大学生の頃、どういう社会がいいのか 本当にわからなかったんです。90年代は いろんなことが次から次へと起き、それをどう考えればいいのか? で精一杯でした。でも、下のインタビューのように、理想の社会が語られるようになってきたことで、やっと明るさが見えてきたと言えそうです。今は世代間の対立 や 既得権を守ろうとする人たちの抵抗 もありますが、どこかで変えないと みんなが好きだったような日本は消失してしまいますよ。
◉シンジ君、嘆くより理想の社会を考えてみよう(橋本努 × 芹沢 一也)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100823/215918/
『非正規雇用の人たちが、夫婦で働きながら子育てできる社会、しかも労働時間をある程度、短くしてもらえるような社会を考えていく必要があります。では、そうした社会の理想はどこにあるのでしょう? 豊かな社会が到来すると、人間というのは保守化していきます。守るべき文化が、それだけ多くなるからですね。日本のような高齢化社会になれば、なおさら保守化するでしょう。すると人々は、新しいものを創造することに意欲的ではなくなってしまう。ところが他方で、創造のための条件も生まれています。一般に、創造性が発揮されるのは、若くて貧しいけれども、時間はたくさんあるという、若者がおかれる特権的な状況においてですね。実は、これからは多くの人にとって、そのような状況が常態となっていきます。(中略)政策的に彼らを支援して、例えば、非正社員は、正社員よりも子どもを多く育てられる時間と多額の子ども手当てがあるぞ、といった状況を生みだす必要があるでしょう。一方には、一生懸命働いてリッチになる生活というものがある。けれども他方には、創造的で、しかも子だくさんの生活というものがある。そのような選択肢のある社会で、後者を選ぶ人が多くなると、どうなるでしょう』