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ミミズクさんのコメントに応えて 嵐の現状をあらためて考える。その2

嵐のファンのミミズクさんからコメントをいただき、それを元に 嵐について考える文章を書きました。前回のは下のリンク先で読んでください。今回はまず、前回ミミズクさんに指摘いただいたドラマ『鍵のかかった部屋』についてから書きます。やっと全部見終えました。


◉ミミズクさんのコメントに応えて 嵐の現状をあらためて考える。
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20130209/1360362714


◉ジャニコノ50. 嵐『 Face down
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20121224/1356344606


ミミズク:歌詞内容ですがタイアップドラマ、映画の世界観に合わせるため制作に制限があるものだと思われます。指摘されていた『Face Down』の歌詞はタイアップドラマの主人公が善人か悪人か?という疑問を最後まで引っ張り最終的に主人公の正体は謎のまま仲間?の前から行方をくらます…という内容に沿っているだけだと思うのですが、すべてダブルミーニングになっているということでしょうか…?



——『Face Down』が使われたドラマ『鍵のかかった部屋』を全部観ました。たしかに『Face Down』の歌詞は、ドラマの内容そのままに見えます。逆に言えば、歌詞にあわせたラストのようにも見えたくらいです。それまで謎解きにしか興味がなく、お金に無関心だった 榎本 がなぜ最終回になって急にダイヤモンドに目がくらんだのか? 原作において元々泥棒だったとはいえ、6億円分のダイヤから1億円分だけ持ち去るラストは不自然ではないでしょうか? 
まあ、それは脚本の問題かも知れません。私も『Face Down』が出た当時はこの歌詞に意味があるとは考えませんでした。あくまでも、35枚目のシングル『 Lotus 』から一連のシングルにメッセージが込められていると考えた場合に、『Face Down』の「君は誰なのか?影も残さずにEscape」という歌詞が意味を持つということです。それに、嵐のシングルの歌詞で「君のことがわからない」という意味の言葉が使われたことはこれまであったでしょうか? それが非常に気になるのです。
とは言え、私は少し感情的だったかも知れません。AKB48に対する苛立から、嵐がミリオンを出せなかったことをネガティブに考え過ぎてしまった気はします。現在の CD が売れない状態にも関わらず 嵐は70万枚前後売って来たわけですから。では、今回のコメントへ。



ミミズク:突然の不躾なコメントに記事まで起こして丁寧に解説してくださり、本当にありがとうございました。大変興味深く読ませていただきました。自分にはフィルターがかかっていてどうしても客観視が難しいので…先日のコメントを不快に思われたらすみませんでした。回答いただいたことについてコメントさせていただきます。しかしまた長くなってしまいました…すみません。


——喜んでいますよ。ミミズクさんのように根拠を示して疑問を呈してもらえるのは大歓迎です!
ミミズク:以下、ファン側から見た現状です。嵐ブレイク後の新参のいちファンの認識であることを前置きした上ですが…ファンは年毎のオリジナルアルバムとそれを基にしたライブツアーで彼らの今を読み取ろうとします。その意味で12年は大きな転換点でした。「嵐の見たい(見せたい)嵐はライブにしかない」のにブレイク後の嵐は薄まって多様化してしまったファンに何をどう見せるか、どうやって空間を共有するかを模索してきた印象でした。wakita-A様が「熱心なファンをずっと掴み続けるという方針を貫いている」「ファンが薄く広がるのを嫌っている」と分析してくださったのは嬉しいことでした。


——握手会があるわけでもないのに、CDシングル を買うファンがこれだけいるのは凄いことですよ。それは熱心なファンだと思います。もちろん、そのファンの中で濃淡があるのはそうなのでしょう。いろんなファンがいる中で、ライブで試行錯誤をしているのは、熱心なファンと言えない私も感じていますよ。
ミミズク:現実はそううまくはいっていませんでしたが。オリジナルアルバム=ライブはアイドル・アーティストの核。嵐のライブは客も演者。作り上げてきた形を守りきるために薄まることは障害になる。しかし少なくともライブにおいては一般にブレイクした弊害が出続けた数年でした…客側の熟成期間が足りなすぎた。あるいはメンバーは妥協するかどうかの選択をしようとしていたのかもしれません。


——それは人気曲以外のリアクションが薄いということなんですかね?
ミミズク:しかし昨年になってようやくひとつの打開策が生まれた。ライブを2本に分けたことです。核を守るためにもう一つのライブを「今のファン」に委ねた。結果は成功だったと思うし、彼らの望む方向に一歩前進したのかなと思います(もしかしたら構想的には11年に行う予定だったのかもしれませんが、震災があったので)。長年のファンの方々が「嵐が戻ってきた」と喜んだ昨年のアリアルツアー。その結果を受けて、ファンをできる限り抱えてもう一段上を目指すのか、熟成の方向に向かうのか…?後者を望むファンが多いですが今年中にその答えが出るかなと思います。


——「アリアルツアー」ってなんだろう? でも、ライト層向けとコア層向けを分けるのはいいですね。


ーー(前回の私の発言)だからミリオンが必要ないとは言えないと思う。これは当たるかどうか楽しみに待ちたいです。
ミミズク:はい。おそらくファン側から見た変化の兆しの答えもここに重なると思います。


ミミズク:前のコメントの補足です。ファンのシングルへのがっつきのなさは不思議なことではないと思います。SMAP のシングル売上とライブ動員数の差を見ればわかりやすいかと。曲に関係なく欠かさず全種購入するのは固定の濃いファンであり、中には「買い支える」=「もっと(グループに)売れて欲しい」という思いが根底にある人も多い。買い支える必要がなくなれば多くのファンは購入するかを選択する方向に進みます。聴ければいいのですから。SMAP は買い支える必要もこれ以上上を目指す必要もない国民的アイドル。嵐 は SMAP の域まで遠く及びませんがすでに選択するファンも多いということだと思います。


——その発言は、ファンのことではないんです。ジャニーズ・サイドにもっと売るための「がっつき」がないのが不思議だなと。全曲ではなく例えば『 Love Rainbow 』だけでもミリオンにするための努力を見せるとか。嵐 の5年後、10年後を考えた場合に、ミリオンがあったかどうかは重要になると思うんです。SMAP の強みは、ファン以外の人たちが聴きたいと思う曲を何曲も持っていることだと思うんですよね。
ミミズク:初回限定盤の出荷数についてですが、JStorm(以下JS)所属アイドルのファンにとってはこれも不思議なことではないです。JS は JE と違い他の大手レーベルと手を組んでいない自社レーベルで、生産ラインが弱いのか在庫を抱えたくないからか? 初回盤は事前予約分で締切、ひどいときには出荷が追いつかず発売週に通常盤すら店頭から姿を消すことも(10月末発売の最新アルバムがそうでした。アルバム前作の初動売り上げを参考に出荷したと考えています。おそらく追加が集計に追いつきましたが)。出荷が少ないのは飢餓感を煽るためではないかなんて説もありますが、そもそもオリコン集計的にも不利ですしなぜいつもこんなにカツカツなのか謎です。最近でも JS から出た山田くん初ソロシングルが発売日なのに店舗に通常盤すら並ばないこともありましたし、エイトの映画DVDも早々に予約締切で初回を買いはぐれたファンも多かった。JS はやる気がない、ケチだ、などとファンからは散々な評価です。(しかし嵐にとってはポニーキャニオンから戦力外通告をされた救済措置として立ち上げられたレーベルですし、ありがたいと思わないといけないのかもしれません…)


——なるほど。ジャニーズの情報サイトに「CD 入荷しました」とよく出ているのは、そういう状況があるからなんですね。しかし、今一番動員力のあるアイドルの話とは思えないw 悪い意味でとてもジャニーズらしい話ですよね。
ミミズク:最新作はせっかくの3種ですから勿論売れて欲しいと思います。ただ今年のシングル年間ランキングはますます混沌としそうですね。SKE の最新作は累計が様々な状況から70万近くなる可能性もありますし、もし今年の「総選挙」で全姉妹グループのシングルにも選挙券がつくと48グループにジャニーズは太刀打ちできないでしょう。その場合本体のAKBの売り上げが下がりますが、AKB 界隈の様々な動きを見ていると今年彼女たちの勢力図にも大きな変化がありそうです。


——おかしいんですよね。赤字6億円と秋元康が言った東京ドーム3日間とか。私はそれを DVD の映像で観ましたが、ジュニアマンションを真似したセットも、ムービングステージも、ジャニーズとは比べ物にならない粗末なものでしたよ。どこにお金がかかったのか? 有料入場者が少なかったからではないのか? そもそもスポンサー付きのアイドルってなんなのか? 
あと、私はジャニーズのトップグループ制の話をしていますが、女子アイドルにもそれはあると考えています。SKE48AKB48 を超えることはないはず。AKB のブランド力が落ち、つづいて SKE も落ちるだけなので。
ミミズク:あるいはジャニーズ側も今年中に世代交代の一歩として キスマイ がシングルで 嵐 を超えるという演出もあるか?と思っていました。やはり今年は変化の年になりそうです。


ーー世代交代は徐々に行われるでしょうけど、嵐 の数字を超えるのはまだまだ難しいでしょう。私は自分の予想に従って 嵐 の代表曲が鳴り響く夏を待っていますよw ミリオンでなくても構わない。クオリティは元々高いから・・・これまでの 嵐になかったような曲を聴きたいですね。あっ! 久しぶりにジャニーさんにタイトル考えてもらうとかww
ミミズク:電子書籍を購入したことがないのでどうすればいいか分からず…まだ未読です、すいません。勿論読ませていただこうと思っています。インタビューもすいません。


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◉ジャニーズのトップグループ制と現在のトップ嵐

 http://p.booklog.jp/book/62547

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——とりあえず、上のリンク先に行ってもらい、まずは試し読みしてください。左側のオレンジの本の下に「この本を開く」というボタンがあります。それをクリックしてください。
ミミズク:天才ジャニー喜多川社長の引退後、ジャニーズがどのような生き残り策を取るのか私も注目しています。これからもこちらをのぞかせていただきます。丁寧な回答をいただき本当にありがとうございました。


——こちらこそありがとうございました。これからもよろしくお願いします!