ハノイの日本人

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松本隆・作詞活動50周年記念、武道館2DAYS。DAY2

 

11月5日(金)6日(土)の2日間、武道館で行われたフェス『風街オデッセイ』。私は2日通し券を買って観てきました。今回はその2日目です。この日も初日に負けず、素晴らしい楽曲の数々が披露されました。もちろん3時間超え。リンク先に出演者と楽曲のリストがあります。DAY1 の文章もリンクを貼っておきます。

 

 

DAY2 は鈴木茂さん、伊藤銀次さん、杉真理さんによる、ナイアガラ・トライアングルVol.2『A面で恋をして』からスタート。DAY1 でもそうでしたが、開始早々は音響が安定せず、ぐわんぐわん武道館のなかをサウンドが回っていて、その感じに痺れたw ウォール・オブ・サウンドの威力だな。13曲目までのブロックは松本隆さんがミュージシャン仲間と作り上げてきた作品ですね。

 

まず印象に残ったのは稲垣潤一さん。独特のマイク使いでサウンドエフェクトをかけている。効果はどこまであるのか? 『バチュラー・ガール』『恋するカレン』ともに良かったです。ともに大瀧詠一作品ですね。稲垣さん、杉真理さん、佐野元春さんの作品は、2歳下の弟が当時よく聴いてて、カセットを借りて私も聴いていました。続いて南佳孝さん。YANO FES でも観ましたが、『スローなブギにしてくれ』冒頭の「ウ・オンチュー」だけで拍手が来ていました。「あの声完全に再現できるんだ」って驚きの拍手ですよね。芸の域に達しています。熱の入った歌唱で『スタンダード・ナンバー』も素敵だった。

 

 

DAY1 の最初に登場した鈴木茂さん、林立夫さんの『砂の女』『微熱少年』は、先ほども書いた音響の事情があった初日よりずっとよかったです。そして、衝撃だったのが小坂忠さん。少し歩行が不安定で、歩行介助を得てステージに上がりました。しかし、『しらけちまうぜ』『流星都市』をしっかり歌われた。熱かったです。ここまでが最初のブロック。簡単に振り返るだけでも濃厚だなー。

 

次は少し芸能界よりの3曲。そして、冨田恵一さんプロデュースの4曲。クミコさん、畠山美由紀さん、ハナレグミ堀込泰行さんが登場しています。冨田さんのライブは一度ちゃんと観たいと思っています。

 

中島愛さん、中川翔子さんも素敵な歌唱でした。中島さんの『星間飛行』は知らない人が結構いるみたいで「ご存知、ないのですか?」とアニメのセリフを心の中でつぶやきました。ネット上では大人気の曲です。マクロスF は2008年のアニメ作品ですが、現在も新しい映画が上映されています。観に行こうかな。そして、土佐清水市出身のさかいゆうさんが登場し、山下達郎いつか晴れた日に』、松田聖子SWEET MEMORIES』という人気曲を歌いました。

 

 

バンドメンバー紹介曲があって、そのあと EPOさんが竹内まりや『September』を披露。でついに登場、2015年の『風街レジェンド』で観客に衝撃を与えた吉田美奈子さん。WOWOW で観たあと、美奈子さんのライブに2回行きましたから。とてつもないシンガーです。一度は観ておくべき。『瑠璃色の地球』『ガラスの林檎』を披露。みんなため息をつくような凄い歌唱で本編終了。

 

最後はもちろん はっぴいえんど。DAY1 と同じく『花いちもんめ』『12月の雨の日』『風をあつめて』を演奏。前2曲のヴォーカルは鈴木慶一さん。初日よりもスケールの大きな演奏でした。松本隆さんはもうヘトヘトって感じでぼやいておられましたが、みんなからは、また数年後にやろうと励まされていました。2月にWOWOW で放送予定です。Jリーグもそろそろシーズンオフなので、WOWOW に加入してチャンピオンズ・リーグも観るかな。

 

凄い2日間でしたね。以前、田口史人さんが、はっぴいえんど人脈を除いた日本ロック史をテーマに、数々の作品を紹介されていました。その試み自体は面白いと思うのですが、じゃあ、それらの人々を集めて『風街オデッセイ』のようなフェスを開催できるのか? 観たいとは思います。でも実際にそれがこのようなクオリティをもって開催されることは想像できません。そのこと一つを取っても、このフェスがどれだけ凄いかを物語っていると思います。

 

『風街オデッセイ』は、松本隆さんが自らの原点の一つである武道館という場所で、仲間たちと作り上げた巨大な作品と言っていいでしょう。その場所にいれたことを感謝します。日本の音楽界に『風街オデッセイ』を超える作品が生まれることは今後あるのか? 質量ともに圧倒的な作品でした。50年という一つの区切りですね。