全然知りませんでした。きょうサッカー関係のサイト「サポティスタ」を見てて知りました。三木先生は高校サッカーのテーマソング『ふり向くな君は美しい』の作曲者ですからね(作詞は阿久悠先生)。阿久悠先生とは、他でも石川さゆり『津軽海峡冬景色』、岩崎宏美『思秋期』、西城秀樹『ジャガー』、森進一『冬の蛍』などの作品があります。それからテレサテンの数々の作品も作曲されています。アンパンマンのマーチもそうなんですね。
◉三木たかしさん死去、昭和の音楽リード
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20090512-493256.html
『「時の流れに身をまかせ」「津軽海峡・冬景色」などの演歌・歌謡曲から、ポップス、アニメソングまで約2000曲を手掛けた作曲家三木たかし(みき・たかし)さん(本名・渡辺匡=わたなべ・ただし)が11日午前6時5分、入院先の岡山市内の病院で下咽頭(いんとう)がんのために亡くなった。64歳だった』
『ハノイの日本人』としては、やはりこの曲でしょう。忍者の『日本』です。秋元康がジャニーズにすり寄ってきたときの作品です。でも、この曲には特別な思い出があるんです(それは後ほど)。忍者のシングルには、素晴らしい曲がいくつもあります。なかでも『君に御中』『Harapeko 』は『ジャニーズ世界遺産』に登録されるべき名曲です(それらは三木さんの作品ではありません)。上の動画を編集された「imanatsu 」さんがたくさんアップしてくれています。ありがとう!
で、忍者『日本』の思い出です。1998年あたりだったでしょうか、「よど号ハイジャック事件」の犯人たちの映像がTBS の『報道特集』で流れました。1970年に赤軍派が起こした「よど号事件」は日本で初めてのハイジャック事件でした。そして、犯人たちはその後も北朝鮮に住み、結婚して子供も作っていました。ですが、彼らも北朝鮮での役割を終えたのでしょう。日本に帰国したいと犯人のうちの何人かは訴えていました。そして、犯人の娘たちが日本へ行きたいとの想いをこめ、ピアノを弾きながら忍者の『日本』を歌ったのです。「♪ 日本 ああ日本 やさしさを知っている 日本 ああ日本 この国に生まれてよかった」という歌詞です。それを北朝鮮で生まれた犯人の娘たちが歌ったのです。まったく関係のないはずのジャニーズと「よど号事件」が繋がったのです。私は感動にシビれていました。「ジャニーズのファンでよかった!」心からそう思えた瞬間でした。しかし、彼女たちはどこで忍者の曲を知ったんでしょうね?
実は彼女たちの存在はそれ以前から知っていました。当時、私は新宿のトークライブハウス『ロフトプラスワン』の店長をしていましたが、元赤軍派議長の塩見孝也さんにも何度か出演していただきました。そしてオーナーは「よど号事件」実行犯の支援者たちから帰国援助の協力を要請されたりしていました。しかし、その内容を聞いて驚きを隠せませんでした。犯人たちは「娘を日本に行かせて慶応高校に入れたい」と希望していると言うんです。オーナーは「あの革命への想いはどこに行ったんだ!」と嘆いていました。怒りと言うよりは「トホホホ」という感じでした。時の流れというのは残酷なものだなと思い知った瞬間でした。三木たかしさんとは、あまり関係のない話ですが、書かせていただきました。R.I.P