１１月５日（金）６日（土）の２日間、武道館で行われたフェス『風街オデッセイ』に行ってきました。すごかった。頭の中が今でも整理できないくらい。次から次へと素晴らしいステージが繰り広げられた。この２日間で、私は大きな物を受け取った気がします。でもそれが何かわからない！ 文章を書きながらゆっくり考えます。ますは下のリンク先に行って、出演者と曲目を観てください。
まず DAY１から。ざっくり言うと、前半が鈴木茂さんから始まる70年代ブロック。そして、13曲目からの３曲は B'z も登場した亀田誠治さんのプロデュースコーナー。最後に、C-C-B から始まる80年代コーナー。で太田裕美さんが歌う『さらばシベリア鉄道』で本編終了。そこからいよいよ はっぴいえんどが登場し３曲演奏。全31曲、３時間のステージでした。これだけ書いただけでも凄いでしょ？
このフェスが開催されたタイミングも凄いと思うんです。今年は東京オリンピックが開催されました。よく語られるように、1964年の東京オリンピックで、自分の見慣れた街が開発によって失われて行く。その喪失感の中で「風街」という言葉を生み出し、イメージを広げ数々の作品を誕生させてきたわけです。原風景ですよね。その松本さんが２度目の東京オリンピックをどう感じたか？ それは聞かなくていいですねw
2015年の『風街レジェンド』は、WOWOWで観ました。このときも衝撃を受けたのですが、それ以降も色々あったわけです。まずは松本さんの盟友・細野晴臣さんの再評価が進み、ワールドツアーも行われた。さらに細野、松本作品も関係する近年のシティポップのブームがあります。また若い人たちの間で「昭和レトロ」のブームもあるわけです。いまの価値観で見ても、まったく色褪せない楽曲の数々が２日間でドーンと披露されました。大変なことですよ。しかも私はアリーナの前から２列目。歌手のみなさんの感情まで伝わる距離です。混乱しますって。
70年代ブロックで私が印象深かったのは、アグネス・チャンです。理由はわからないけど、すごく心を揺さぶられました。ものすごく感動したんです。保育園で大人気だったアグネスです。最初の松本隆体験もアグネスの『ポケットいっぱいの秘密』（1974年）だと思います。ものすごく丁寧に歌われていました。真面目なお人柄が伝わりました。尊いとはこのことだな。来年１月には50周年記念の中野サンプラザのライブがあるそうです。大橋純子さんも相変わらずかっこよかった。
で亀田誠治コーナー。上のトリビュート盤をプロデュースされています。期待してましたよ。誰が出るか？ まさか B'z が観れるとは。松本隆さんとの距離は遠いですもんね。松本作品へのリスペクトか、亀田さんの人柄もあるのかもな。かっこよかった。１度観たかったんです。稲葉さんは2004年の『THE ROCK ODYSSEY』で観たことがありますが。２人揃うとやっぱり違う。『セクシャルバイオレットNo.1』よかったです。横山剣さん、川崎鷹也さんも登場。
そして、80年代ブロック。これも凄かった。私もここで書いてきたように、南沙織『17才』から始まるアイドルの歴史が、今年で半世紀になりました。その記念すべき曲の作曲者、筒美京平さんは昨年亡くなられています。やっぱり歴史を感じさせるフェスなんですよ。しかも演奏される曲がどれもピカピカ。
５曲ほどオリジナル歌手で歌われた曲を紹介しました。凄くないですか？ それらの楽曲が一流のミュージシャンのパワフルな演奏をバックに歌われるライブですよ。もう本当にクラクラします。イモ欽トリオは自分たちだけCD音源だったので「トイレタイムだ！」と怒ってましたw いやいや、よかったですよ。武道館に鳴り響くピコピコサウンド聴けて。このフェスは３時間もあるのに休憩なし。だから演奏をするメンバーはトイレに行けない。終演後の人々も「トイレ、トイレ」ってみんな言ってました。私はハロコンで慣れてるので竹橋方面に出て近くのトイレに行きました。それだけ一気に質、量ともに凄い楽曲の数々を塊で体験できたわけです。得難い経験だった。
はっぴいえんどは、オルガンに鈴木慶一さんを迎えて４人で演奏されました。『花いちもんめ』は鈴木茂さんがボーカル。次の『12月の雨の日』はゲストボーカルに曽我部恵一さんを迎えて。最後に細野晴臣さんボーカルで『風をあつめて』です。前２曲、鈴木茂さんのイントロのギターが艶かしくてかっこよかった。松本さんは1966年のビートルズ来日公演を南側スタンドで観たそうです。チケットが取れず観てないと思っていました。ビートルズになれないから模索したんだよと言われたんです。私も数年前に下の動画で改めてビートルズの偉大さに触れました。このフェスを武道館という場所で体験できて、本当によかったです。感謝しております。（つづく）
