ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

木村拓哉 主演『 HERO 』を見た。

このドラマをワールドカップ開幕1ヶ月前に見たというのもなにかの運命であるだろう。ついに伝説のドラマ『 HERO 』を初めて見ました。このドラマは 工藤静香 との結婚から間髪入れずにスタートしています。入籍が 2000年12月5日、ドラマが2001年1月8日スタートです。さすが ジャニーズ 凄いですね。衝撃が冷めないうちにドラマをスタートさせたわけです。そして、記録的な視聴率を叩きだしました。全回 30%以上。最高視聴率 36.8%を2回出しています。



このドラマでどのようなヒーロー像が描かれ、それがキムタクのイメージとどのように重なるのか注目していました。今回のキムタクの役柄は検事です。ですが、中卒で大検を受け、そして司法試験に受かり検事になったという設定です。しかも、スーツを着ない、話し方も現代の若者同様という型破りな検事です。おっ、ちょうど4年後にフジテレビを買収しようとした型破りな社長ホリエモンみたいですね。彼は東大中退ですけど。検事と言えば、かなりの権力者なわけですが、キムタクの役柄はあくまで庶民の目線。つまり、普段通りの 木村拓哉 が検事をしているという設定です。


ドラマでは普通「正義の味方」と言えば 弁護士さん なわけです。検事は罪を裁判で請求して行く側ですから。でも、被害者の立場になれば、味方となるのはやはり検事です。そうですよね? また、えん罪の可能性がある場合にもキムタク検事は捜査をやり直し、真実を追究します。なるほど。オウム事件以降「被害者の人権はどうなるんだ?」という議論が盛んにされてきました。愚直に真実を追究する。弱者の味方というヒーロー像でした。


ヒロインは、また、松たか子 ですね。3度目の登場となりました。最終回、キムタク検事が石垣島支部に異動となり、別れの日が来ます。でも、なぜかキムタクはそっけないんです。クライマックスのシーンで 松たか子は言います。「ワールドカップに連れて行ってくれるって言ったでしょ?」するとキムタクは「ああ、でもそれはカメルーンの選手11人言えたらだかんな」って言うんです。びっくりしましたよ。いくらワールドカップの前の年だからって、そんなカルトクイズ、誰が答えられるって言うんですか?


例えば、今回のドラマ『月の恋人』でキムタク社長が社員に向かって『今回、日本代表が初戦であたるカメルーンの選手11人言ってみろ?」と言ったらどうでしょう。ひと月後には対戦する相手なのに、社員は誰1人答えられませんよ。それどころか「社長、日本代表の選手も3人ぐらいしか知りません」と言うに違いないんです。それだけ日本代表への関心は落ちているんですよ…。まあ、それはいいとして、、、



でも、たか子 はやりました! 泣きながらカメルーン代表の選手10人の名前を挙げたんです。必死におぼえたんでしょうね。そして、11人目の「パトリック・エムボマ」を告げた瞬間に「どうだ!」って感じでニヤリと笑うんです。松たか子さん、最高でした! なのに、キムタクは抱きしめることも、キスすることもしないんです。がっかりです。そんなに 静香 が怖いのでしょうか? 違うみたいです。決して 静香 が怖いわけではありません。このドラマはコメディ仕立てではあるものの、ヒューマニズムを題材にしたということで、あえて恋愛は強調しなかったようです。キムタクが総理大臣を演じた『チェンジ』も同様でしょう。たしかに、このドラマは丁寧に作ってあった気がします。同僚の検事たちの役柄もわかるように作られていましたから。『 Mr.BRAIN 』はキムタク1人に頼ったような作りになっていましたもんね?


最後に、主題歌が 宇多田ヒカル『Can You Keep A Secret?』なんですよね。これがドラマのテイストとまったく合っていないところに、当時の宇多田の勢いの凄さを感じます。「なんでもいいから宇多田だしとけ!」的な。