ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

中国の景気について財部さんは。

また、新興国叩きの記事がでていました。ボロボロの先進国を救えないからって、新興国に八つ当たりすんのは止めてもらいたいですよね。それぞれの国が一生懸命対策を打ってるんですから。このブルームバーグのコラムニストの記事も、なんだか感情的な文章に思えるのは気のせいでしょうか?


◉中国発景気回復のウソ 冷え込む輸出、内容薄い4兆元対策(Bloomberg コラムニスト William Pesek )
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200903070028a.nwc
『世界が崩壊の危機に迫られようと、中国は力強い成長を遂げることができるとの考えは幻想だ。中国が世界経済を救うとの見方もまた然り。 世界第3位の中国経済はすでに減速し、2008年10〜12月(第4四半期)のGDP成長率は前期比6.8%増だった。他国から見てこれほど高い成長率は申し分なく見える。だが、07年には前年比13%と急拡大した中国の経済発展のレベルからすると、地に落ちた数字なのだ。 温家宝首相は、5日開幕の全国人民代表大会全人代)で政府活動報告を行ったが、その際に慎重になりすぎて過ちを犯した。温首相は今年の目標である8%の経済成長は達成可能と表明し、追加の景気刺激策は必要ないと示唆した。これは間違った判断であり、温首相は09年の状況が明らかになるにつれ、後悔の念にかられるだろう』


ベトナムもそうですが、中国も昨年のインフレ懸念で強烈な金融引締めをしていました。経済成長を犠牲にしてもそのような政策を取っていたのです。しかし、それも昨年末から転換しています。下の財部さんの記事にはすでに効果が現れてきていると書かれています。それどころか、「上海—南京—杭州」を新幹線で三角形に結ぶ大計画がぶち上げられ、それを1年で完成させると言ってるらしいのです。ぜひ、リンク先で記事全文を読んでください。素晴らしいですよ。


◉4兆元の公共事業で盛り上がる中国経済財部誠一
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090305/136845/?P=1
『日本国内では日本と中国の経済状況を単純に同一視しがちだ。米国への輸出依存度の高い中国は日本同様、壊滅的なダメージを被っているに違いないと、多くの日本人は信じ込んでいる。だがそれは中国経済の全体像を知らぬ暴論と言わざるを得ない』
『中国は「2年間で4兆元(約56兆円)」という巨大な公共投資を通じて「世界経済に貢献する」とぶちあげた。共産党一党支配のメリットは政策実現の速さにある。いまや中国国内は「4兆元の公共事業」で大賑わいだ。上海では「上海—南京—杭州」を新幹線で三角形に結ぶ大計画が大きな話題になっている。「1月に発表された計画では、この3月に着工し、2010年には完成させる」という。だが総延長800キロにも及ぶ新幹線を1年で完成させることが本当にできるのか。日本人にはリアリティを持ちにくいが、上海っ子たちは「線路中に人を配置すればすぐにできる」と言ってのける。もっとも2010年中に完成するか否かはたいした問題ではない。注目すべきは2010年の万博開催をひかえた上海が、新幹線計画のぶちあげで大いに勢いづいたことである』
『たしかに沿岸部の製造業を中心に倒産が続出し、中国では失業者が2000万人にも達しているという。内陸部まで含めれば失業者は3500万人にのぼるというデータもある。だが胡錦濤主席は「6000万人の雇用を創出する」と公言している。中国3000年の歴史のなかで、初めて中華思想実現のチャンスが到来した中国だ。なにがなんでも世界の覇権国の仲間入りをするという野心のもと、凄まじい執念で中国は高い経済成長の達成を目指してくる。中国経済の現状を日本と同一視するお粗末だけはやめた方がいい』