ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

西森路代著『K-POP がアジアを制覇する』を読んだ。

まずは おみやげとしてバンコクのコンビニ で買って来たキャンディー『オレ ビューティー』の写真を。10バーツ(30円ほど)。人物はちょうど日本にいたときシングル・チャートの1位だった チャン・グンソクです。そうそう、チャートと言えば、日本で観た KARA『ジェットコースターラブ』の PV はインパクトあったな。正直、日本デビュー以降完全に冷めてたんです。でも、ここまで頑張ってくれるなら 日本人でも韓国人でもどっちでもいいでしょう! 凄いよ。残念ながら バンコクハノイでは1回も PV を観てないけど。これ流してほしいな。




さて、日本で買って来た 西森路代著『K-POP がアジアを制覇する』の感想を書きます。私もこれまで K-POP について考えたことをここで書いて来ましたが、この本ではもっと深く調べて解説されていました。とても勉強になりました。主要グループ、主要事務所の紹介はもちろん、いろんな要素が詰め込まれているので、K-POP に興味がある人にはお薦めの1冊です。特に「大森南朋」の話は衝撃を受けましたよ。衝撃のあまり一旦トイレに行き、一息入れてから読書を再開したほどです。西森さんの執念めいたなにかを感じましたw たしかに、みじかにいますね。あと「恨」の話も勉強になりました。感謝です。


K-POPがアジアを制覇する

K-POPがアジアを制覇する


でも、ジャニーズに関する文章だけは少し突っ込ませてください。120ページ「VSジャニーズ」という項目で書かれている「歌って踊れるアイドルグループはジャニーズ事務所の独壇場と言える状態が続いてきた。これには、同事務所が送り出すアイドルの独特のスタイルが圧倒的に日本の女性たちの心を掴んできたという理由と、彼らだけが日本の男性アイドル市場を長きにわたって独占してきたという物理的な理由とのふたつがあげられるだろう。」という文章についてです。


これを読むと「ああ、ジャニーズが圧力をかけてデビューするアイドルグループを次々と潰してきたんだな」と思われる方が多いことでしょう。「物理的」という気を使った表現が嫌でも目につきますw でも、本当にそうなのでしょうか? そもそも ジャニーズ以外の事務所は「歌って踊れるアイドルグループ」をそんなにデビューさせたがっていたのでしょうか? 私の印象では ジャニーズ の勢いに便乗してデビューしたグループしかなかったと思うのです。便乗ではなかった DA PUMP や w-inds 、そして 東方神起 はちゃんと売れています。ジャニーズに勢いがなかった70年代後半や SMAP が大ブレイクする前の 91〜93年にデビューしたアイドルグループがないのもその証拠でしょう。


「歌って踊れる」かどうかはともかく、日本には ジャニーズの他にも男性アイドルがたくさんいたと私は認識しています。例えば、2000年に発売された ポルノグラフィティ『ミュージックアワー』はそれを証明する1曲ではないでしょうか? この曲は 小泉今日子『なんてたってアイドル』を元にして作詞されています。『なんてたってアイドル』は 1985年の作品で、作詞が 秋元康、作曲が 筒美京平です。アイドルが「アイドルという職業をやっています」と歌うメタ的な構造の歌詞で有名ですよね。そして『ミュージックアワー』はそのロックミュージシャン版になっているのです。つまり、「アイドル」も「アーチスト」もやってることはそんなに変わらないという宣言です。


そもそも「美少年アイドル」というジャンルを世界で初めて作り出したのが ジャニー喜多川社長なんですよ。他にありますか? 1962年にジャニーズがデビューして以降、フォーリーブスを経て、郷ひろみ で完成した「美少年アイドル」というジャンルです。「美少年アイドル」で特許は取れないかもしれませんが、そこはリスペクトされるべきですよね? 他にもいろいろ書きたいことはあるのですが、それはやはり自分の著書で書くべきですよね。以上。