嵐、タッキー＆翼、NEWS、関ジャニ∞、KAT-TUN の中心メンバーがデビューする前、つまりジャニーズ Jr. のときから人気があったことは知られています。東京ドームでライブをするほどでした。では、そのリーダーだった滝沢英明がなぜ売れなかったのか？ 今回はその謎に迫って行きます。
——前半は『ジャニーズ Jr. 黄金世代』が木村拓哉の登場によって生まれたという話をしました。後半はこの世代のデビュー状況について語っていきましょう。その前に主な人物の誕生月です。
●1979年生まれ：堂本光一（１月）／原 知宏（１月）／森田剛（２月）／堂本剛（４月）／三宅健（７月）
● 1980年生まれ：小原裕貴（５月）／秋山純（６月）／岡田准一（11月）／大野智（11月）
● 1981年生まれ：町田慎吾（３月）／横山裕（５月）／渋谷すばる（９月）／今井翼（11月）
● 1982年生まれ：櫻井翔（１月）／村上信五（１月）／滝沢秀明（３月）／大坂 俊介（６月）／米花剛史（10月）／相葉雅紀（12月）
● 1983年生まれ：屋良朝幸（２月）／風間俊介（６月）／二宮和也（６月）／松本潤（８月）／中丸雄一（９月）／上田竜也（10月）／丸山隆平（11月）
● 1984年生まれ：小山慶一郎（５月）／赤西仁（７月）／安田章大（９月）／生田斗真（10月）／錦戸亮（11月）
● 1985年生まれ：山下智久（４月）／大倉忠義（５月）／長谷川純（10月）／田中聖（11月）／田口淳之介（11月）
● 1986年生まれ：亀梨和也（２月）／増田貴久（７月）／内博貴（９月）
● 1987年生まれ：加藤成亮（７月）／ジミーMackey（８月）／手越祐也（11月）
● 1988年生まれ：成功者なし？（関西Jr. にはいる）
● 1989年生まれ：成功者なし？（関西Jr. にはいる）
——これを見た感想はどうですか？
O さん：『ジャニーズJr. 黄金世代』に属する子は、皆80年代生まれですね。
——そうなんです。10年区切りでグループを決めたことがわかりますよね。岡田准一は例外ですけど。そして、70年代生まれで最初に組んだグループが SMAP になります。まあ、GENJI もそうなんですけど、SMAP以前と以降でジャニーズも変わっていますから。で、80年代生まれの最初が嵐。90年代生まれの最初が Hey! Say! JUMP ということです。カッコ内はデビューの年です。
◉ 70年代生まれ
GENJI（87年） 、SMAP（91年）、TOKIO（94年）、V６（95年／岡田准一は80年生まれ）、KinKi Kids （97年）
◉ 80年代生まれ
嵐（99年）、タッキー＆翼（02年）、NEWS（03年）、関ジャニ∞（04年）、KAT-TUN（06年）
◉ 90年代生まれ
Hey! Say! JUMP（07年）、NYC（10年）
——なにが言いたいかというと「嵐 は最初からジャニーズの看板にするために組まれたグループなんじゃないか？」ということなんです。つまり、最初から「ポスト SMAP 」として 嵐 は育てられてきたと私は思うんです。これを当時から想定していたとしたら驚きですよね？
O さん：はい。SMAP が70年代生まれで、90年代にデビューさせて活躍したように、その 10年後を見越して 80年代生まれの 嵐 を育てるということですね。これが作られたストーリー、練られたものとしたら本当に驚きです。
——じゃあ、『ジャニーズ Jr. 黄金世代』の中心だった 滝沢秀明 についてはどう考えていたのか？ 後で年表を見せますけど、やはり タッキー のことは大事にしていたことがわかります。でも、最初に組んだグループには入れなかった。あの当時、タッキー と 渋谷すばる と、他はだれですかね、、、どんなグループでデビューするか、みんな予想してましたよね？
O さん：そうですねえ、昔の映像見ると、タッキーと渋谷すばるがメインで2人いて、あとは日替わりで、現・嵐 や 今井翼、時々 現・関ジャニ∞ がとりまく感じでしたよね。あとは 怪談トリオ として、タキつば ＆ 川野直輝 で３人でデビューかなとも思っていました。
——時代的にソロは厳しかった。90年代以降男性ソロで成功した人たちって、みんな突出した才能のある人たちでしょ？ 槙原敬之、奥田民生、小沢健二、平井堅、GACKT、氷川きよし… まあ、遊助 みたいな例外はあるでしょうけど。NYC みたいに３人でデビューさせてもよかったとは思います。でも、嵐 を優先させた。しかも、ある程度 嵐 が安定するまで タッキー＆翼 をデビューさせなかった。SMAP のときもそうですよね？ TOKIO がデビューしたのは SMAP がブレイクしてからです。
Oさん：SMAP・TOKIO、嵐・タッキー＆翼はお互い同世代ですものね。どっちの場合も両グループともジュニアとしての活動はほぼ同じ時期でした。
——やはりジャニーさんは、お気に入りだった タッキー のデビューよりも、事務所の将来を考えて 嵐 デビューを優先させたように思うんです。以下は ジャニーズJr. のざっくりとした出来事年表です。確認してみてください。
1997年 KinKi Kidsシングル「硝子の少年」、アルバム『 A album 』同時 CD デビュー（７月）
ジャニーズJr. 『 KYO TO KYO 』1997年の夏と1998年の春
1998年 ジャニーズJr. ファーストコンサート（２月）無料ライブ
ジャニーズJr. ビデオ『素顔』発売（99年と01年にも発売）
＆２度目のコンサートツアー（７、８月）
ジャニーズJr.出演のバラエティ『８時だ J 』スタート（４月）
1999年 滝沢秀明、ドラマ『魔女の条件』でブレイク（４月）
ジャニーズJr. 東京ドームでライブ（10月）嵐 お披露目
嵐『 A・RA・SHI 』でCDデビュー（11月）
2000年 ジャニーズJr.『ガキバラ帝国2000! 』スタート（４月）
NHK『ザ少年倶楽部』スタート（４月）
木村拓哉 主演『ビューティフルライフ』最高41.3％の高視聴率
SMAP 32枚目のシングル『らいおんハート』がミリオン（８月）
ライブ『 Johnny's Jr. ＜東阪名＞3大ドームCONCERT 』小原裕貴卒業（９月から）
木村拓哉、11月23日に工藤静香との婚約会見を行い12月5日に結婚
2001年 木村拓哉、テレビドラマ『 HERO 』で全話視聴率 30%以上を記録
ライブ『ジャニーズJr.総出演 タッキー&翼 21世紀の対決』（５月から）
2002年 嵐『 a Day in Our Life 』J Storm に移籍して発売（２月）
ライブ『タッキー&翼 ジャニーズJr. 総出演』（２月から）
滝沢秀明、ドラマ『太陽の季節』で主演（７月）
タッキー＆翼、シングルではなくアルバム『Hatachi』を発売する変則的 CD デビュー（９月）
2003年 SMAP 35枚目のシングル『世界で一つだけの花』がミリオンセラー
NEWS『 NEWSニッポン』で デビュー（11月、ローソン）
2004年 関ジャニ∞ シングル『浪花いろは節』でデビュー（８月）
2005年 SMAP単独公演としては初めて国立競技場でのライブ（９月）
2006年 KAT-TUN、3月22日、1枚目シングル『Real Face』、アルバム『Best of KAT-TUN』、DVD『Real Face Film』でトリプルデビュー。
——98年以降ジュニアのライブは毎年やっていたわけですが、タッキー＆翼 のデビュー決定と同時に中断されていますよね。つまり、タッキー あっての『ジャニーズ Jr. 黄金世代』だったことを示したわけです。そして、デビューする１年以上前から タッキー＆翼 がライブツアーのタイトルに書き込まれています。タッキー はそれだけ大事にされていたんでしょう。まだジュニアには、NEWS、関ジャニ∞ 、KAT-TUN のメンバーがいたわけですけど、以降はそれぞれの活動を開始させています。
O さん：覚えているのが当時、ジャニーさんが Jr. の中心（リーダー）は 滝沢 と断言したことです。それでジュニアだけのコンサートを開催するようになったのです。当時はそのジュニア情報局（正式なファンクラブじゃないけど、毎月ハガキで情報が送られてくる）に入っていなくて、コンサートに行かなかったことが悔やまれます。タッキー デビュー後、新リーダーは 山下智久っていうことも ジャニーさん言ってたと思うけど、A さんが言うように、『黄金世代』のコンサートは中断してしまいました。やっぱり タッキー は別格だったんですね。
——その タッキー ですら、嵐 のデビューに利用されている（ように見える）。まあ、タッキー＆翼 を KinKi Kids のようにじらしてデビューさせているとも言えるんですけどね。でも、エイベックスには タッキー＆翼 を大ブレイクさせるだけの力量がなかった。いや、そこまで力を入れてなかったと言った方がいいか。どちらにしろ、キンキ においての 小杉理宇造さんにあたる有能なディレクターがいなかったってことでしょう。
O さん：タッキー＆翼 はシングルではなく、アルバムデビューという変則的なデビューでしたよね？ それもマネジメントの見込み違い、それとも戦略がそもそも間違っていたのでしょうか。タッキー＆翼 も キンキ になれた可能性というのはあったと思います。
——それはジャニーズお得意の話題づくりもあったかな？ 「史上初！」が大好きですもんねw もちろん、エイベックスがシングルでミリオンを狙えるような楽曲を用意できなかったとも言えるでしょう。
2000年に 木村拓哉 の結婚がありますよね。ジャニーズでも人気絶頂期のタレントが結婚するのは初めてです。アイドルですから、ここを境にパワーが落ちても仕方がなかった。ジャニーズ事務所は次世代グループに移行することも想定していたはずです。ところが、SMAP のピークはここからだったw
O さん：そうそう。以前もここで話したように、キムタクの結婚直後のコンサートに行ったのですが、何か祝福ムードで、キムタク個人もグループとしてもさらにパワーつけた感じだった。これは後世のグループにとっても、ジャニーズとしても誤算だったのかな。
——誤算ってことはないでしょう。あの時点で SMAP が失速していたら大変でしたよ。タッキー が キムタク の代わりになることは無理だったと思いますし。ところで、もう一度さっきのリストを見てください。なにか気づきませんか？
◉ 70年代生まれ
SMAP（91年）、TOKIO（94年）、V６（95年）、KinKi Kids （97年）
◉ 80年代生まれ
嵐（99年）、タッキー＆翼（02年）、NEWS（03年）、関ジャニ∞（04年）、KAT-TUN（06年）
◉ 90年代生まれ
Hey! Say! JUMP（07年）、NYC（10年）
O さん：90年代生まれは Hey! Say! JUMP が主流になるかと思いきや、10年に NYC という本命が現れちゃった！
——これまで SMAP、嵐 とその年代で最初にデビューしたグループから看板になるグループがでたわけです。その流れで考えると、次世代の看板グループは Hey! Say! JUMP なんですよ。ファンの人たちは NYC がデビューして心配してるかもしれないですけど、大丈夫です。嵐 だってブレイクするまで時間がかかっています。
O さん：森本兄くんが大人になる頃にはブレイクするかなw 一応、スターは集められていますものね。
——私はずっと前から 伊野尾くんに注目しています。もしかしたら NYC は、タッキーが大成功しなかったことを反省してのことかもしれないですね。中山優馬を早くデビューさせたかったのもあるでしょうけど、あの３人は今が一番輝いてる時期にも見えますし。そして、キンキ と同じくジャニーズ・エンターテイメントですから、小杉さんが関わっているわけです。
O さん：伊野尾くんが気になるんですよ、と告白された日を私は覚えていますよ！
——たぶん、まだ事務所に入ったばかりの頃ですよね？ 『ザ少年倶楽部』で手紙読んでるのを見て驚いたんですよ。「なんか、普通じゃない子が入って来た！」って。ポテンシャルはかなり高いと踏んでいます。
O さん：それにしても NYC は本当にキラキラしていますね〜（うっとり）中山 は関西の子だから、ポジションがもったいないなあと思っていたけれど、NYC としてなら自然ですね。あと知念くんも、あとちょっとしたら、背もきっと大きくなってしまうので、今というタイミングしかなかったというのは理解しやすいです。
——あのとき、タッキー と 渋谷すばる と 山下智久 で１枚でもいいから CD デビューさせていたらどうだったでしょうね？ それはいいとして、上のリストを作って私が気づいたことは、来年、再来年もグループがデビューするかもしれないということです。嵐 がデビュー、３年後にタッキー＆翼、そして連続して NEWS、関ジャニ∞ がデビューしていますから。まあ『黄金世代』は終わってますから、タレントがそれだけいるのか？って問題はありますけど。
O さん：本命はすでにデビュー済みなので、80年代と90年代の混成で、キスマイがデビューするかもしれないですね。ABC-Z は MA みたいになるから〜あとは、もっと小さい子たちかな？
——これ、名曲ですねw Kis-My-Ft2 はちゃんと見たことがなかったですけど、この動画を見ると面白い。雰囲気ありますね。かなりジャニーズ濃度が高い。日本語に訳すと「跪いて足をお嘗め」ですか？ 最初にグループ名を聞いたときに「絶対ない」と思いましたが、すでに横浜アリーナや、大阪城ホールを満杯にする人気があるんですよね。でも、TOKIO で最後に長瀬が突然入ったみたいなことって過去にはあったでしょ？ ファンの人は可哀想だけど、このままのメンバーでデビューするのは難しい気がするんですけど、どうですか？
O さん：このグループ名も KAT-TUN 同様、メンバーの名前の頭文字をつなぎ合わせたものですね。訳すとスゴイwww だから、メンバーを替えるとグループ名も変えないといけなくなる。当然、上の曲も歌えなくなりますよ。
——そうですね。
O さん：彼らは衣装も昔、KAT-TUN が着用していたものを着ていたり、ラッパーがいたり（藤ケ谷）とKAT-TUN 色が強いと思うのですが・・・メンバーもちょっとKAT-TUN 意識してるかなぁというのを感じます。世代的には、80年代後半生まれが４人と、Hey! Say! BEST（ JUMP の年長チーム）と同じくらいが３人と幅広く、今のジュニアを引っ張る存在ですね。
前置きが長くなりましたが、同じくこのままデビューは厳しいと思います。ただ KAT-TUN の次は キスマイ とファンも自分達も思っていたであろうに、本命の Hey! Say! JUMP がデビューしちゃったので、A さんの気付いた法則から言えば、捨て駒、JUMP のために近いうちにデビューしちゃうかもということは考えられます。
——いや！ そんなこと言ってないですよ。NEWS や 関ジャニ∞ が捨て駒なんて言ったでしょうか？ 事務所の看板を背負うのがどのグループなのかって話です。91年以降は SMAP だった。それが昨年 嵐 にチェンジした。これまでも何度も語った通りです。
O さん：そうだ、看板を背負うグループかどうかということでしたね。
——中国の動画サイトで過去の『少年倶楽部プレミアム』をいくつか見たんですけど、あれ面白いですね。グループ結成秘話などが明かされていて。相葉くんの「パスポートがなかったら俺は嵐に入っていなかったのか？ いや、その前に誰かに電話してて、そいつがパスポートを持ってなかったから俺に電話をかけたのか？」なんて話しててw
O さん：そうなんですよ！ それは３月末放送の最新の回ですね。あの回は特に面白かった！ 私 DVD 録画して、まだ HDD から消してませんよ。『少年倶楽部プレミアム』は４月からリニューアルするようなので、どうなるか若干心配ですが、きっと大丈夫でしょう。太一のインタビューもなかなかイカしてるのです。
——1997年に SMAP の 草なぎくんがドラマ『いいひと』で注目されているんです。まあ、ジャニーさんは必ず頼りない感じの子をデビューするグループに入れる傾向がありますから、相葉くんもその枠で 嵐に入ったと言えるかもしれません。嵐 のメンバーがどのように決められたかを考えるのはおもしろいですよ。まずね、嵐 がデビューした前後を見てみましょうか？
1997年 DA PUMP『 Feelin’ Good〜It’s PARADISE〜』でデビュー（６月）
Folder『パラシューター』でデビュー（８月）
1998年 ゆず、ファーストシングル『夏色』でブレイク（６月）
1998年 嵐『 A・RA・SHI 』でデビュー（11月）
2000年 Secret Agent『 Secret Agent Man 』で錦戸亮CD デビュー
2001年 w-inds 『 Forever Memories 』でデビュー（３月）
2005年 東方神起『 Stay With Me Tonight 』で日本語曲でのデビュー（４月）
——嵐 がデビューする前に DA PUMP と Folder がデビューしてるでしょ？ その影響は大きいんですよ。この２つは同じ事務所なんですけど、安室奈美恵 や SPEED もそうで、彼女たちの人気に便乗してデビューさせたグループなんです。みなさんもご存知の通り、DA PUMP は歌がうまいわけですよ。Folder もそうなんです。メインボーカルの DAICHI は現在、R&B シンガー三浦大地として活躍しています。つまり、ジャニーズの次世代グループにも歌がうまいメンバーが必要だったわけです。
O さん：納得できます。その通りだと思います。
——私は Folder が正式デビューする前、阿久悠トリビュートCD でフィンガー５『個人授業』をカヴァーしてるのを聴き、すぐにファンになりました。だからジャニーさんが97年に事務所に入った錦戸くんを鍛えて、ジャクソン５ の練習をさせた理由がすごくわかりますw よく『 ABC 』『 BEN 』などを歌っていましたよね？
O さん：あの錦戸くんは衝撃でした。マイケルが亡くなって、『 ABC 』『 BEN 』がテレビでガンガン放映されたときに、私の中のそれらの曲の歌い手は錦戸くんでしたからw けど、Folder を意識していたことは気付かなかったなあ。
——Folder は『 I WANT YOU BACK 』と『 ABC 』のシングルを出してます。私は DAICHI を引き抜けばいいのにって思ってましたからw でね、私はアイドルが必ずしも歌がうまい必要はないと思っているんです。SMAP は歌がうまくないからこそ、槇原敬之は『世界に一つだけの花』を歌いやすいメロディーで書いたわけです。それはみんなが歌える SMAP の代表曲になりました。
だけど、時代は歌のうまさを要求するようになってきたんです。東方神起ですよ。「ジェジュン はあれだけ顔がいいのに、歌もうまい。それに比べて SMAP は、、、」という世間の声が出始めたわけです。時代は SMAP から 嵐にシフトしました。
O さん：その東方神起ですが、A さんが４日のブログで書いていたように、とうとう活動休止です。人気が定着してきたところだと見受けられたのですが・・・
—— そうですね。自滅してくれましたw でもね、DA PUMP と Folder の存在があったからこそ、1999年に 嵐 というグループがあのメンバーで組まれまたんですよ。それから10年後、東方神起 がブレイクしても、嵐 が成長していたのでジャニーズはビクともしなかったんです。そう思うとライバルは必要ですね。
O さん： DA PUMP は SHINOBU が結局復帰することはなかったし、Folder も三浦大地の変声期でお休みして、グループとしての形態が変わってしまい、東方神起 は韓流だからという理由からか、何とかジャニーズ以外の男性アイドルとして根付きそうだったのに・・・ところで嵐はデビュー当時はサクラップが MUST でしたよね。他事務所・沖縄組の影響でしょうか？ あとは、踊れて、歌えて・・・チームワークも？ ジャニーさんを本当に尊敬します。
——「ジャニコノ」でも書いたんですけど、DA PUMP のディレクターがラッパー m.c.A・T だったことはあるでしょう。あと、96年に Dragon Ash『 Greatful Days ft. ACO、Zeebra 』が大ヒットしてるんです。「♪ 俺は東京生まれ HIP HOP 育ち 悪そうなヤツはだいたい友だち」です。これからの音楽として、HIP HOP シーンが非常に盛り上がった年でした。でも、若い世代にとって HIP HOP は日常的な音楽ですよ。ジャニーズも常にブラックミュージックに目配せしていますから、当然、入ってくる要素だったと思います。
それより、嵐 は頭のいい子を選んだという気がしています。大野、櫻井、二宮。この３人は歌もうまかったでしょうけど。松潤はグループの真ん中にくるメンバーですよね。そして、最後に相葉くんと。とてもスマートなグループですよね。
◉ジャニコノ23. 嵐『 A・RA・SHI 』
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20091007/1254933451
O さん：そのように改めてメンバー個々の立ち位置を解説されると、本当によく考えられたメンバーだとわかります。Ａさんが触れた歌がうまかったであろう３人についての私の意見を言うと、まずメインボーカリストとして大野くんがいますね。あとニノは役者としてしっかりやっているからか発声がいいです。翔君はデビュー時の嵐の歌と声があっていなかったのか、ラップと歌の切り替えが苦手だったのか、あまり歌は上手じゃない印象があります。『ミュージックステーション』を見たときに下手だなあと思ったけど、それも7年前くらいの話です。そして松潤と相葉ちゃんはＡさんのご指摘どおり、真ん中にくる＆いい人という役割が明確だから、歌のことは触れないようにしましょう。それでもSMAP よりはずっと歌がうまい。
——櫻井くんのラップについてはみなさんどう思ってるんでしょう？ 私は HIP HOP が好きでよく聴く方なので、そうですね、、、ラップだけで何曲も聴くのはツライかもしれませんが、ケツメイシ のラップよりずっといいと思ってます。自分のスタイルを作れています。あと 二宮くんは最初から声がよかったですよ。前にも書きましたが、最初のコンサートでの弾き語りのソロを見て、いい声だなと思った記憶があります。
O さん：私はラップを組み込まなくても、ファンは十分満足できると思っています。でも翔君は中高生の頃から学校で友達をやっていたそうだし、最近はジャニーズに限らず、日本の音楽シーンでラップも浸透してきているようなので（それをラップとして認めていいのか疑問ですけど）「そういうもの」と普通に受け止めているのではないでしょうか。少なくとも KAT-TUN のファンを見ていると、そう思います。
——私はジャニーズを好きな多くのファンと違う聴き方をしています。恐らく。ジャニーさんは、自分がおもしろいと思ったものはなんでも取り入れます。ロック、ダンス、マジック、ひらひらの衣装、ローラースケート、ワイヤーアクション、ピアノ、バトン、バレエ… なんでも山盛り詰め込みます。そのある種の「異様さ」「はみ出た部分」に惹かれるんです。そこにラップが入ってもなんら不思議ではありません。もちろん、そういう聴き方を押し付けるつもりはありませんが。嵐 の楽曲から 櫻井くんのラップがなくなるとしたら寂しいですね。
『少年倶楽部プレミアム』のトークで一冊作ってくれないかな NHK 出版。なんなら、私が編集しますよ！ そうだ、もっと凄い話を錦戸くんがしていました。NEWS のメンバー選び。ジャケットの撮影現場にジュニアが集められて、その場で撮影しながらメンバーが決められたということです。錦戸くんも一度メンバーから外されて「えっ、俺も外されるのか？ってドキドキした」と話していました。
O さん：それも見ました！ あの番組の中で語られることはリアルだから、トークを聞いているファンは、タレントがとても近くなったと錯角しちゃうw A さんが是非、編集してくださいよ。きっといいもの作れます。
——撮影の中でひとりだけ外されない人物がいたそうです。もちろん、山下智久 です。つまり、NEWS は 山下智久 と仲間たちって感じのグループなんですよ。これには驚きました。絵づらだけでメンバーを選んでいないと思いますが、そこでの並びを見ながらジャニーさんが決めたと。
O さん：驚きましたか？ 錦戸くんと内くんの 関ジャニ２人が入っていたから、あんまり気付かなかったかもしれないけれど、山Ｐ はその他の 旧KKKity や 増田、手越（テゴは扱い的には V6 の岡田的ですね、変化率なども・・・）、森内 とは格があまりにも違ったでしょ？ その差は今でもちっとも埋まっていませんよね？ だから山下智久 with NEWSってのは最初からそうで、今でも変わりません。確かにまさか絵づらで選んでいたとは予想しなかったけどw
——山下智久が別格だったというのはもちろんそうですけど、私にとっては 錦戸くんのデビューという意味合いの方が大きかったんです。でも、今でも縮まっていないと O さんが言われるなら、それはグループとして失敗しているからですよ。違いますか？ NEWS のファンもそう思っているんでしょうか？
O さん：６人になってしまった今は 山Ｐ と 錦戸くん、小山とシゲ、テゴマス というペアで落ち着いたので、バランスは取れてきているように思います。けど、錦戸くんはやっぱり 関ジャニ∞ のメンバーで、NEWS のメンバーって感じがしないんです。テレビで見ていても NEWS のときは楽しそうじゃないし・・・去年のジャニーズカウントダウンは、錦戸くんは関ジャニ∞として、京セラドームから中継でしたよね。NEWSの歌を歌っているときも、関ジャニ∞ の中でやっている方が生き生きした表情だったと思いませんか？ ファンの人も感じているのではないでしょうか。
——NEWS にいるときは楽しそうじゃないと言われる理由がよくわかりませんが、私が見た中では『Never Ending Wonderful Story』という2007年の復活ライブの DVD はよかったですよ。山下くんのソロはやはり素晴らしかったですけど、グループとしても悪くなかったです。まあ、シングル曲については、相変わらず興味が持てないんですけど。
O さん：話を戻して、タッキーなんですが、あれだけ ジャニーさんのお気に入りだったのに、本命が 嵐 になってしまったのは、どんな背景があるのか、続きいきましょう。
——滝沢秀明 については、田原俊彦、近藤真彦 以来となるソロでデビューさせたいタレントだったわけです（ひかる一平 もいますが、、、）。ドラマでも活躍していましたし、他の事務所で言えば、完全に売れっ子タレントですよね。でも、ジャニーズの場合はまだデビューしていないことになっていた。ジャニーさんのレコードに対するこだわりなんですかね？ でも、DA PUMP、Folder、ゆず と、アイドル的な人気を持つグループには、歌唱力も求められるようになっていた。タッキーの歌唱力は、最近は上達していますが、当時は、、、、
O さん：うん、聞いていられなかった・・・
——あとバラエティ番組ですよね。私はバラエティってほとんど見ていないのでわからないですけど、どうでしたか？ 『ガキバラ帝国』とか。
O さん：『８時だＪ』は見ていたんですが、『ガキバラ帝国』はほとんど見ていません。何でだろう？ 面白くなかったのかな・・・で、バラエティ番組でのタッキーはどうだったかというと、整って素敵な顔のまま、一生懸命、面白くしていました。本人は本当はおちゃらけた子らしいですけど、ちょっとイメージ違ってたかな。無理してる感も少々・・・ジャニーズ Jr. のバラエティは正直イマイチな番組内容です。ただジュニアのリーダーっていうのは本当に強く印象づけられたし、事実そうだったわけですから。全体にチームワーク、まとまりも感じられました。
——ドラマだと一番話題になったのが松嶋菜々子との『魔女の条件』（1999年）。最高視聴率が最終回の29.5％。野島ドラマの『ストロベリー…』（2001年）、それから『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』（2001年）ぐらいまではタッキーのブランド力があったと思うんですけど。やはり、タッキー＆翼 のデビュー直前にあった『太陽の季節』（2002年）が大失敗でしょう。原作は石原都知事のデビュー作。視聴率もがっくり落ちて平均13.6％。これだな。タッキー低迷の一番大きな原因は。
O さん：そうなるのかな。あれは主題歌も タッキー が歌ったのにね。私は好きだったけど、時代にはあわなかったんだろうね。相手役の池脇千鶴も幼すぎたのかなあ。『義経』は見ましたか？ あれも評価されなかったかな。
——『義経』は 2005年ですからね。『太陽の季節』の主題歌『キ・セ・キ』はよかったですよね。でもドラマも好きだったんですか？ 「石原都知事は責任取って辞任しろ！」で終わらせようと思っていたんですけど。どこがよかったんですか？
O さん：あっ、オチが変わっちゃった？ 失礼しました。いや、タッキー版『太陽の季節』は石原都知事の小説とはストーリーが全然違いますよね。貧乏な少年の金持ちに対する嫌悪と復讐劇ですから。すごく背伸びして演じていた記憶がありますけど、あの役柄はタッキーが大人の俳優になるために必要だったと思うんです。ただウィキ見たら、これを最後に、「東芝日曜劇場」じゃなくなったんですね。何か視聴率といい、低迷の原因と指摘されるのもわからないでもないな。
——石原慎太郎 の芥川賞受賞作『太陽の季節』を原作を、現代風にアレンジと言ってたように記憶してるんですけど。違ったかな？ まあ、マジメに言えばあのドラマに関して 石原 に責任がないというのはその通りでしょう。いや、原作のクレジットを許可してるんだから、やっぱりあるか…
私は読んでないんですけど、石原 の太陽族小説には他に『完全な遊戯』というのがあるそうです。あらすじは、退屈した金持ちの子息たちが、知恵遅れの少女を車でさらってレイプ、別荘に監禁して弄びます。そして、帰りたくないと言うその少女をソープに売り飛ばし、それでも健気に生きる彼女を最後は崖から突き落として殺すという話だそうです。凄いですよね。三島由紀夫 が絶賛した作品だそうです。
どちらかと言うと、ジャニーさんは『完全な遊戯』をドラマ化したかったんじゃないかな？ ドラマ版『太陽の季節』は、それらを反転した内容になってるわけですよね？ なぜ、わざわざ石原作品を持って来たのかわからない。もしかしたら、表現を規制する側に回った 石原都知事 に対して、ジャニーさんが皮肉でそのようにしたのかもしれないですね。違うか？
O さん：私も読んだことないですけど『完全な遊戯』は酷いストーリーですねえ。かなり読んでみたくなりました。皮肉説も面白いですね。私は タッキー を 石原裕次郎 にしようとしたのかなあとも思いました。『 21世紀の石原裕次郎を探せ』コンテストは2000年に実施されましたが、それを意識したんじゃないかと。
——でも、タイプが全然違いますよね。昨年のドラマ『オルトロスの犬』はそこそこおもしろかったですよ。ちゃんと 滝沢秀明 のために作られたドラマでしたし、本人の存在感もありました。あれで 10％も取れないというのは、「テレビドラマ」自体が厳しい状況って気もします。まあ、今後も タッキー の活動は続きますしね、結論のでない話ですよね。長くなりました。
次回の「ジャニ友」は隔月なので６月になりますが、ワールドカップに行くため、帰って来てからの７月ですかね。あと、関西在住の方、もしくは 関ジャニ∞ のファンの方でこの blog で語ってやってもいいという方はメールください。右のプロフィールから入るとアドレスがあります。
