円罰金取られた。でもレンタル屋のお姉さんがディスコ好きで、R&B 系のこといろいろ教えてもらったりとか。

 

現在は YoutubeSpotifyとかで好きなだけ音楽を聴けますよね。うれしくって仕方ないです。いくらでも聴く。2曲 700円だった時代って、たぶん一番音楽が高く売られてた時代だったんですよ。そこからずっと下がり続けている。でもだからと言って、音楽に対する熱がなくなったわけではないですよね。下の動画を観てください。SONY がなぜこんなことになってしまったのかが語られています。この本きのう買いに行ったんですけど、帯屋町の本屋にはなかった。高知は音楽好きな人が多いから売れたのかも。