竹中元大臣と竹森俊平さんの対談が『日経ビジネスオンライン』にありました。そこで「低成長でも健やかに暮らせればいい」という考え方に、「本当にそれでいいの?」という問い掛けがされています。私自身はベトナムに来て、日本での生活費の3分の1程度で暮らしているわけです。髪型がダサくなった。東京で着れる服がない。バイクも車も持っていない、、、などなど、いろいろあるわけですが、別に困っていません。こういう選択もある。そう思っています。
しかし、日本全体がそうなるとしたら、やっぱり、ちょっと寂しいですね。というか、私も日本語教師失業ですねw つまり、日本の豊かさを前提にして私の選択もあるということです。日本のみなさんにはこれからも頑張って欲しい。日本にはこれまで通り先進国でいて欲しい。経済成長を目指して欲しい。がんばれ、がんばれー!!!
◉低成長でも健やかに暮らせればいい?
竹中平蔵氏に「失われた10」年の真実と「不良債権処理」について聞く(下)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090716/200293/?P=1
『竹森 (前略)低成長というのは、「清貧」という言葉を思わせるところがあって耳に聞こえが良い。何か清々しい印象さえ与えるようです。ところが、私は一般国民が低成長の恐ろしさ、危険というものを十分判って、そう思っているとは考えられないのです。これだけ財政赤字と債務残高があって、しかも高齢化が進んでいるのに低成長だというのは、考えるだに恐ろしい、大変なシナリオだろうという気がしているのです。もし日本経済が、これからずっと1%成長でやりくりをしなければならないことになった場合、どういう状態が起こると、竹中さんはお考えですか。
竹中 私は常に政策をどうするかという立場から考えることにしています。成長率は低くてもいいから、健やかに暮らせればいいという状態を、人々は絶対望んでいないと思います。なぜかと言うと、アンケート調査をすると、必ず「景気を良くしろ」という答えが返ってくる。もし成長しなくてもいいのであれば、景気を良くしてくれなどと言うな、ということになります。国民は、今日より明日が豊かになって欲しいとみんな思っている。この成長は、国民が求めていることだと基本的には思う。
もう1つは、社会のリズムとして、ある程度の成長をしていかないと、物事は絶対解決しません。チャーチルは、「成長はすべての矛盾を覆い隠す、解決する」と言いました。全くその通りだと思います。とりわけ日本の場合は、全部門が大きな債務を持っていて、それを1つのリズムの中で解決していくためには、一定の資産が必要です。
私は成長しなくてもいいと言う人によく言うのですが、アメリカが3%成長をして、日本が1%しか成長をしない。2%の成長格差がある。これは、35年で2倍に広がる。1.02の35乗は2だよねと。そうすると、今でも日本はアメリカより1人当たりの所得が2〜3割低いですから、アメリカの半分以下になりますよ。本当にそれでいいのですかと。それは絶対に耐えられないと思いますよ。所得がアメリカの半分以下、4割ぐらいになれば、非常に貧しい国家になる。それは、国民として耐えられないでしょう』