和田彩花さんの話って単純に白黒つけられることでもないわけです。私たちも日頃、ハロプロのステージについて、かなり厳しい意見を言ったりします。それなりのお金を払って、それに見合う、もしくは対価以上のステージを観る。そこで信頼関係が成り立っているのです。これを20年以上続けてるわけですから、それは大変なことですよ。そして、信頼関係を継続するためにも、メンバーには厳しい練習が課せられています。もちろんメンバーがステージで輝くためにも、それは必要です。ファンと事務所はについては、完全に共犯関係ですよね。いいとこ取りはできない。前回も紹介した書籍『終わりなき日常を生きろ』のあとがきの冒頭を紹介します。「終わりなき日常」とは輝かしい未来のない日常のことです。少し注意書き。この本は名著ですが、一つ時代に合わなくなった箇所があります。ブルセラの部分です。それをしてた子たちは歳を重ねてメンヘラ化した人も多いそうです。その部分は宮台さんも意見を修正されています。
「終わらない日常」を生きるとは、スッキリしない世界を生きることだ。何が良いのか悪いのか自明でない世界を生きることだ。私たちが今日生きているのは、すべてが条件次第・文脈次第で評価されるしかないような複雑なシステムである。にもかかわらず、条件や文脈は不透明であるから、何が良いのか悪いのかが、よく分からなくなってくる。そういう混濁した世界のなかで相対的に問題なく生きる知恵が、いま必要とされているのではないか。
ハロプロがこれまで続けてきたことを「正しい」「悪い」と頭ごなしに判定することはできません。和田さんの登場で、すでに改善された部分もあるでしょう。そういえば『tiny tiny』というハロプロが週一で公開してる動画があります。これも関係しているんじゃないでしょうか。ハロプロの厳しい講師、みつばちまき先生がメンバーと話す動画です。先生もメンバーから過去の厳しいエピソードを語られて、つらいよねー。この動画を毎回楽しみにして観てますよ。
あと年末のハロコンのときに気になったこと。J-POPバラードの悪影響が出てた気がする。ハロプロのリズムの歌唱より、ベタっとした歌唱になってたメンバーが何人かいた。ハロプロが外部のミュージシャンから評価されてるのは、リズムの歌唱があるからですよ。つんくさんが外のグループに曲を書いても、その歌唱をできるわけではないのです。特に竹内朱莉さんの歌唱に迷いを感じました。試行錯誤もいいですけど、竹内さんのリズムの歌唱は武器なので捨てないで欲しい。早く通常のライブができるといいですね。