ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

西島大介さんの授業を見た。

先週、バスで街の方へ出掛けたとき「そう言えば、西島大介さんの授業はいつだろう?」と思い出し、とりあえず文化交流センターに向かいました。そしたら、ちょうど授業をされていたんです。ラッキーでした。お願いしてプレス席で見学させていただきました。


ディエンビエンフー 8 (IKKI COMIX)

ディエンビエンフー 8 (IKKI COMIX)


西島大介さん(漫画家)によるマンガワークショップ
http://jpf.org.vn/jp/TabId/278/ArticleId/966/PreTabId/224/Default.aspx
『タイトル:マンガを描くのではない。そこにある何かをそっとマンガと呼んであげればいい  西島大介のひらめき☆マンガ学校ハノイ出張講義』


この絵柄でベトナム戦争を描いてみたかった。現地の人の影響を受けてしまうので、ベトナムに行かずに描いてみたかった。そのような『ディエンビエンフー』の解説もされていました。そして、実際に生徒さんたちに描いてもらう授業をされました。生徒さんと言っても、すでにベトナムでプロとして活動されている方がほとんどだったようです。A4 の用紙が1枚配られ『30分であなたがマンガだと思うものを描いてください』と課題が出されました。



日本でこの課題を出すと「30分で描けるわけない!」という反応が返ってくるようです。自分の作品として提出する以上は… というような思いがあるからかもしれません。この授業の生徒さんたちはわりと30分でできることをされたようでした。提出された作品を見ると、影響を受けたものはそれぞれで、アメコミ、日本のマンガ、アニメ、アート志向など、いろいろでした。西島、さわやかの両先生が、作品を描いた意図などを1人ずつに質問して行きます。


タイトルに「マンガを描くのではない。そこにある何かをそっとマンガと呼んであげればいい」とあります。ですから、どんな作品を描いてもそれをマンガと呼んでいいわけです。それゆえ、描いた本人が何をマンガと考えているのかを言葉にしてもらうわけです。3時間ほどの授業でした。最後には展示会を見た 西島さんの感想も語られました。


私はまだ展示会を見ていなかったので、西島さんに失礼な質問をしてしまいました。「展示会の作品を提出するのに、先生方はどの程度関わってられるのでしょうか?」と。西島さんは授業だけで展示会の作品はだされていなかったのです。ごめんなさい! で、土曜日に行って来ました! 松本大洋さん、二宮知子さんの原画も見れましたよ! のだめ の写真 わかるかな? ペン入れ前です。




西島さんの展示会の感想を聞いていたので「なるほど、そういう風に見るのか」と思えました。例えば、五十嵐大介さんの『海獣の子供』は、海の様子を描くことが彼にとってのマンガなのだと。でも、そういう解説なしだったらよくわからない内容なんじゃないかな? くらもちふさこさんの展示なんてお墓の模型が置かれてましたよw その作品を読んでいないので、どういう意味なのかさっぱりわからなかったです。でも、原画が置いてあると、それだけでパワーがありますよね。


海獣の子供 4 (IKKI COMIX)

海獣の子供 4 (IKKI COMIX)


この展示会で一番「おお!」と思ったのは以下の写真の光景。廊下にずらっと並んだマンガを読む子供たちw これ見たときは笑ってましたけど、展示会が終わるまでに私も置いてあるマンガ読破しないとな。無料で入館できます。みなさんもぜひ!



 

◉漫画家西島大介氏、『ディエンビエンフー』を語る
http://www.viet-jo.com/news/nikkei/110603110215.html
『『ディエンビエンフー』を描き始めた時、まだベトナムに来たことがありませんでした。私はベトナム戦争の話を通して、現代の日本の問題を描きたいと思っています。ベトナム戦争というと日本人は普通、サイゴンを思い浮かべます。ディエンビエンフーという地名には神秘的な響きがあります。ディエンビエンフーは(インドシナ戦争末期の)フランス軍との激戦地で、話の内容とはずれがありますが、このずれもまた面白いと思います』