ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ベトナム人との間に流れる深い川。

最近、職場で感じていることを書きます。私は日本語教師をしているので、職場では日本語が通じます。ほとんどの社員の方が日本語をしゃべれるのです。最初はそのことを心強く思っていました。ですが、仕事にもそこそこ慣れ、仕事の内容について話し合いを持つようになってくると、違う景色が見え始めてきたのです。


簡単に言うと、「言葉は通じるけど、話は通じていない」、というものです。たぶん、私より先にベトナムに来られた方なら、頷いてくれるのではないでしょうか。まあ、そこまで来たとも言えるのですが…。ここで少し、ハノイ来てからの出来事を書いておきます。


◎5月 1週間ほどハノイに滞在して、部屋探しと証券会社での口座開設申請
 →インフレもあり、家賃は高く部屋は見つからず。
◎6月 再び簡単な荷物を持ってハノイに。ホテルに滞在して部屋探し
◎7月 やっと親切な不動産屋さんと出会う
◎8月 8月10日にやっと家賃450ドルの現在のアパートに入居。ホテル脱出!
    英会話学校に入校&ベトナム株ようやくスタート
◎9月 日本語教室の教師に
◎10月 日本語教室を経営する会社が、不動産事業も行うので手伝えと言われる


とまあ、こんな感じです。現在の私はフリーターです。しかし、日本語教師としてフルタイムで働かないかと誘っていただいたり、今回のように不動産事業の仕事をやらないかと言われています。ですが、社員になるのはきのうも断りました。まだ、体力的にこなせる自信がありませんし、給料もそれほど出るわけではありませんから。ところが、きのうは成功報酬でやってみませんかとオファーを受けました。


この会社、見切り発車で、すでに日本人向けのフリーペーパーに広告を打っていたのです。他に日本人のスタッフはいませんから、私を当て込んでのことです。不動産業について未経験なのにです。それならと、webサイトのお手伝い、日本人の契約時の立ち会い、この2つに絞って仕事を引き受けることにしました。格安物件も扱うということで、これからくる私のような脱出組日本人の方のお役に立てると思ったからです。もちろん、私としても今後を考えて道を切り開いて行かねばなりません。これまで親切にしていただいていた不動産屋さんには、商売敵で働くこととなり、裏切ったようで申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが。


そして今朝8時、来月から私が暮らす用の部屋を見つけたから、10時に会社に来てくださいと言われました。こっちの都合は完全に無視でした。いや、ビル工事で寝てなかったので、多少は静かになった朝は寝たかっただけなのですが(他のビルに配慮してか、昼間は少し静かなのです)。


とはいえ、せっかく見つけてもらったのだからとバイクタクシーで会社に駆けつけました。それは日本料理屋が立ち並ぶ、キンマー通りの物件でした。家具やエアコン、テレビもありながら200ドルと格安の物件でした。日本人には人気のエリアです。しかし、会社に行くには不便な場所です。そして、部屋は東京で住んでいたとこよりも狭い15平米程度。しかも、日当りはなしで、シャワーも粗末なものでした。私は断りました。


社長は怒っているようでした。私はたしかに安ければありがたいとは言いましたが、仕事をこれから増やすにも関わらず、なぜ、今よりも悪い物件に住まなければならないのでしょう? 400ドル程度まで出せるとも言っていたのにです。もしかしたら、この人は早く用件を片付けたいだけなのでしょうか? 


そもそも私がwebサイトの手伝いをすると言ったのは、サイトを充実させた方が借り手の希望を絞り込むことができ、物件紹介の無駄足をなくせると思ったからです。立ち上げから人員を増やせないことは想像できましたから。しかし、その提案に社長は頷いていたはずなのに、もう理解されていないことがわかってしまったのです。この調子では先が思いやられます。


他のベトナム人日本語教師の方々も、私の話をわかったと笑顔で頷いてくれるのですが、それがまったく伝わっていないことが度々あるのです。先週は、「こういったでしょ!」と詰めより、恐い人というイメージもできてきましたw いや、それを悲観しているわけではありません。私はこれから数々起こるであろう文化的な違いによる摩擦を、引き受けようと思っているのです。あくまでも体力の続く限りですが。みなさんに紹介できるレベルになれば、ハノイの不動産情報をここに書き込みたい思っています。