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「インフレは日銀のせい」は本当?

 

円安について、岸田総理の無策と、金融緩和を続ける日銀に批判が集まっています。でも、今回の円安を、すべて金融政策に関連づけるのは無理だと思うんです。日米金利差というわかりやすいワードがあるので、機関投資家や FXやってるような人たちのターゲットになりやすいのは事実です。でもロシアとウクライナの戦争によって、資源価格や穀物価格が高騰しているのが主な原因でしょう。

 

ここ数ヶ月の日本のコアCPI(燃料、生鮮食料を除く)は前年比で3%前後。アメリカのそれは6%以上です。日本円よりも米ドルが強いのに、アメリカの方がインフレ率は高いんです。なのに円安のせいだと批判する。イギリスやドイツだって高インフレです。だったら、日本の方が他の先進国よりうまく行ってると考えるべきでしょう。

 

そうであれば、国内金利を上げたところで効果は薄い。実際にアメリカは金利を上げまくっても効果は出ていません。逆に金利上昇による景気悪化を心配することになる。そう思いませんか? 世界各国が協調して戦争を終わらせる。それが唯一の解決方法だと思います。鈴木宗男議員の言ってることは正しいですよ。

 

 



 

欧米で金融危機が既に起きつつあると言う識者もいます。田中宇さんはインフレ抑制のために金利を引き上げていた国々で、長期金利が4%を超え、財務状況が悪い大手銀行で破綻の危機が起きていると警告しています。その銀行はクレディスイスです。日銀はその状況を注視しているはずです。日本がいまだにマイナス金利政策を継続しているのは、決して悪いことではないのです。

 

 

巨大な金融危機になりそう【2022年10月17日】昨年から続くクレディスイスの危機が悪化して、とどめを刺しそうな事態になっている。背景には、米連銀が(間違った)インフレ抑止策としてQTと利上げを続け、クレディスイスのような今夏から格付け低下・リスク上昇・悪いうわさ頻出の傾向にある金融機関の資金調達が困難・高金利・高コストになっていることがある。昨年までのように、QEとゼロ金利策で安い資金が大量にあった時代なら再建しやすかったが、今のように金利上昇と資金収縮が続いていると、経営再建や延命がどんどん困難になり、債務不履行などの破綻が近づく。クレディスイスが破綻したら、欧米だけでなく日本や中国の大手銀行も危なくなる。大きすぎて潰せない銀行が潰れると、それは金融の世界システム(米覇権)の崩壊になる。

 

 

もちろん、日本にはもっと酷い問題があります。日銀がETFを大量購入していることです。異次元緩和と呼ばれています。ETFを大量に買いすぎたことで、日本の優良企業の多くに大株主として日銀が表記されているのです。安倍政権時に行われたモラルハザードと言ってもいい出来事です。出口はありません。大量に売ったら株価が暴落するからです。株価が暴落することを政府は恐れています。誰が責任を取るのか?

 

 

 

日本では貯金だけしていても、円安で価値がどんどん目減りすると言われています。だからと言って、米国債を買うというのはどうでしょう? 米国債であれば、満期まで持っていれば、価格変動があっても満額返ってくると言われますよね。債券はそうなっています。日本国債であれば、それでいいのですが、米国債ではドルの価値も気にしないといけません。

 

例えば、現在の1ドル=150円で米国債を買って、満期まで持ちました。しかし、そのときドル円はどうなっているか。日本円がさらに価値を落していれば儲かります。しかし、1ドル=120円だったら、利子はついても、日本円にしたときに元本は20%減って戻ってくる。もちろん、ドルで持つから大丈夫という人もいるでしょうけど。そのことは覚えておいていいですよね。以前も急激な円高が起きたときに、そのようなことがありました。