ハノイの日本人

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ジャニコノ23. 嵐『 A・RA・SHI 』

「オンリーユーソング」を8曲紹介して、次になにをやるか考えていました。いろいろあったのですが、わかりやすいところから行きましょう。「名前ソング」です。タイトル見てもらえればわかりますよね? きょうの「ジャニコノ」は、嵐というグループの『 A・RA・SHI 』という曲ですw



ところで、嵐 というグループ名はどこから来たんでしょう? 嵐のデビューが決定したとき、友人が嵐のデビュー告知チラシを見ながら「嵐って名前、ダサくない?」と言ってきました。もちろん、それを聞いて黙ってられません。「ほぉ、嵐 がダサいって言うなら、お前の好きな 山嵐 もダサいのか?」と尋ねてみました。山嵐 というハードコアのバンドがあるんです。それで一応「嵐 もあり」とその場で決定しましたw ハードコアパンクや HIP HOP でも漢字のグループ名が出て来ていましたが、ジャニーズでも漢字1文字は他にないですよね? 忍者、男闘呼組はありますけど。ちなみに、そのときのチラシに書かれた「嵐」の文字が、ジャニーさんの筆によるものだったことを今回 Wiki で知りました!


たぶん「嵐」というグループ名は、いつものようにジャニーさんがメンバーの名前を見ながら決めたのでしょう。KAT-TUN と同じようにです。ですが、なかなかいいグループ名が出て来なかったのだと思います。そのときです、桜井の「桜」の文字がジャニーさんの目に止まりました。「桜吹雪 から連想して 吹雪?」いや、それは違うな。そうだ! マッチの『 純情物語 』の歌詞にある「背なに見えぬ桜嵐」はどうだろう? よし、これで行こう! というわけで「桜嵐」から「嵐」です。どうでしょう? まあ、このまえ「ジャニコノ20」を書いてて思いついた話なんですけどね。ちなみに、桜井( S )、相葉( A )、松本( M )、大野( O )、二宮( N )で並べてみたところ「 SAMON 」になってしまいましたw 左門豊作ってみなさん知ってますか?


次に「嵐はなぜグループ名をタイトルにした曲でデビューしたのか?」です。『 A・RA・SHI 』の作詞は J & T 、作曲と編曲は馬飼野康二です。「 J 」はジャニーさんとして、「 T 」は誰なんでしょう? たぶん、何人かが集まって作ったんでしょうね。曲も含めて、数曲を合体させたような感じになっています。でも、この曲にはテーマがあったはずです。恐らく、HIP HOP を取り入れたポップソングを作ることだったのでしょう。それが新しい時代のアイドルに必要な要素だとジャニーズは考えたのだと思います。もうひとつ、嵐 のメンバーが小学生時代からラップを聴いている年代だというのも重要でしょう。そこで、m.c.A・TDA PUMP のような J-RAP の流れに行くのか、それともハードコア HIP HOP の流れに行くのか? この選択は大事なところです。ジャニーズは驚くべきことにハードコアの方を選択したからです。J-POP ではなかなか見られない「悲惨な時代」「ブッ飛ぶよりも裸のまま突っ込め」という激しい歌詞が見られるのはそのためだと思います。この選択が成功だったことは、現在の 嵐 の活躍を見ればわかりますよね。



参考にした曲があると思うんです。恐らく、SOUL SCREAM の『 魂の叫び 』です。1996年に発売された日本語ラップの名盤『 THE"DEEP" 』の1曲目です。特に曲として似ているわけではないんです。『 魂の叫び 』はグループ名 SOUL SCREAM を日本語に変換したタイトルですよね。『 A・RA・SHI 』は漢字をローマ字に変換したわけです。もちろん HIP HOP では自分の名前を連呼する曲が普通にあります(それは他のジャンルではなかなかないことですよね?)。当時の日本語ラップの中で、HIP HOP でありながら、かつ「ポップ」を獲得しているのが SOUL SCREAM だったのです。『 魂の叫び 』の動画がなかったので、同じアルバムから別の曲をアップしました。『 黒い月の夜 』です。下の映像は 96年に行われたハードコア HIP HOP の祭典『 さんぴんCAMP 』のものですね(私は5列目で観ました! )。



嵐は1999年9月にデビューを発表し、11月に『 A・RA・SHI 』を発売していますよね。この年の5月には、 Dragon Ash feat ZEEBRA & ACO『Grateful Days 』が発売され大ヒットしています。「俺は東京生まれ ヒップホップ育ち 悪そうなヤツは だいたい友達」です。SOUL SCREAM はその ZEEBRA の設立したレーベル『 FUTURE SHOCK 』に所属していました。この曲の影響も大きいことでしょう。