ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ジャニ友2月 松本隆。 前編

緊急「ジャニ友」開催です。白い鳥さんのコメントで教えていただいた松本隆さんの『スワンソング』解説。これは語らなければならないでしょう! その前に、まず KinKi Kidsスワンソング』が発売された背景、特にジャニーズの2009年についてもう一度振り返っておきたいと思います。



◉ 季節の松本 第16回 KinKi Kids 新曲『スワンソング
http://www.kazemachi.com/cafe05/kisetsu/kisetsu_main_016.htm


——作詞家・松本隆さんのサイト『風街茶房』に『スワンソング』の解説が掲載されました。冒頭に『普段は歌手にさえ詞の説明をしない松本隆が、自ら「スワンソング」を解き明かす』と書かれてあるように、異例の出来事です。驚きました! O さんも既に読まれたと思うのですが?
Oさん:はい。私の第一印象は、年齢的に大人になったキンキへのはなむけだったんだということです。あれ? いきなり本題に入ってはダメですよね。


——いえ、まずは率直な感想をいただいたってことで。私としては、とにかく大きな資料を頂いたということで、松本隆さんに感謝を述べたいです。これは何度も読みたい。でも、ますます謎は深まりました。松本さんの解説について話す前に、まずこの blog で書いてきたことを話させてください。
この『ハノイの日本人』では、ずっとジャニーズについて文章を書いて来ました。「ハノイにいるのになぜ?」という疑問はさて置き、誰からも頼まれずジャニーズの文章を書いて来たわけです。その中で、1991年のデビュー以降、ずっとジャニーズのTOP であり続けた SMAP と 嵐 の TOP 交代があり得るのか?というような文章も書きました。2007年夏の『 ARASHI SUMMER TOUR 2007 Time -コトバノチカラ-』の DVD を見て感動し、SMAP のライブを超えているという最大級の賛辞を贈りました。同時に、この時点で 嵐 と比べながら SMAP を叩こうとするメディアを牽制する文章も書きました。しかし正直、私も2009年に行われた劇的な TOP 交代劇を想像できなかったわけです。


◉ ダメだ。うるさっくって眠れない。嵐のDVDの感想を書く。
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20081008/1223502470


SMAP をなめんなよ! 第1回
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20081114/1226682784


Oさん:私はまだ完全に交代したとは信じていません。老若男女誰もが知る“国民的”タレントは SMAP で、嵐 はまあ労働力世代までは「嵐、知ってるよ〜」という年齢の上限持ってこれたと予測しますけど、まだ私達の父母世代には浸透していないからというのが理由です。



——うーん「信じたい」「信じたくない」という話ではないんです。私も SMAP に対するリスペクトは消えていません。嵐が SMAP の域に辿り着けるかはまた別の話です。それはこれまでに発言して来た通りです。でも、2008年9月の国立の嵐のライブとほぼ同時期に行われた SMAP のドームツアー( DVDを見た限りではこれまでで最低の内容)は、交代を象徴する出来事でした。国立でのライブというのは、観客動員だけを考えれば難しくないでしょうけど、なんらかの特別な意味があるんだと思います。そして、それは2009年に向けてのサインだったのだと思います。
また、SMAP も『がんばりましょう』のブレイクから、時間が経って国民的アイドルになったわけですし。そういう「時間軸効果」みたいなことはあると思います。
Oさん:失礼しました。「昔はよかった・・・」という頭の固い大人のような発言をしてしまいました。Aさんが昨年末言っていたように、一部メディアで SMAP 叩きが始まって、その後に座ったのは 嵐だ ったけれど、ジャニーズには 嵐 以外にもたくさんタレントいますよ、色んな事できるんですよ〜というアピールで、2009年秋〜年末にかけての、怒涛の CD 発売ラッシュがありました。マッチさんも最近、芸能活動に力を入れていて、少年隊 も話題ポコポコあります。ジャニーズ一丸となった綿密に練られたトップ交代ストーリーは、ジワジワ効いてきそうです。
Aさんは以前から 嵐 に対しての評価が高かったですよね。5人ともイマイチ特徴ないなあと思われていた時代から、「嵐 はいいです」と言い続けていましたねっ。


——そうですね。嵐 はデビューのときから気に入っていました。もっとも追っかけてたファンの方々のように、コンサートには行ってないわけですが。大宮のブックオフで嵐のファーストアルバムが 300円で売られていたのを見つけて3枚買ったこともありますw どちらかというと、最近よりもその頃の方が熱心に聴いていましたw
Oさん:私も 嵐 は嫌いじゃないけど、インパクトないし、5人平均的な感じがしていたので、当初はまさか 嵐 がココまで来るとは思いもよりませんでした。その平均的なところが、今は好きなところでもあるんですけど。


——こんな形でブレイクするとは私も想像してなかったですよ。さすがに、ジャニーさんも予想していなかったんじゃないでしょうか? おぼえているのは、嵐の最初のライブのビデオ『スッピンアラシ』が近所のレンタル屋に置いてあったんです。その中で二宮くんがアコースティックギターで弾き語りをしてるのを見ました。それを見ながら、彼の成長次第で嵐のスケールが大きくなるかどうかが決まるという印象をそのときは持ったんですよね。
Oさん:ただ SMAP も 嵐 も、Kinki や KAT-TUN(これを同列にするのも違うというのはわかっていますがCDセールスの一例として)ほどデビュー時には爆発しなかった。努力して、ジワジワ来て、ブレイクしたという風に私は思っていて、そのような状況から、SMAP → 嵐 というのも路線としてはアリということになるんですね。


——SMAP は別格ですけど、嵐 や Hey! Say! JUMP は大事にされてるからこそ、いきなりヒットしないように「配慮」がなされた気もしますね。逆にキンキや KAT-TUN はグループとしての活動期間も長くデビュー前から大人気だっただけに、ヒットを義務づけられていたんですよね。
Oさん:あとはAさんが言うように、国民に親しまれるヒット曲のみが、嵐が真の TOP になるために残された課題です。


——そうですね。『 One Love 』をしつこく歌い続けたら代表曲になるかも知れませんけどw 
話を戻して、2009年に入って『「ポストSMAPKAT-TUN でもなく、嵐でもなく、関ジャニだ!」そういうメッセージを受け取った』という文章を『無責任ヒーロー』を聴いて書きました。このあたりから関ジャニ∞に注目した文書が増えて行きます。そして、アルバム『 PUZZLE 』の謎解きを始め、解いた結果として、関ジャニ∞ が TOP になると言いだしました。
Oさん:そうでしたね。昨年、『 PUZZLE 』の謎解きを一緒にしたときには、あまりにぶっ飛んだ意見だと思いました。いわゆる長老組の横山裕村上信五渋谷すばるはJr.全盛期にタッキー以外の取り巻きでは割と格上でしたし、錦戸亮ちゃんは、ジャニーさんが好きな少年ボイスの頃に CD も出していたのに、いつの間にか、関西の Jr. は大阪に引っ込んでしまって(関西地方の皆様に悪いかしら、この言い方)。



——たしかに渋谷すばるは期待されてましたよね。歌もうまいし。私もデビューを楽しみにしていました。もちろん、いまの状況を考えれば、関ジャニ∞ でデビューしてよかったと思っていますけど。結局、関ジャニ∞ が TOP になったのは「大阪の」だったんです。
Oさん:全員、関西出身のジャニーズがいてもいいんですけど、私はジャニーズは関西色を打ち出さなくていいのになあって思うんですよ。ジャニーズはスマートで、可愛らしいアイドルでいて欲しいのです。90年代後半のタッキーを中心とした Jr. ブームで、ジャニーズ Jr. が増えすぎて、東西に分ける必要があったのでしょうかね。その実験台が関ジャニ∞ だったのか??? 


——KinKi Kids の成功があったから関ジャニ∞ もあったと思うんです。キンキのライブでの関西弁のおしゃべりは売りになってるんでしょ? もちろん、吉本芸人のアイドル化もあったでしょうし。時代の流れにあっていたと思います。それに関ジャニ∞ は人気あるでしょう? 毎回、なにが不満なのか全くわからないんですけど説明してもらえませんか?
Oさん:キンキのMCは本当に面白いです! でもガチャガチャしていないんですよ。好みの問題だろうけど、関ジャニは声もでかくて騒がしい感じが万人にはウケないと思います。これはメンバーの亮ちゃんも言ってますw ここで不満を言うなら、そこまで関ジャニ人気があるとは信じがたい、という一言です。年末に大阪の街の中で、関ジャニコンサートに行く子たちを見て、彼の地での人気は確認しましたが、東京では、はたまた全国での人気は?という点には疑問だらけなんです。


——それは年齢的なものもあるんじゃないですか? 私もバラエティ番組を楽しめる方ではありませんが、若い人たちは好きでしょうし。「笑い」について、関ジャニ∞ がジャニーズにとっての新しい領域に踏み出しているという評価をしてもいいんじゃないですか?
Oさん:私はバラエティ大好きです。だからこそ「笑い」はホンモノに任せておけばいいという考えです。まあ芸人さんも CD 出したりしているし、女性アイドルも昔とは活動の仕方が違っているから、芸能人の中でも職業の区分けがなくなっているのかな。そんな流れなら関ジャニの頑張りも認めてあげないといけないですね。


——うーん「ホンモノ」って誰のことを言われてるのかわからないですけど、そんなにおもしろい人いますか? それを言ったら SMAP の評価はどうなるんでしょう?
Oさん:ホンモノというのは言い過ぎだけど、いわゆる「笑い」を本職としている人ですね。あとは東京の笑いと関西の笑いの違いもあると思います。吉本新喜劇の面白さがわかるか、わからないかというところで、「笑いのツボ」は絶対に東西差があります。あっ・・・そうなるとやはり好みの問題なので、関ジャニ否定をすべきではなかったです。



——私は最近になって見たのですが、2009年4月には日テレで『ザ・クイズショウ』が櫻井翔横山裕の主演で放映されているんですよね。リメイクとは言え、これは力の入ったドラマでした(一応、続編という設定になっている)。草なぎくんの『任侠ヘルパー』に匹敵するドラマだと思います。
Oさん:ごめんなさい、『ザ・クイズショウ』見ていませんが、ストーリーは追っていたし、Aさんのブログも読みました。『任侠ヘルパー』は素晴らしいドラマだったので、それに匹敵するならどこかで一度見ないといけないですね。


——そして、2009年の10月末には問題作 KinKi Kidsスワンソング』が登場します。それと関ジャニ単独の大阪ドームカウントダウンの発表を聞いて、「キンキ解散か?」という勇み足情報を私はだしてしまいます。そして 嵐 と 関ジャニ∞ の2TOP 態勢なんだと気づいたわけです。
Oさん:そうそう年末のカウントダウンを見たときに、嵐 と 関ジャニ の東西中継は、キンキが大阪にいた08年末よりは、すんなりと受け入れられたし、両グループの掛け合いなんか、番組の中で最高!でした。


——そうでしょう? だったら関ジャニ∞ もっと評価していいじゃないですか? SMAP だったら中居くんと香取くんが笑いを担当するでしょうけど、嵐は笑いの要素が薄い。そこを関ジャニ∞ がカヴァーすることもできるんですよ。カウントダウンではそれが確認できたわけです。
Oさん:なるほどーそれなら理解できます。嵐+関ジャニ=ジャニーズトップ。面白い!2トップ態勢というのは、これまでのジャニーズでは有り得ませんが(トシちゃんとマッチの時代は2トップと言えるのか?)ドラマの共演も多いし、こうした傾向は、嵐と関ジャニがこれからのジャニーズを背負って立つっていう意味なんでしょうかね、とAさんの仮説を聞きながら、そう考えるようになりました。


—— SMAP が国民的アイドルになって以降の話ですからね。それをひとつのグループで背負うというのも無理だという判断がジャニーズにあるのかも知れません。昨年はジャニーズの世代交代プロジェクトが一応成功したというのが大事だと思うんです。SMAP はとにかく BIG なグループですから。今後は主役が次々代わるということもありでしょう。そして、世代交代の「ひずみ」のようなものもでてくるかも知れません。
Oさん:「ひずみ」というのは、何か(グループ)がはじかれる、それともジャニーズ暗黒時代が再びやってくるということも想定しているという意味ですか? 怖いなあ。


—— V6 解散の噂が週刊誌にでました。これが本当の話かはわかりませんけど。それ以前に草なぎくんの事件がありましたよね。あれも今から思えば世代交代の計画が実行中に起こったことですよね。
Oさん:草なぎ事件は時期はまさしくそう!それも布石ということなら・・・ジャニーズ内部どうなっているのか探りたくなってきますね。そして嵐がジャニーズの顔になるなら、J-FRIENDS 世代は邪魔ですよね。真偽はまったく見えないものの、V6 が解散すると、解散は事務所では 光GENJI 以来ということで、ピークは過ぎているとはいえ、これは大事(おおごと)です。


—— J-FRIENDS 3組はそれぞれに個性を確立してるわけですよね。それは素晴らしいことです。カウントダウンからその3組が消えたら、やはり寂しいですよ。豪華さが半減します。でも、ジャニーズの宿敵『週刊文春』によって表に出た以上、この話はなかったことになった気もするんですけどね、、、、
さあ、そして後半はいよいよ『スワンソング』について語ります。作詞者・本人の解説について見て行きましょう! これがまた難解なんですよね、、、、