天皇杯・決勝、素晴らしかったですね。甲府が先制するとこから、面白すぎた。三平選手ゴール。後半はやはり広島ペースで、残り10分くらいまで来た。あそこで甲府の FWリラ選手が決めていれば2−0で J2甲府の完勝だった。信じられる? J2の強度が弱いって誰が言った? その後、昨年 J2 愛媛の中心選手だった川村選手が同点ゴールを決める。それも痺れた。
後半はどちらも疲労が濃かった。PK戦に突入。最後の5人目は、延長でハンドした甲府のベテラン山本選手と、その PK をはずした広島のルーキー満田選手。両方とも見事に決めましたね。ドキドキしたよ。それにしても、広島がここまでやられるなんて。実のとこ、京都も甲府にはやられたまま J1 に来た。決勝でやりたかったね。
今日はこれも観たかった。ギュウ農フェス。いつか必ず行く。
今日は日本サッカー協会のシンボルマークである八咫烏について書きます。子供の頃ベッドに、私はこの八咫烏のシールを貼っていました。兄が知り合いに連れられ西京極で行われた日本代表の試合を観たんです。「僕も釜本観たかった」とごねたら、おみやげとしてそのシールをもらったんです。入場時に無料でもらったやつだろうけど。なぜ日本サッカー協会のマークに、都市伝説界隈でお馴染み、八咫烏が描かれているのか?
1919年:イングランド・サッカー協会(FA)から日本に、銀製トロフィー(FAカップ)が突然送られてくる
*英国大使が届けるが、サッカー協会がなかったため日本体育協会会長の嘉納治五郎に預けられる。まあサッカーに興味なかったろうね2年放置される
1921年 昭和天皇、日本の皇太子として初めてイギリス、フランスなどヨーロッパ各国を訪問
1921年:トロフィーを授与するための大会が必要となり、天皇杯の前身である「ア式蹴球全國優勝競技會」を開催。その大会に先立ち、大会概要を決めるために大日本蹴球協會(現・日本サッカー協会)も創設されている
*ア式:アソシエーション式(FA の A)
すごい話ですよね。私も以前、後藤健生さんの本で読んで、驚きました。イングランドの文化外交をきっかけに、日本サッカー協会は始まっているのです。90年代Jリーグブーム時に、アメリカ文化に染まってきた日本の転換点と言う識者もいましたが、歴史的に言ってもそうなのです。
それと、昭和天皇が皇太子として初めて欧州訪問をして帰ってきたのが9月3日。そして、協會の第1回理事会で競技會について話し合われたのが同年9月10日です。これは皇太子がイングランドで、あのトロフィーはどうしたと聞かれたのでしょう。帰国後、慌てて競技會が準備されたのが想像できます。予算もつけてもらえたのでしょう。
じゃあ、サッカー協会のシンボルマークに八咫烏が採用された経緯は? ある人物が関係しているそうです。その名は、中村覚之助です。
1902年 覚之助は東京師範4年のときにフットボール部を創設、これが日本サッカーの始まりとされている
1931年 協会のマークをつくるとなったときに、覚之助の出身地、和歌山県那智町にちなんだものに(漢文学者の内野台嶺が発案?)
1931年 蹴球協會がマークを依頼したとき、記紀神話を扱う作品を手掛けていたデザイナーの日名子実三が八咫烏のマークを発案した(こちらの説もあるようです)
1945年 太平洋戦争末期、金属の不足で銀製トロフィーは強制供出される
1947年 関西選抜と関東選抜の対抗試合を、昭和天皇が観覧される。翌年、宮内庁から協會は天皇杯を拝受し、1951年度大会から「天皇杯全日本サッカー選手権大会」とされる
1986年 メキシコ・ワールドカップで、1998年か2002年大会の開催地にアジア開催が念頭にあり、日本が立候補する気があるかFIFA会長から打診を受ける
1988年 日本代表のユニホームのマークが、日の丸から八咫烏のマークに変更。
恐らく、日本代表監督・横山謙三の希望でユニホームの色を青から赤に変更したため、赤と赤がかぶる日の丸マークもデザイン上変更が必要になったのでは? 横山は赤ユニホームの三菱から出向で来ていた
1988年 昭和天皇の病状が話題に。当時、真のカリスマである昭和天皇が亡くなることは、日本国民の精神的支柱を失うことであり、日本の将来を心配する声もあった
カリスマの役割を昭和天皇に代わって日本代表が担うというストーリーを私は想定してたのに、横山が理由だったのか! 赤ユニの88年から91年は、日本代表の暗黒期だった
1988年 日本でプロサッカーリーグの検討、本格化
*ワールドカップを開催するためには、立派な競技場が複数必要だった
2011年 日本サッカー協会90周年を機に、銀製トロフィーの復刻を計画。FA が再度寄贈してくれる
安倍元総理の「国葬」には参列せずに、エリザベス女王の国葬に参列された天皇陛下。その地でどのようなことが話し合われたのでしょう。気になりますよね。