ハノイの日本人

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ジャニコノ2. KinKi Kids『愛されるより 愛したい』。

「週イチでジャニーズの名曲を紹介して行くシリーズをはじめます」と昨日書いたばかりなんですけど、きょうも「ジャニーズあの曲この言葉」、略して「ジャニコノ」を軽く書きます。書きたいことがあるのに来週まで待つなんて、 blog では無理なんですよ。で、今回もキンキです。2ndシングル『愛されるより 愛したい』から「鏡に映る僕は…誰だろう?」です。本来なら、こちらがキンキのデビューシングルだったと私は思うんです。ある意味、幻のデビューシングルです。



作詞は森浩美、作曲は馬飼野康二という作品です。馬飼野先生の代表作については以前話しました。森浩美先生の代表作は、田原俊彦『 抱きしめてTONIGHT 』、光GENJI 『 COCORO 』、SMAP『Can't Stop!! -LOVING-』『はじめての夏』『$10 』『 SHAKE 』など多数です。その中で重要なのが SMAP のデビュー曲『Can't Stop!! -LOVING-』です。これ、お二人の作品なんです。


前回、大作詞家・松本隆光GENJI の作家陣に「硝子の少年」というシンボルを殺された話を書きました。そのリベンジを果たしたのが KinKi Kids のデビュー曲『硝子の少年』でした。実は、この『愛されるより 愛したい』も SMAP のデビュー曲で惨敗した2人のリベンジ・ソングだったのです。キンキのデビューに際して、この2曲は同時に発注されていたと思います。おそらく、『硝子の少年』と『愛されるよりも 愛したい』のどちらをデビュー曲にするか? ジャニーズとしても迷いがあったのではないでしょうか? 結果的にはあの順番で大正解だったわけですが、私としては違和感のある順番なんですよね。


なぜなら、前回も書いた通り、「硝子の少年」は松本隆によって殺されてしまっているのです。それなのに、『愛されるより 愛したい』には「硝子の少年」が登場しているからです。ジャニーズサイドから「100万枚」指令がでていたというキンキのデビュー曲ですが(山下達郎が告白しています)、「ガラスソング」をテーマにしろという指令がでていたかはわかりません。ですが、この曲も明らかに「ガラスソング」なのです。それを示すのが冒頭に書いた「鏡に映る僕は…誰だろう?」です。そして、次の歌詞にはこう書かれています。


♪ 初めからカッコのいい オトナになんてなれないなら 怖がらずそのドアを開けばいいだけ


大人になる前の少年が、勇気をだして一歩を踏み出す。その前の心の揺れを描いた「ガラスソング」です。ガラスはどこにでてきたか? もちろん「鏡」がそうですよね。鏡はガラスでできています。たぶん、森浩美先生、馬飼野先生は Kinki Kids のデビュー曲のつもりで書いたと思いますよ。それにふさわしい名曲ですよね。