かつてプラチナ世代と言われて期待された世代は、2009年のU-17ではグループリーグを突破出来ず、2011年のU-20ではアジア予選敗退で本大会出場も出来ませんでした。その世代には、宇佐美、宮市、柴崎、そして、京都の宮吉、ユース年代の代表には入ってませんが武藤もそうです。宇佐美、柴崎、武藤は、ロシア・ワールドカップでは中心選手としての活躍が期待されていますよね? その中で、アーセナルと契約し、ザッケローニ監督時に日本代表に招集されたこともある宮市は、現在、苦しい状況ながらも巻き返しを狙っているようです。
◉宮市、欧州での苦闘/ロングインタビュー
http://www.nikkansports.com/soccer/world/news/1477703.html
『正直ロシツキーとかエジルとか、キレのある選手はぜんぜん筋トレをやっていなかった。むしろ、筋トレをやってるとロシツキーなんかが「やるな」ってアドバイスをくれたんです。「それよりお前、ボールにもっとさわれ。その方が大事だから」って。(ロシツキーはどんな人ですか?)僕にとって師匠みたいな人でした。めちゃくちゃいい人。アーセナルはみんないい選手だし、いい人ですけど、彼は本当にいろいろアドバイスをくれました。練習が終わってロシツキーが10分ぐらいですけど、いつもドリブル練習をしてるんです。それに加わってみたら「お前、ボールを見ないで周りだけ見るんだ」とかアドバイスをくれて、「そうなんですか」って(笑い)。』
『僕は若い時にアーセナルで、一流とは何かということを実際に知ることができた。ロシツキーは本当にすごかった。海外では自分からチームメートに話しかけないとダメです。孤立している選手はやはり、自分から話しかけてないですよね。僕はロシツキーにプレーの秘訣(ひけつ)を教わりに行ったら「2つぐらい先を見てプレーしろ」と言われました。ただ「それは無理です」と思いました(苦笑)。皆さんはロシツキーのドリブルとかパスがすごいと思うでしょう。でも、彼が本当にすごいのは守備を頑張ってするところ。彼のスライディングにはほれぼれします。そしてボールを奪ったらすぐに立ち上がってドリブルする。その一連のプレーがすごい。みんな、知らないでしょう(笑い)』
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この宮市の話は、マンガ『フットボールネーション』第7巻の内容とまんまかぶってますよね? 技術を持ちながらも状況判断が遅く、プレーに活かせないという話でした。ロシツキーが「2つぐらい先を見てプレーしろ」というのは判断スピードのことでしょう。『敵味方の状況を的確に「判断」し、最善の方法で「解決」する行為を90分間やり続けるスポーツ」それがサッカーだとマンガには書かれています。つまり、敵味方22人の状況をつねに観ておかなくてはならないのです。そんなことが可能なのか?
「戦術メモリー」の蓄積があれば、無意識にそれができるようになるそうです。2つ先のプレーも読めるようになるのです。どうすれば「戦術メモリー」は蓄積されるのか? サッカーの試合をたくさん観ることで蓄積されると書かれています。日本の多くの選手は自分の技術を磨くことには熱心だけど、試合を観ることを熱心にしないそうです。なるほどなー 京都サンガの選手にも当てはまることかもな。